天涯孤独な天才科学者、憧れの異世界ゲートを開発して騎士団長に溺愛される。

竜鳴躍

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祭りだ祭りだ!

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マリーナ王国の夏の祝宴は華やかである。


国中がお祭りに沸き、夏のリゾート地でもあるマリーナ王国に各国から王族が押し寄せる。

そのため、毎年この時期に、城で国内外の貴族を招いてパーティーが開催されるのだ。


夜には空に花火が打ち上げられ、昼は鮮やかな花々が咲き乱れ、街を歩けば屋台が活気づく。



主役か?というくらいチーズ王国から持参した金糸で織られたスーツを着込みんだドリアは、ピンクの可愛らしいドレスを身にまとったマリアをエスコートして会場へ入る。


「ねえ、ドリア様。シュトロームがいませんね。」

「ああ。あいつは浮気して駆け落ちしたんだ。そうに決まっているさ。」



私たちが流した噂は尾ひれがついて、国中に浸透しているはずだ。


シュトロームはさすがに公爵家から廃嫡されたかもしれない。


そうすれば、自然と婚約破棄できるはず!


2人は醜悪にほくそ笑む。





(まあなんて恥知らずなんでしょう。)

(愚か者たち…)


「ふふ。会場の人で一番ドリア様がかっこいいわ!素敵だわ!」

「そうかい?マリアも一番かわいいよ!」



そこへファンファーレが響き、各国からの客が次々と来場していった。
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