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学園に行こう!

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「うふふふふ、かわいいよジル。世界一!」

「当り前じゃないですか、ルシフル様。うちのジルは神がこの世に送り出した奇跡…。」

「ルシフル様もツァイ兄もほんっとジル大好きだなぁ。俺も好きだけど。」


「む~~~~~!!!分かってたけど、分かってたけど!俺の制服、女子ぃ!」


パーティの衣装を発注して、決戦は来月!

でもその前に俺たちは学園に入学する。
貴族が通う学園………。憧れだったんだ!友達出来るかなぁ!周りにはお父様とお兄様たちしかいなかったから、社交どころか友達いないんだよ。

お父様は俺たちを社交の場へは連れて行かなかったからなー。

冒険者ギルドにいっても、いつもお兄様たちと一緒だから、彼らと会話すらしたことがない。

俺の世界はものすごく狭くて、家族しか知らないから、もちろん恋とか愛とかも分からないんだ。
もう18歳だけど、そういう面では俺は子どものまま。

旦那様のことも顔がイケてるなとか素敵だなとは思うけど。

もう俺は旦那様の嫁だから、他の誰かと恋愛したらいけないんだろうけど、………でもちょっとくらい、友達と学園帰りにお茶したり買い物したりオペラでも見に行ったりしてもいいんじゃないかな!

可愛い女の子と手が繋げちゃうかもしれない…。

えへへ…。


俺、『女生徒』だもんね。

書類上は同性だから問題ないよね!

体育の時間とかのお着がえとかで見えちゃっても問題ないよね~!!



『ジルコン、鼻の下伸びてるぞ。』


「ジル。ジルには私の魔法で多少ポロリとしても女の子に見えちゃうようになっている。」

「うん。旦那様ありがと!」

「それと、私たち以外の周囲の人間がゴリラに見える魔法をかけている!」


「ゴリラぁ!なんでぇ!!」


「…………だってジルが他の女の子や男の子に目移りしたら困るし~!」


こいつめ…。

でもそれだけ俺のことが好きってことか。

このイケメンが。

悪い気はしない…。


人ってどういう時に人を好きになるのかな?

恋ってどういう気持ち?

俺はまだ「子ども」でよくわからない。
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