わんこな庶務は魔王な生徒会長に憧れる

夢の中は自由

夢の中では、いつも多少酷くシュヴァリエを抱く。

素直なシュヴァリエは、何も知らない、無垢で。

自分の思うように育てて、乱れさせる。


「…あっ。ああぁっ、ゼロ、ゼロさまぁ…っ。」


「かわいい、かわいいよ。シュヴァリエ。」




シュヴァリエは求めるまま、素直に応じて、私の背に腕を絡める。


解して、やっと入った彼の内部は熱くて、すいつくようで。


繋がった喜びに打ち震えながら、上気した表情を見下ろし、その体に腰を打ち付ける。


汗ばんだ肌がぶつかる音に、やがていやらしい水音が加わり、いつまでも、いつまでも。


ずっとこうして求め合っていたい。



「好きだ、シュヴァリエ。何もかも捨てて、何も考えずに君を愛せたらどんなに幸せだろう。」

「私もです、ゼロ様。きっと、私たちは惹かれあう運命だったのです。」


夜が明けたら、全ては幻に消える。



そう分かっていても、繰り返し見る。夢。


そう、自覚はしている。







空が白け、不快感に目を覚ますと夢精していて、自嘲する。


夢の中は自由。

心は自由だ。




たとえ現実には君と結ばれることはなくても。