わんこな庶務は魔王な生徒会長に憧れる

竜鳴躍

文字の大きさ
上 下
4 / 40

生徒会に入りたい

しおりを挟む
「オリエ!一緒に生徒会に入らないか?」

「なぜ?」

「だっ………ほら、将来に有利だろ?」

「シュヴァリエ、そんなこと考えるタイプじゃないだろ。」


そういうと、シュヴァリエは大きな体でモジモジしだした。


「ゼロ先輩と近づきたくて……。」


うわあ。

きたよ、これ。恐れてたやつが。

どうしようかな。俺が断ったところで、無駄に行動力あるんだよなあ。



「仕方ねえな!まあ、生徒会に入ればモテるかもしれないしな!」

「嬉しい!一人じゃ心細かったんだ~!」


周りに花が咲いてるように見える。
のんきな花が。


絶対にこの恋を自覚させないぞ!

大体、お前はちゃんと女にもてるんだから!

その気になればよりどりみどり!

何なら今朝方お前が庇った女のコ、お前が帰るのを待ち伏せして教室の入口で待ってるじゃん?


なんで男なんだよおー。



「あっ、あのっ、リッシュ様!今朝は取り乱してしまい……!お礼を!」

「いいですよ、レディに怪我がなくて何よりです。私は鍛えていますから、あのくらい日常茶飯事なんですよ。あなたは、優しい人ですね。それでは。」

女のコはただただ、頬を染めてうっとりしている。


う~ん。

なんにも思ってないから、スラスラ出てくるんだろうな。

それで、裏も下心もなくて爽やかだから、女のコにもてるんだろう。


こいつ、意外と丸め込んだら簡単に女と結婚できるんじゃないだろうか。

誰にでも優しくできるから、女の方も割りかし幸せにできるのでは。


「オリエ!早く?いくよ!」


「わかった、って!」


シュヴァリエはウキウキと生徒会室に向かった。

それはもう、主を見つけた子犬のようだった。
しおりを挟む
感想 24

あなたにおすすめの小説

超絶美麗な美丈夫のグリンプス ─見るだけで推定一億円の男娼でしたが、五倍の金を払ったら溺愛されて逃げられません─

藜-LAI-
BL
ヤスナの国に住む造り酒屋の三男坊で放蕩者のシグレは、友人からある日、なんでもその姿を見るだけで一億円に相当する『一千万ゼラ』が必要だという、昔話に準えて『一目千両』と呼ばれる高級娼婦の噂を聞く。 そんな中、シグレの元に想定外の莫大な遺産が入り込んだことで、『一目千両』を拝んでやろうと高級娼館〈マグノリア〉に乗り込んだシグレだったが、一瞬だけ相見えた『一目千両』ことビャクは、いけ好かない高慢ちきな美貌のオトコだった!? あまりの態度の悪さに、なんとかして見る以外のことをさせようと、シグレは破格の『五千万ゼラ』を用意して再び〈マグノリア〉に乗り込んだのだが… 〜・Å・∀・Д・ω・〜・Å・∀・Д・ω・〜 シグレ(26) 造り酒屋〈龍海酒造〉の三男坊 喧嘩と玄人遊びが大好きな放蕩者 ビャク(30〜32?) 高級娼館〈マグノリア〉の『一目千両』 ヤスナでは見かけない金髪と翠眼を持つ美丈夫 〜・Å・∀・Д・ω・〜・Å・∀・Д・ω・〜 Rシーンは※をつけときます。

フローブルー

とぎクロム
BL
——好きだなんて、一生、言えないままだと思ってたから…。 高二の夏。ある出来事をきっかけに、フェロモン発達障害と診断された雨笠 紺(あまがさ こん)は、自分には一生、パートナーも、子供も望めないのだと絶望するも、その後も前向きであろうと、日々を重ね、無事大学を出て、就職を果たす。ところが、そんな新社会人になった紺の前に、高校の同級生、日浦 竜慈(ひうら りゅうじ)が現れ、紺に自分の息子、青磁(せいじ)を預け(押し付け)ていく。——これは、始まり。ひとりと、ひとりの人間が、ゆっくりと、激しく、家族になっていくための…。

笑って下さい、シンデレラ

椿
BL
付き合った人と決まって12日で別れるという噂がある高嶺の花系ツンデレ攻め×昔から攻めの事が大好きでやっと付き合えたものの、それ故に空回って攻めの地雷を踏みぬきまくり結果的にクズな行動をする受け。 面倒くさい攻めと面倒くさい受けが噛み合わずに面倒くさいことになってる話。 ツンデレは振り回されるべき。

僕たち、結婚することになりました

リリーブルー
BL
俺は、なぜか知らないが、会社の後輩(♂)と結婚することになった! 後輩はモテモテな25歳。 俺は37歳。 笑えるBL。ラブコメディ💛 fujossyの結婚テーマコンテスト応募作です。

学園の俺様と、辺境地の僕

そらうみ
BL
この国の三大貴族の一つであるルーン・ホワイトが、何故か僕に構ってくる。学園生活を平穏に過ごしたいだけなのに、ルーンのせいで僕は皆の注目の的となってしまった。卒業すれば関わることもなくなるのに、ルーンは一体…何を考えているんだ? 【全12話になります。よろしくお願いします。】

オメガなパパとぼくの話

キサラギムツキ
BL
タイトルのままオメガなパパと息子の日常話。

幼馴染は僕を選ばない。

佳乃
BL
ずっと続くと思っていた〈腐れ縁〉は〈腐った縁〉だった。 僕は好きだったのに、ずっと一緒にいられると思っていたのに。 僕がいた場所は僕じゃ無い誰かの場所となり、繋がっていると思っていた縁は腐り果てて切れてしまった。 好きだった。 好きだった。 好きだった。 離れることで断ち切った縁。 気付いた時に断ち切られていた縁。 辛いのは、苦しいのは彼なのか、僕なのか…。

悩める文官のひとりごと

きりか
BL
幼い頃から憧れていた騎士団に入りたくても、小柄でひ弱なリュカ・アルマンは、学校を卒業と同時に、文官として騎士団に入団する。方向音痴なリュカは、マルーン副団長の部屋と間違え、イザーク団長の部屋に入り込む。 そこでは、惚れ薬を口にした団長がいて…。 エチシーンが書けなくて、朝チュンとなりました。 ムーンライト様にも掲載しております。 

処理中です...