天涯孤独な天才科学者、憧れの異世界ゲートを開発して騎士団長に溺愛される。

竜鳴躍

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あの子の様子がおかしい

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確かにおとなしい子だけれど、絶対におかしい。

エレナは、夫である玲に相談した。

「あの子、婚約者とうまくいってないんじゃないかしら。」

「確かにね。私たちの立場を考えて、我慢しているのかもしれない。……しかし、挨拶に来た時のあの子は表向きは立派な王子だったんだがな。今思えば、少し違和感は感じたが…。」

「陛下であるお兄様に言われて私たちも強く断れなかったものね。お兄様にはわたしのわがままを聞いてもらった経緯もあるし…。」

「君を他の男と共有するなんて無理だよ。だが、それとこれとは別だろう。」

「私、お兄様（陛下）のところへ行ってくるわ。調べてもらいたいことがあるし。」

「そうだね。」

ここにも、ドリアの仮面に気付いた者がいる。

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