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マーズ
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「マーキュリー様ぁ。今日もアース様の世界管理ですか?戻ってくるまでオートでも大丈夫じゃないですか?……ボク、マーキュリー様の御体が心配です………っ。」
しらじらしい。
「ありがとう。でも、向こうの様子も見たいからね。」
「向こうの様子?ボクも心配だから見ていいですかぁ?」
「………ごめんね、デリケートだから今は私だけにしたいんだ。権限を増やしすぎるとよくないからね。」
白い建物の奥を進み、目的のエリアにつくと、先客がいる。
この創造神の世界の王である、ガイア様だ。
世界の創成期に生まれた最初の神。
無から生まれた最初の生命。
オーロラのようなプラチナブロンドは足首まで長く、襟足でひとつに縊られ、角度によって紫にも青にも緑にも見える瞳は神秘的。
今日は断罪の日。
アース。中からはマークとして、ここからはマーキュリーとして。
必ず君を取り戻し、禍の根は断つ。
なかなか人前には現れない方が何故?
胸騒ぎがする。
ボクはこの方が苦手だ。
なんだか恐ろしい。
「ガイア様。本日はありがとうございます。」
マーキュリー様がガイア様に恭しく頭を下げたので、ボクも習った。
「いいよ。君たちはすべからく私の子どものようなものだからね。」
よく見れば、近くには側近らしい者がおり、幼子を抱いたアースの両親もいる。
アースの父親は相変わらず素敵だ。
いったい今日はどうしたのだろう。
「さあ、マーキュリー。見せてくれ。」
優しげなのに感情のない声。
……………怖い。
まさか……………
マーキュリー様はボクを疑ってないよね?
ボクがやった証拠とか残ってないよね?
手から汗がジワジワと滲み出る。
しらじらしい。
「ありがとう。でも、向こうの様子も見たいからね。」
「向こうの様子?ボクも心配だから見ていいですかぁ?」
「………ごめんね、デリケートだから今は私だけにしたいんだ。権限を増やしすぎるとよくないからね。」
白い建物の奥を進み、目的のエリアにつくと、先客がいる。
この創造神の世界の王である、ガイア様だ。
世界の創成期に生まれた最初の神。
無から生まれた最初の生命。
オーロラのようなプラチナブロンドは足首まで長く、襟足でひとつに縊られ、角度によって紫にも青にも緑にも見える瞳は神秘的。
今日は断罪の日。
アース。中からはマークとして、ここからはマーキュリーとして。
必ず君を取り戻し、禍の根は断つ。
なかなか人前には現れない方が何故?
胸騒ぎがする。
ボクはこの方が苦手だ。
なんだか恐ろしい。
「ガイア様。本日はありがとうございます。」
マーキュリー様がガイア様に恭しく頭を下げたので、ボクも習った。
「いいよ。君たちはすべからく私の子どものようなものだからね。」
よく見れば、近くには側近らしい者がおり、幼子を抱いたアースの両親もいる。
アースの父親は相変わらず素敵だ。
いったい今日はどうしたのだろう。
「さあ、マーキュリー。見せてくれ。」
優しげなのに感情のない声。
……………怖い。
まさか……………
マーキュリー様はボクを疑ってないよね?
ボクがやった証拠とか残ってないよね?
手から汗がジワジワと滲み出る。
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