聖なる夜の奇跡と

竜鳴躍

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ごちゃごちゃのクリスマスパーティ

最強カップル集団

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「この空間はちょっとやそっとでは崩れないので、安心して戦って!身体強化、デバ……。」
レノが魔法をかける。

「ああ、俺にはいい。全盛期でないとはいえ、ちょっと不足してるくらいだから。デバフもいらないよ。」
クリスはにっと笑うと二本の日本刀を持って跳ねた。


身軽に、踊る様に。


まさに『神速』。



「なっ、なにぃぃいい!!!?」
一瞬で、魔獣やトレント達が消滅していく。


それは、叫び声もないほどに。

おそらく、やられたことも気付かない。


「くそ、くそ、くそおおおおお!」

5人の魔族は眷族を呼び出しつつ、腕を振り下ろした。



「ホーリーエンチャント。」
レノが聖属性を付与した剣で、腕を切り下ろす。


「くぉおおおおお!!!!」

しゅうしゅうと黒い煙をあげる切り口は再生する気配がない。


「にっ、逃げ…」


「逃がさないよ?」

ゴーレムに乗ったシンに行く手を阻まれる。

「!!!」


足。


足が……!!

躊躇した一瞬で、腱を切られて、体が沈む。



「いい太刀筋ですね。サン様。」

「元暗殺者、ですから。シュヴァリエ様こそ。」

「こう見えても国では騎士団長と対等の腕の持ち主なのですよ。」

ゼロは銃で応戦する。



「俺が気を引くから、気を付けて!」

「はい、アイ!」

周りの木々にワイヤーを飛ばしながら、キャッツアイは銃でかく乱する。


「たぁぁあああ!!」

母親譲りの素早さと剣筋で、アヴニールが1体沈めた。



「キャッツアイ、少し欲しい。回収して寄越せ。」


「言われると思って集めていました。」
キャッツアイは、赤い液体の入った小瓶を、アイスに投げ渡した。


アイスは、その場で何やら術式を唱える。

「解析………ふむ。」





「あいつ、何してるんだ?」

蜜瑠達を守りながら、レオが首を傾げる。

ロイは、なんとなくわかった。
どちらかというと、魔道具作りを得意とするロイは、同じ研究者気質だからかもしれない。

「魔物の主導権を奪おうとしている。情報を書き換えようとしてるんだ。」





「準備は出来た。魔獣たちよ、去れ!」

アイスの命令で、呼び出した者たちが一斉に異世界へ還る。


「な、なななっ。」


サンタたちも満身創痍。


「さて……。お前たちも書き換えてやろう。」

薄く笑った魔王は、ぶるぶる震える偽サンタたちに近づいた。
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