31 / 42
私のアース
しおりを挟む
(魔物が魔道具集めなんてするだろうか………。)
アースレッド様は気になっていないようだが、何かが引っかかる。
そういえば、あいつは死んだだろうか。
アイツは本体と連絡が取れず、この世界では権限がなく、神としての力が何も使えない。
だが、もし生きていたと仮定するならば、すとんと落ちてくる。
いずれにしても、魔物を操る何者かがいる。
『いい考えがあるんだけど!』
私のアースレッドはやっぱり優秀だ。
素敵。
カナタたちが持ち帰った魔道具と同じような魔道具を作ると、それを適当に捕まえたオークに渡して人里離れた森へ放逐する。
そうしたら、オークは狙い通り魔道具を大事に抱えて消えていった。
この場合、間接的にこちら側が『魔道具を贈った者』になる。
これで、魔物たちを操っている者の居場所が分かり、元を断つことができる。
「くぅ………。むにゃむにゃ…。これでもぅ…だいじぶ……。」
相変わらず可愛らしい寝顔。
体はきちんと成人しているのに、いつまでも幼子の姿だったアースと被る。
「アースレッド様。私が必ず…すぐにでもあなたを帰してあげますからね………。」
ずれた布団をかけ直し、マークは額にキスをする。
部屋を出ると、居間にはまだカナタとハルトが起きていた。
「マークさん、本当にやるのか?」
「ええ。手筈通りお願いします。」
さあ、覚悟はできた。
アースレッド様は気になっていないようだが、何かが引っかかる。
そういえば、あいつは死んだだろうか。
アイツは本体と連絡が取れず、この世界では権限がなく、神としての力が何も使えない。
だが、もし生きていたと仮定するならば、すとんと落ちてくる。
いずれにしても、魔物を操る何者かがいる。
『いい考えがあるんだけど!』
私のアースレッドはやっぱり優秀だ。
素敵。
カナタたちが持ち帰った魔道具と同じような魔道具を作ると、それを適当に捕まえたオークに渡して人里離れた森へ放逐する。
そうしたら、オークは狙い通り魔道具を大事に抱えて消えていった。
この場合、間接的にこちら側が『魔道具を贈った者』になる。
これで、魔物たちを操っている者の居場所が分かり、元を断つことができる。
「くぅ………。むにゃむにゃ…。これでもぅ…だいじぶ……。」
相変わらず可愛らしい寝顔。
体はきちんと成人しているのに、いつまでも幼子の姿だったアースと被る。
「アースレッド様。私が必ず…すぐにでもあなたを帰してあげますからね………。」
ずれた布団をかけ直し、マークは額にキスをする。
部屋を出ると、居間にはまだカナタとハルトが起きていた。
「マークさん、本当にやるのか?」
「ええ。手筈通りお願いします。」
さあ、覚悟はできた。
8
お気に入りに追加
240
あなたにおすすめの小説
偽りの僕を愛したのは
ぽんた
BL
自分にはもったいないと思えるほどの人と恋人のレイ。
彼はこの国の騎士団長、しかも侯爵家の三男で。
対して自分は親がいない平民。そしてある事情があって彼に隠し事をしていた。
それがバレたら彼のそばには居られなくなってしまう。
隠し事をする自分が卑しくて憎くて仕方ないけれど、彼を愛したからそれを突き通さなければ。
騎士団長✕訳あり平民
王道学園のモブ
四季織
BL
王道学園に転生した俺が出会ったのは、寡黙書記の先輩だった。
私立白鳳学園。山の上のこの学園は、政財界、文化界を担う子息達が通う超名門校で、特に、有名なのは生徒会だった。
そう、俺、小坂威(おさかたける)は王道学園BLゲームの世界に転生してしまったんだ。もちろんゲームに登場しない、名前も見た目も平凡なモブとして。
続・聖女の兄で、すみません!
たっぷりチョコ
BL
『聖女の兄で、すみません!』(完結)の続編になります。
あらすじ
異世界に再び召喚され、一ヶ月経った主人公の古河大矢(こがだいや)。妹の桃花が聖女になりアリッシュは魔物のいない平和な国になったが、新たな問題が発生していた。
王道学園の冷徹生徒会長、裏の顔がバレて総受けルート突入しちゃいました!え?逃げ場無しですか?
名無しのナナ氏
BL
王道学園に入学して1ヶ月でトップに君臨した冷徹生徒会長、有栖川 誠(ありすがわ まこと)。常に冷静で無表情、そして無言の誠を生徒達からは尊敬の眼差しで見られていた。
そんな彼のもう1つの姿は… どの企業にも属さないにも関わらず、VTuber界で人気を博した個人VTuber〈〈 アイリス 〉〉!? 本性は寂しがり屋の泣き虫。色々あって周りから誤解されまくってしまった結果アイリスとして素を出していた。そんなある日、生徒会の仕事を1人で黙々とやっている内に疲れてしまい__________
※
・非王道気味
・固定カプ予定は無い
・悲しい過去🐜
・不定期
公女様は愛されたいと願うのやめました。~態度を変えた途端、家族が溺愛してくるのはなぜですか?~
朱色の谷
恋愛
公爵家の末娘として生まれた8歳のティアナ
お屋敷で働いている使用人に虐げられ『公爵家の汚点』と呼ばれる始末。
お父様やお兄様は私に関心がないみたい。
ただ、愛されたいと願った。
そんな中、夢の中の本を読むと時分の正体が明らかに。
普通に恋愛して幸せな毎日を送りたい!
転生したけど赤ちゃんの頃から運命に囲われてて鬱陶しい
翡翠飾
BL
普通に高校生として学校に通っていたはずだが、気が付いたら雨の中道端で動けなくなっていた。寒くて死にかけていたら、通りかかった馬車から降りてきた12歳くらいの美少年に拾われ、何やら大きい屋敷に連れていかれる。
それから温かいご飯食べさせてもらったり、お風呂に入れてもらったり、柔らかいベッドで寝かせてもらったり、撫でてもらったり、ボールとかもらったり、それを投げてもらったり───ん?
「え、俺何か、犬になってない?」
豹獣人の番大好き大公子(12)×ポメラニアン獣人転生者(1)の話。
※どんどん年齢は上がっていきます。
※設定が多く感じたのでオメガバースを無くしました。
腐男子(攻め)主人公の息子に転生した様なので夢の推しカプをサポートしたいと思います
たむたむみったむ
BL
前世腐男子だった記憶を持つライル(5歳)前世でハマっていた漫画の(攻め)主人公の息子に転生したのをいい事に、自分の推しカプ (攻め)主人公レイナード×悪役令息リュシアンを実現させるべく奔走する毎日。リュシアンの美しさに自分を見失ない(受け)主人公リヒトの優しさに胸を痛めながらもポンコツライルの脳筋レイナード誘導作戦は成功するのだろうか?
そしてライルの知らないところでばかり起こる熱い展開を、いつか目にする事が……できればいいな。
ほのぼのまったり進行です。
他サイトにも投稿しておりますが、こちら改めて書き直した物になります。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる