わんこな庶務は魔王な生徒会長に憧れる

そして現在へ

ゼロ＝サンダルフォンは卒業後数年して、宰相職を父親から引き継ぎ、宰相となった。
レイナ＝クーリッシュと予定通り結婚し、長女、双子の男子、末っ子の男子をもうけた。

そのころ、貴族社会の中で主の留守中などを狙った事件が多発しており、サンダルフォン公爵家でも警戒を厳重にしていたが、末っ子が生まれて何か月か経ったとき、ついにレイナと末子のトロワが被害に遭ってしまった。




シュヴァリエ＝リッシュは父に言われた通り、辺境伯としての仕事を熱心にしながら、どこか心が欠けている彼なりに妻を愛し、彼女との間にはシュヴァリエに似た男の子が生まれ、そして、ルナに似た男の子が生まれた。

同じように、彼の妻子も事件に巻き込まれた。




互いに妻を娶り、子をもうけ、事件にあって妻を亡くした二人は、誘拐された自分の子どもを取り返すのを始まりに、再び接点を持つようになり、そして、紆余曲折の上、４０を過ぎて当主という荷をそれぞれの嫡男に渡して、やっと結婚するのである。