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終章 魔王と勇者

貴方の胸に飛び込んで。

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警察のパトカーに乗って、気が抜ける。

「あの。おまわりさん。」

「何でしょう。」


「古山圭太は…。」

「古山組の組長の息子ですね。大丈夫。種田社長から協力者と聞いてますから。」


ホッとする。

「まだ、クレッシェンド?」


となりで手を繋ぐ夫の顔を見る。

「うん、落ち着いたら戻るから。心配しないで。」

「私も、まだアイスシードだよ。」


前世の精算はこれで終わり。

皆、今の『剣』に溶けて、今までどおり俺は深くで眠る。


「辛かったね。」


「俺は、……ッ。」

自分の腕の中に抱きしめて。

その胸に飛び込んで。



目元の涙を唇ですくい、

自分を傷つける言葉を唇で閉じ込める。



「君は永遠に私の伴侶。過去も今も未来も、どんな時も、何があっても。あったとしても。愛してるよ。」

私の愛だけは変わらない。



「俺も…。あなたを愛してる。何度生まれ変わっても。あなただけを。」
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