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クレープ王国の新しい聖女

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「ねぇダーリン。ボクのこと好き?」

甘い砂糖菓子のような可愛らしい城。
クレープ王国の城の庭では、王太子と新しい聖女が仲睦まじい。

白いローブを着た美しい聖女は金髪碧眼の王子を上目遣いで見やり、甘ったるい声で囁く。


「もちろんだとも、マルティナ。」
王子は、彼女の見事な赤毛を摘まんで口づけた。


「マルティナ。神託受けちゃったのぉ。ホーリー王国で神を騙る偽物が出て、そのせいで国がめちゃくちゃなの。捕まえて酷い罰を与えなきゃ!」

「可愛いマルティナ。そうしたらすぐに討伐しよう。皆の前に引きずりだして、ギロチンにかけるか?それとも火あぶりにしようか。」

「殺しちゃダメだよ!ね、殺さず辛い罰を与えるの。自分から死にたいって思えるような。」

「マルティナは優しいなあ。偽聖女も追放で赦すし。」


「ふふ、そうなの。ボクは可愛くて有能なだけじゃなくて、優しいの。じつはその偽物の神はね…………見た目は天使のように美しいの。だから、向こうの王太子を魅了して、いいなりにしたんだよ。ダーリンは気をつけてね?絶対に騙されないでね?」

「うむ、わかった。」




マルティナ―――――マーズはほくそ笑む。



アースを捕まえて、奴隷にしてやろう。

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