10 / 40
心配性な幼馴染は胃痛が絶えない
しおりを挟む
「おはようございます!」
公爵家の馬車で送ってもらって教室へ入ったら、オリエにものすごく早いスピードで詰め寄られた。
「シュヴァリエ!お前無事か?あの魔王さまにとって喰われなかったか?」
「オリエは大げさだなぁ。ゼロ先輩は人間だよ?すっごく優しかったんだから…。」
先輩のパジャマ姿や一緒にお風呂に入っちゃったことを思い出して照れていると、オリエの顔が真っ青になっている。
何やら教室のみんなも聞き耳を立てている気がする。
「……何考えているか知らないけど、そんなに変なことかな?先輩は数学とか優しく教えてくれたよ?このまま赤点回避出来たらいいなぁって思ってるんだけど…。」
「……あっ、そ、そっちね。」
「どっちだと思ったっていうの?」
首を傾げると、オリエは目をそらすし、気が付くと教室の中で男子生徒がいなくなってた。
「そういえば、今日の1時限の運動の時間は水泳だけど、水着は忘れなかったよな?」
「もちろん。先輩の家に行くときにちゃんと全部持っていったし。運動全般は得意だし、あったかくなってきたから楽しみだなあ。」
「辺境伯家では水泳も教えるんだっけか。」
「そりゃあそうだよ。戦う場所は陸地だけじゃないんだよ。水場に落とされて泳げなかったら戦いどころじゃないでしょう。だから、水泳って言ってもウチのは着衣の水泳だけど。武器防具持ったまま泳ぐわけじゃないから楽勝だよ。水泳ははしたないって女生徒はやらないみたいだけど、女の子もいつ何時巻き込まれるか分からないんだから、習って損はないと思うんだけどなあ。」
「みんながみんなお前みたいに争いごと基準じゃないからな。ああ、そういえばお前が来る前に剣術の教師がお前に用があるって言ってたよ。」
「分かった。じゃあ休み時間に職員室に行ってみようかな。」
「そうするといいんじゃないか?」
無防備なシュヴァリエのあほを連れて、プールの更衣室に行く。
こいつ、絶対に既に狙われてるんだよなあ…。
呑気に着替えをしていると、クラスメイトの一人がシュヴァリエの裸を見てちょっかいを出してきた。
「辺境伯領って実戦が多いって聞いているけど、シュヴァリエは体に傷がないんだね。真っ白で張りがあって綺麗。」
「あんまり強いのにあたったことがなくって。ちょっとしたドラゴンくらいだったらすぐ倒せちゃうし。相手から攻撃受けたことはあんまりないかなぁ。怪我しても残るくらいの傷まではいかないからかな。」
「………へ、へぇ~~~。そうなんだ。す、すごいね。」
よしっ、一人消えた。
また一人近寄って来た。
「シュヴァリエの胸、変わってるね。」
「あっ、これ?ちょっとコンプレックスなんだよね。へこんでるの。普通オリエみたいにちょん、って出てるもんでしょ?でもね、ちょっとこするとちゃんと出てくるんだよ!すごいでしょ!」
「……う、うんっ、きれいな…っ、ピンク色だねっ…。」
おい、悪い虫を悪化させるんじゃない!
シャワールームが水泳前に満杯になり、冷水をザーザー被る音がこだまする。
もう、なんでこいつこうなの?
わざとなの?むしろ分かっててやってるの?小悪魔なの!?
リッシュ辺境伯のおじさま。
もう俺、無理です。
3年間こいつの貞操を守れる自信がありません。
胃、胃が痛い…。
公爵家の馬車で送ってもらって教室へ入ったら、オリエにものすごく早いスピードで詰め寄られた。
「シュヴァリエ!お前無事か?あの魔王さまにとって喰われなかったか?」
「オリエは大げさだなぁ。ゼロ先輩は人間だよ?すっごく優しかったんだから…。」
先輩のパジャマ姿や一緒にお風呂に入っちゃったことを思い出して照れていると、オリエの顔が真っ青になっている。
何やら教室のみんなも聞き耳を立てている気がする。
「……何考えているか知らないけど、そんなに変なことかな?先輩は数学とか優しく教えてくれたよ?このまま赤点回避出来たらいいなぁって思ってるんだけど…。」
「……あっ、そ、そっちね。」
「どっちだと思ったっていうの?」
首を傾げると、オリエは目をそらすし、気が付くと教室の中で男子生徒がいなくなってた。
「そういえば、今日の1時限の運動の時間は水泳だけど、水着は忘れなかったよな?」
「もちろん。先輩の家に行くときにちゃんと全部持っていったし。運動全般は得意だし、あったかくなってきたから楽しみだなあ。」
「辺境伯家では水泳も教えるんだっけか。」
「そりゃあそうだよ。戦う場所は陸地だけじゃないんだよ。水場に落とされて泳げなかったら戦いどころじゃないでしょう。だから、水泳って言ってもウチのは着衣の水泳だけど。武器防具持ったまま泳ぐわけじゃないから楽勝だよ。水泳ははしたないって女生徒はやらないみたいだけど、女の子もいつ何時巻き込まれるか分からないんだから、習って損はないと思うんだけどなあ。」
「みんながみんなお前みたいに争いごと基準じゃないからな。ああ、そういえばお前が来る前に剣術の教師がお前に用があるって言ってたよ。」
「分かった。じゃあ休み時間に職員室に行ってみようかな。」
「そうするといいんじゃないか?」
無防備なシュヴァリエのあほを連れて、プールの更衣室に行く。
こいつ、絶対に既に狙われてるんだよなあ…。
呑気に着替えをしていると、クラスメイトの一人がシュヴァリエの裸を見てちょっかいを出してきた。
「辺境伯領って実戦が多いって聞いているけど、シュヴァリエは体に傷がないんだね。真っ白で張りがあって綺麗。」
「あんまり強いのにあたったことがなくって。ちょっとしたドラゴンくらいだったらすぐ倒せちゃうし。相手から攻撃受けたことはあんまりないかなぁ。怪我しても残るくらいの傷まではいかないからかな。」
「………へ、へぇ~~~。そうなんだ。す、すごいね。」
よしっ、一人消えた。
また一人近寄って来た。
「シュヴァリエの胸、変わってるね。」
「あっ、これ?ちょっとコンプレックスなんだよね。へこんでるの。普通オリエみたいにちょん、って出てるもんでしょ?でもね、ちょっとこするとちゃんと出てくるんだよ!すごいでしょ!」
「……う、うんっ、きれいな…っ、ピンク色だねっ…。」
おい、悪い虫を悪化させるんじゃない!
シャワールームが水泳前に満杯になり、冷水をザーザー被る音がこだまする。
もう、なんでこいつこうなの?
わざとなの?むしろ分かっててやってるの?小悪魔なの!?
リッシュ辺境伯のおじさま。
もう俺、無理です。
3年間こいつの貞操を守れる自信がありません。
胃、胃が痛い…。
10
お気に入りに追加
315
あなたにおすすめの小説
君が好き過ぎてレイプした
眠りん
BL
ぼくは大柄で力は強いけれど、かなりの小心者です。好きな人に告白なんて絶対出来ません。
放課後の教室で……ぼくの好きな湊也君が一人、席に座って眠っていました。
これはチャンスです。
目隠しをして、体を押え付ければ小柄な湊也君は抵抗出来ません。
どうせ恋人同士になんてなれません。
この先の長い人生、君の隣にいられないのなら、たった一度少しの時間でいい。君とセックスがしたいのです。
それで君への恋心は忘れます。
でも、翌日湊也君がぼくを呼び出しました。犯人がぼくだとバレてしまったのでしょうか?
不安に思いましたが、そんな事はありませんでした。
「犯人が誰か分からないんだ。ねぇ、柚月。しばらく俺と一緒にいて。俺の事守ってよ」
ぼくはガタイが良いだけで弱い人間です。小心者だし、人を守るなんて出来ません。
その時、湊也君が衝撃発言をしました。
「柚月の事……本当はずっと好きだったから」
なんと告白されたのです。
ぼくと湊也君は両思いだったのです。
このままレイプ事件の事はなかった事にしたいと思います。
※誤字脱字があったらすみません
美人に告白されたがまたいつもの嫌がらせかと思ったので適当にOKした
亜桜黄身
BL
俺の学校では俺に付き合ってほしいと言う罰ゲームが流行ってる。
カースト底辺の卑屈くんがカースト頂点の強気ド美人敬語攻めと付き合う話。
(悪役モブ♀が出てきます)
(他サイトに2021年〜掲載済)
出戻り聖女はもう泣かない
たかせまこと
BL
西の森のとば口に住むジュタは、元聖女。
男だけど元聖女。
一人で静かに暮らしているジュタに、王宮からの使いが告げた。
「王が正室を迎えるので、言祝ぎをお願いしたい」
出戻りアンソロジー参加作品に加筆修正したものです。
ムーンライト・エブリスタにも掲載しています。
表紙絵:CK2さま
怒られるのが怖くて体調不良を言えない大人
こじらせた処女
BL
幼少期、風邪を引いて学校を休むと母親に怒られていた経験から、体調不良を誰かに伝えることが苦手になってしまった佐倉憂(さくらうい)。
しんどいことを訴えると仕事に行けないとヒステリックを起こされ怒られていたため、次第に我慢して学校に行くようになった。
「風邪をひくことは悪いこと」
社会人になって1人暮らしを始めてもその認識は治らないまま。多少の熱や頭痛があっても怒られることを危惧して出勤している。
とある日、いつものように会社に行って業務をこなしていた時。午前では無視できていただるけが無視できないものになっていた。
それでも、自己管理がなっていない、日頃ちゃんと体調管理が出来てない、そう怒られるのが怖くて、言えずにいると…?
どうせ全部、知ってるくせに。
楽川楽
BL
【腹黒美形×単純平凡】
親友と、飲み会の悪ふざけでキスをした。単なる罰ゲームだったのに、どうしてもあのキスが忘れられない…。
飲み会のノリでしたキスで、親友を意識し始めてしまった単純な受けが、まんまと腹黒攻めに捕まるお話。
※fujossyさんの属性コンテスト『ノンケ受け』部門にて優秀賞をいただいた作品です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる