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閑話 プリ殿下のプロポーズ
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私は優しい人が好きだ。
お人好しなくらい優しくて、あたたかくて、真面目で、頭が良い。そんな人が。
前世の初恋は儚く散って、結果的に私は兄を好きだった人と結婚した。
『兄』という共通の存在がいて、私たちがいて。
私たちの間には夫婦の愛はなかったけれど、運命共同体だった。
今世こそは、彼には兄と添い遂げてほしい。
そして、私だって本当の愛を見つけたい。
自分だけの本当の恋がしたい。
気が付いたら、私は男の子に生まれていた。
一国の将来を担う王子。責任ある立場。
頭は元々悪くなかったけど、勉強はそれほど好きじゃなかった。
でも、だからといってサボるわけにいかない。
イトコのレモネが私の学友になった。
ゆくゆくは宰相として私の右腕になる。
懸命にノートをとる君が愛しくて。
無理難題をいってもなんだかんだ言いながら、私のお願いを叶えてくれる。
レモネといると、ぽかぽかする。
レモネを私の妻にしてはだめなのだろうか?
ずっと、考えていた。
「お父様。公爵家は元々王家の分家です。であれば、当主が不在の時代があっても差し支えないのではないでしょうか。」
「お父様。貴族家でも夫が仕事で外に出ている間、領地を守るのは妻ですよね?ならば、王が不在の際に業務を代行し、内政をサポートする宰相は、もはや王妃と言っても過言でないのでは?」
「レモネじゃないと私は嫌です!子どもをうんと作って、王家を継がない子は公爵家を継がせます!」
根回しに根回しを重ね。
縁談を断り続けて、この年になった。
やっと陛下と公爵の許可が下りたんだよ?
私のパーカーを羽織らせたレモネの手を引いて、岩場に来る。
ココならだれもいまい。
「レモネ。私はレモネだけを愛している。幼い頃、学友として机を並べた頃からずっと好きだった。私の妻になって欲しい。宰相兼王妃として私の隣に立ってくれないだろうか。」
「…………私しか引き取りてがいないのでしょう?仕方ありませんね。」
頬を染めて、そっぽ向いて。
パーカーの前を寄せて。
本当に可愛いんだから。
「これからよろしくね。レモネ。」
キスを落としたら、レモネは真っ赤になった。
お人好しなくらい優しくて、あたたかくて、真面目で、頭が良い。そんな人が。
前世の初恋は儚く散って、結果的に私は兄を好きだった人と結婚した。
『兄』という共通の存在がいて、私たちがいて。
私たちの間には夫婦の愛はなかったけれど、運命共同体だった。
今世こそは、彼には兄と添い遂げてほしい。
そして、私だって本当の愛を見つけたい。
自分だけの本当の恋がしたい。
気が付いたら、私は男の子に生まれていた。
一国の将来を担う王子。責任ある立場。
頭は元々悪くなかったけど、勉強はそれほど好きじゃなかった。
でも、だからといってサボるわけにいかない。
イトコのレモネが私の学友になった。
ゆくゆくは宰相として私の右腕になる。
懸命にノートをとる君が愛しくて。
無理難題をいってもなんだかんだ言いながら、私のお願いを叶えてくれる。
レモネといると、ぽかぽかする。
レモネを私の妻にしてはだめなのだろうか?
ずっと、考えていた。
「お父様。公爵家は元々王家の分家です。であれば、当主が不在の時代があっても差し支えないのではないでしょうか。」
「お父様。貴族家でも夫が仕事で外に出ている間、領地を守るのは妻ですよね?ならば、王が不在の際に業務を代行し、内政をサポートする宰相は、もはや王妃と言っても過言でないのでは?」
「レモネじゃないと私は嫌です!子どもをうんと作って、王家を継がない子は公爵家を継がせます!」
根回しに根回しを重ね。
縁談を断り続けて、この年になった。
やっと陛下と公爵の許可が下りたんだよ?
私のパーカーを羽織らせたレモネの手を引いて、岩場に来る。
ココならだれもいまい。
「レモネ。私はレモネだけを愛している。幼い頃、学友として机を並べた頃からずっと好きだった。私の妻になって欲しい。宰相兼王妃として私の隣に立ってくれないだろうか。」
「…………私しか引き取りてがいないのでしょう?仕方ありませんね。」
頬を染めて、そっぽ向いて。
パーカーの前を寄せて。
本当に可愛いんだから。
「これからよろしくね。レモネ。」
キスを落としたら、レモネは真っ赤になった。
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