わんこな庶務は魔王な生徒会長に憧れる

竜鳴躍

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熟年編

これから

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遊び疲れて寝てしまった子どもたち。

宿泊施設として借用したバンガローの子ども部屋に、雑魚寝のように3人はベッドをくっつけて熟睡していた。


寂しがるヒューズを心配した優しい二人が、自分のベッドをくっつけたのだろう。


16歳、18歳と、もう大人と言ってしまってもいい頃合いでも、やはりまだまだ子どもなのだ。



「なかなかオリエ離れしないねぇ。」


幼い寝顔。顔の作りだけで見れば、王太子のデュラン様と瓜二つなのに。

勉学は進んでいる。


この調子で見聞を広め、将来は領地と爵位をいただいて、立派な公爵になってもらいたいものだが。




殆どの年数を父親と2人だけで過ごし、幼子のように扱われて過ごしていたのだ。


常識や知識は詰め込めても、心はそううまくいかなくても当然か。



「オリエ。腹をくくったらどうだ?お前も彼も子を持てないのは残念かもしれないが、あの様子だとどれだけ素晴らしい女性と会わせたところで無関心なだけだと思う。それに…彼の生まれを考えると、子がいないほうが好都合かもしれない。」

二人仲良く過ごして、デュランとリリーナの間に生まれた二子や三子を養子にしてもいいのではないだろうか。



「俺も……わかってはいるんだ。俺だってヒューズが好きだ。俺みたいなおじさんが、あんな若い子を好きなんておかしいかもしれないけど。だけど、だからこそ。彼には幸せになって欲しい。」


「オリエのお嫁さんが、ヒューズが望む幸せだと思うけど。」


「……ヒューズが身を隠さなくてもよくなったから。本来だったら与えられたはずのものを、少しでもとりもどしてやりたいんだよ。」





「うーん。私たちが子どもの頃、経験したことで何が楽しかった?ですかね。」シュヴァリエは可愛らしく首を傾げた。「やっぱり学園祭かなぁ。」



「編入させなくても、ケイたちを通して行事ごとに参加していただいてみてもいいかもしれない。」



ゼロの腕が、さりげなくシュヴァリエの腰にまわる。



「それではオリエ。明日は早いから私たちも休もう。それじゃあ、明日。」




オリエも手を振って、子どもたちの隣の部屋に入った。



























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