25 / 77
アンシェントドラゴンと人魚の泪とある集団のせん滅 2
しおりを挟む
「はぁい、みなさん。僕たちが来たからにはもう安心ですからね!」
崖から降り立った僕はアンシェントドラゴンの前に立つ。
「へ?おま?」
「誰っ?」
んー、僕を知らないってことはフェアリー王国の人なのかな。
とりあえず、カナリアが彼らをバリアで囲ってしまった。
なんだか大騒ぎして。
ふふっ、安心して喜んでるのかなぁ。
待っててね!
僕らの5倍はあるような体躯のアンシェントドラゴンは、黒くて骨ばってて、おどろおどろしい。
前世の映画で見たような悪役まるだしの姿だ。
ドラゴンの属性は分からないけど、見た目的に変温動物の可能性が高い。
僕は氷の魔法を一帯に展開する。
すかさずカナリアが僕たちの表面に冷気を妨げる膜を貼ってくれた。
キィィィィィィ!
ギィィイイイイイ!!!!
食ってやるぞ!卵うみつけてやるぞ!と言わんばかりのプ〇デター若しくはエ〇リアンもどきたち。
ふふっ。
僕は剣を振り下ろす。
「やったぁ。大量大量。僕の瞳と同じ色だ!カナリア、大事にしてね!」
「うん、大事にするよ♡それより、こいつらどうする?」
カナリアの瞳が細まる。
うん、途中から気づいちゃった。この人たち悪い人だよね。
彼らの馬車にはプ〇デターの卵が乗せられてた。
だから襲われてたわけね。
奴らも倒すべき敵だけど、こいつらもそうだな。
「アンシェントドラゴンの卵なんて盗んでどうするつもり?孵化したら危ないじゃない。」
無言だ。
「言っとくけど、鳥の雛みたいに孵化して直後から面倒見たら言うこときくとかないから。孵化した傍から食べられて終わりだから。」
「エッ!」
「本当に馬鹿な行為だから。街中で孵化したらほんっと目も当てられないから。」
「ミリオン。こいつら、フェアリー王国の貴族だ。見覚えがある。大方、反女王派だろう。つきだそう、そうしよう。」
「おお、勇者ミリオン。それにカナリア殿下。ありがとうございます。ことが起こる前に不穏分子を一掃することができます。危険な魔物も討伐してくださいましてありがとうございます。」
小麦色の髪のグリーン陛下とパステル王妃。
水色に見えるキラキラしたお城の中で、陛下らと謁見することになった。
「これはお礼の品です。」
差し出されたのは『人魚の泪』と称される海の色をした美しい宝石。
「お二人は結婚されるとか。殿下も勇者様へ贈る宝石がご入用ではと思いまして。我が国の特産の中でも最大カラットのものを用意しました。どうぞお持ち帰りください。」
「おお………。」
カナリアが宝石を受け取ってふにゃっとなった。
「ルナリア様にもよろしくお伝えください。」
ルナリア様の結婚相手の王女様は、絵姿よりも可愛らしくて。
僕たちは見送られながら城に戻った。
『勇者ミリオンと第三王子カナリア殿下、アンシェントドラゴンの巣を撃破。ついでにフェアリー王国のクーデターを阻止!さすが勇者!ついでで一国に平和をもたらすなんて!そこに痺れる憧れる!』
翌朝の新聞を見て、なんだこりゃ。という気持ちになったんだけど。
崖から降り立った僕はアンシェントドラゴンの前に立つ。
「へ?おま?」
「誰っ?」
んー、僕を知らないってことはフェアリー王国の人なのかな。
とりあえず、カナリアが彼らをバリアで囲ってしまった。
なんだか大騒ぎして。
ふふっ、安心して喜んでるのかなぁ。
待っててね!
僕らの5倍はあるような体躯のアンシェントドラゴンは、黒くて骨ばってて、おどろおどろしい。
前世の映画で見たような悪役まるだしの姿だ。
ドラゴンの属性は分からないけど、見た目的に変温動物の可能性が高い。
僕は氷の魔法を一帯に展開する。
すかさずカナリアが僕たちの表面に冷気を妨げる膜を貼ってくれた。
キィィィィィィ!
ギィィイイイイイ!!!!
食ってやるぞ!卵うみつけてやるぞ!と言わんばかりのプ〇デター若しくはエ〇リアンもどきたち。
ふふっ。
僕は剣を振り下ろす。
「やったぁ。大量大量。僕の瞳と同じ色だ!カナリア、大事にしてね!」
「うん、大事にするよ♡それより、こいつらどうする?」
カナリアの瞳が細まる。
うん、途中から気づいちゃった。この人たち悪い人だよね。
彼らの馬車にはプ〇デターの卵が乗せられてた。
だから襲われてたわけね。
奴らも倒すべき敵だけど、こいつらもそうだな。
「アンシェントドラゴンの卵なんて盗んでどうするつもり?孵化したら危ないじゃない。」
無言だ。
「言っとくけど、鳥の雛みたいに孵化して直後から面倒見たら言うこときくとかないから。孵化した傍から食べられて終わりだから。」
「エッ!」
「本当に馬鹿な行為だから。街中で孵化したらほんっと目も当てられないから。」
「ミリオン。こいつら、フェアリー王国の貴族だ。見覚えがある。大方、反女王派だろう。つきだそう、そうしよう。」
「おお、勇者ミリオン。それにカナリア殿下。ありがとうございます。ことが起こる前に不穏分子を一掃することができます。危険な魔物も討伐してくださいましてありがとうございます。」
小麦色の髪のグリーン陛下とパステル王妃。
水色に見えるキラキラしたお城の中で、陛下らと謁見することになった。
「これはお礼の品です。」
差し出されたのは『人魚の泪』と称される海の色をした美しい宝石。
「お二人は結婚されるとか。殿下も勇者様へ贈る宝石がご入用ではと思いまして。我が国の特産の中でも最大カラットのものを用意しました。どうぞお持ち帰りください。」
「おお………。」
カナリアが宝石を受け取ってふにゃっとなった。
「ルナリア様にもよろしくお伝えください。」
ルナリア様の結婚相手の王女様は、絵姿よりも可愛らしくて。
僕たちは見送られながら城に戻った。
『勇者ミリオンと第三王子カナリア殿下、アンシェントドラゴンの巣を撃破。ついでにフェアリー王国のクーデターを阻止!さすが勇者!ついでで一国に平和をもたらすなんて!そこに痺れる憧れる!』
翌朝の新聞を見て、なんだこりゃ。という気持ちになったんだけど。
121
お気に入りに追加
1,930
あなたにおすすめの小説
愛されない皇妃~最強の母になります!~
椿蛍
ファンタジー
愛されない皇妃『ユリアナ』
やがて、皇帝に愛される寵妃『クリスティナ』にすべてを奪われる運命にある。
夫も子どもも――そして、皇妃の地位。
最後は嫉妬に狂いクリスティナを殺そうとした罪によって処刑されてしまう。
けれど、そこからが問題だ。
皇帝一家は人々を虐げ、『悪逆皇帝一家』と呼ばれるようになる。
そして、最後は大魔女に悪い皇帝一家が討伐されて終わるのだけど……
皇帝一家を倒した大魔女。
大魔女の私が、皇妃になるなんて、どういうこと!?
※表紙は作成者様からお借りしてます。
※他サイト様に掲載しております。

初心者オメガは執着アルファの腕のなか
深嶋
BL
自分がベータであることを信じて疑わずに生きてきた圭人は、見知らぬアルファに声をかけられたことがきっかけとなり、二次性の再検査をすることに。その結果、自身が本当はオメガであったと知り、愕然とする。
オメガだと判明したことで否応なく変化していく日常に圭人は戸惑い、悩み、葛藤する日々。そんな圭人の前に、「運命の番」を自称するアルファの男が再び現れて……。
オメガとして未成熟な大学生の圭人と、圭人を番にしたい社会人アルファの男が、ゆっくりと愛を深めていきます。
穏やかさに滲む執着愛。望まぬ幸運に恵まれた主人公が、悩みながらも運命の出会いに向き合っていくお話です。本編、攻め編ともに完結済。

側妃は捨てられましたので
なか
恋愛
「この国に側妃など要らないのではないか?」
現王、ランドルフが呟いた言葉。
周囲の人間は内心に怒りを抱きつつ、聞き耳を立てる。
ランドルフは、彼のために人生を捧げて王妃となったクリスティーナ妃を側妃に変え。
別の女性を正妃として迎え入れた。
裏切りに近い行為は彼女の心を確かに傷付け、癒えてもいない内に廃妃にすると宣言したのだ。
あまりの横暴、人道を無視した非道な行い。
だが、彼を止める事は誰にも出来ず。
廃妃となった事実を知らされたクリスティーナは、涙で瞳を潤ませながら「分かりました」とだけ答えた。
王妃として教育を受けて、側妃にされ
廃妃となった彼女。
その半生をランドルフのために捧げ、彼のために献身した事実さえも軽んじられる。
実の両親さえ……彼女を慰めてくれずに『捨てられた女性に価値はない』と非難した。
それらの行為に……彼女の心が吹っ切れた。
屋敷を飛び出し、一人で生きていく事を選択した。
ただコソコソと身を隠すつまりはない。
私を軽んじて。
捨てた彼らに自身の価値を示すため。
捨てられたのは、どちらか……。
後悔するのはどちらかを示すために。
【完結・ルート分岐あり】オメガ皇后の死に戻り〜二度と思い通りにはなりません〜
ivy
BL
魔術師の家門に生まれながら能力の発現が遅く家族から虐げられて暮らしていたオメガのアリス。
そんな彼を国王陛下であるルドルフが妻にと望み生活は一変する。
幸せになれると思っていたのに生まれた子供共々ルドルフに殺されたアリスは目が覚めると子供の頃に戻っていた。
もう二度と同じ轍は踏まない。
そう決心したアリスの戦いが始まる。

【完結】ぎゅって抱っこして
かずえ
BL
幼児教育学科の短大に通う村瀬一太。訳あって普通の高校に通えなかったため、働いて貯めたお金で二年間だけでもと大学に入学してみたが、学費と生活費を稼ぎつつ学校に通うのは、考えていたよりも厳しい……。
でも、頼れる者は誰もいない。
自分で頑張らなきゃ。
本気なら何でもできるはず。
でも、ある日、金持ちの坊っちゃんと心の中で呼んでいた松島晃に苦手なピアノの課題で助けてもらってから、どうにも自分の心がコントロールできなくなって……。
僕がハーブティーを淹れたら、筆頭魔術師様(♂)にプロポーズされました
楠結衣
BL
貴族学園の中庭で、婚約破棄を告げられたエリオット伯爵令息。可愛らしい見た目に加え、ハーブと刺繍を愛する彼は、女よりも女の子らしいと言われていた。女騎士を目指す婚約者に「妹みたい」とバッサリ切り捨てられ、婚約解消されてしまう。
ショックのあまり実家のハーブガーデンに引きこもっていたところ、王宮魔術塔で働く兄から助手に誘われる。
喜ぶ家族を見たら断れなくなったエリオットは筆頭魔術師のジェラール様の執務室へ向かう。そこでエリオットがいつものようにハーブティーを淹れたところ、なぜかプロポーズされてしまい……。
「エリオット・ハワード――俺と結婚しよう」
契約結婚の打診からはじまる男同士の恋模様。
エリオットのハーブティーと刺繍に特別な力があることは、まだ秘密──。

【完結済み】乙男な僕はモブらしく生きる
木嶋うめ香
BL
本編完結済み(2021.3.8)
和の国の貴族の子息が通う華学園の食堂で、僕こと鈴森千晴(すずもりちはる)は前世の記憶を思い出した。
この世界、前世の僕がやっていたBLゲーム「華乙男のラブ日和」じゃないか?
鈴森千晴なんて登場人物、ゲームには居なかったから僕のポジションはモブなんだろう。
もうすぐ主人公が転校してくる。
僕の片思いの相手山城雅(やましろみやび)も攻略対象者の一人だ。
これから僕は主人公と雅が仲良くなっていくのを見てなきゃいけないのか。
片思いだって分ってるから、諦めなきゃいけないのは分ってるけど、やっぱり辛いよどうしたらいいんだろう。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる