387 / 415
終章 魔王と勇者
陛下
しおりを挟む
ギア陛下には子どもがいない。
男色家で、王太子は腹違いの弟が選ばれている。
クレッシェンドは、王家に忠誠を誓うものの、陛下の閨からの誘いをずっと断り続けてきた。
逃げて、仕事に追われ、常に戦場から戦場へ。
そうこうしている間に騎士団長までになり、ついに戦場が無くなった。
もう、逃げる場所がない。
貴族社会にあって、立場が上の者に命じられたら、拒否が出来ない。
次に命じられたら、自分は行くしかない。
祝勝会の翌月。
直接褒章を与えるから来いと命じられた。
「…国を出られても良いのですよ。」
「誰もあなたを責めません。」
遣いで来た、宰相と近衛隊長は、哀しい目をしていた。
「いいのです。家に迷惑がかかりますし。年貢のおさめどきなのでしょう。」
それを、後ろで控えていたケイシーは、怒りに身を震わせて聞いていた。
身支度をして、城へ向かった。
すぐに寝室へ連れて行かれた。
「かわいい、クレッシェンド。」
「かわいいなんてことはないでしょう。成人した男です。」
「服を脱ぎなさい。」
武器を置いて、服を脱ぐ。
自分の傷だらけの体を見て、興ざめすればいいのに。
だが、陛下は、自分をベッドに寝かせて、
愛撫を始めた。
「ふっ、ん、うぅ。」
目を閉じる。
殴って、逃げ出したい。
「クレッシェンドは経験がないのかな。かわいい。」
孔を解され、脚を拡げさせられて、グッとシーツを摑んだ。
「…や、やっぱり嫌です。お願いします、お赦し下さい。陛下!」
「ここまできてそれはないであろう。」
陛下のそこは赤黒く、凶暴に膨らんでいた。
「嫌だ! やめてください!!や―――」
貫かれた痛みと、壊された男としての稔侍で、涙が出て。
悲鳴をあげた。
「団長!」
部屋にケイシーが飛び込んでくる。
快感の涙ではない。
奪われた涙を流しながら、ぼんやりと自分をみる目。
団長は、陛下に組敷かれて、揺らされていた。
「陛下!おやめください!団長は英雄ですよ?国の英雄にそんな無体なことを!」
「無礼者が!国王の寵愛を受けることほど誉れがあるか?」
下がれ、と言いかけて。
陛下はケイシーのそこを見た。
「なにを綺麗事を。お前だって、そこは何だ? お前も抱きたいのだろう? 団長を。」
よかろう。面白い。お前も混ぜてやる。
「え、や。…嫌だっ。」
敬愛する人の声はもう聞こえない。
「よせ、やめろっ! やめてくれ!!」
陛下が自身を抜き、濡れて暴いたそこを、ケイシーに見せた。
昂りを取り出し、
「嫌だあ…。いや、ああ、あぁっ!」
貫き。
陛下と二人で散々犯す。
陛下が満足し、ケイシーが葛藤し、部屋に残されたクレッシェンドを発見した宰相たちは、あまりの痛ましさに詫びるしかなかった。
この後、半年。
二人に犯されて。
クレッシェンドはいつしか魔王のことばかり思い出すようになった。
彼のもとへ行きたい。
刃を自分の胸に刺した。
男色家で、王太子は腹違いの弟が選ばれている。
クレッシェンドは、王家に忠誠を誓うものの、陛下の閨からの誘いをずっと断り続けてきた。
逃げて、仕事に追われ、常に戦場から戦場へ。
そうこうしている間に騎士団長までになり、ついに戦場が無くなった。
もう、逃げる場所がない。
貴族社会にあって、立場が上の者に命じられたら、拒否が出来ない。
次に命じられたら、自分は行くしかない。
祝勝会の翌月。
直接褒章を与えるから来いと命じられた。
「…国を出られても良いのですよ。」
「誰もあなたを責めません。」
遣いで来た、宰相と近衛隊長は、哀しい目をしていた。
「いいのです。家に迷惑がかかりますし。年貢のおさめどきなのでしょう。」
それを、後ろで控えていたケイシーは、怒りに身を震わせて聞いていた。
身支度をして、城へ向かった。
すぐに寝室へ連れて行かれた。
「かわいい、クレッシェンド。」
「かわいいなんてことはないでしょう。成人した男です。」
「服を脱ぎなさい。」
武器を置いて、服を脱ぐ。
自分の傷だらけの体を見て、興ざめすればいいのに。
だが、陛下は、自分をベッドに寝かせて、
愛撫を始めた。
「ふっ、ん、うぅ。」
目を閉じる。
殴って、逃げ出したい。
「クレッシェンドは経験がないのかな。かわいい。」
孔を解され、脚を拡げさせられて、グッとシーツを摑んだ。
「…や、やっぱり嫌です。お願いします、お赦し下さい。陛下!」
「ここまできてそれはないであろう。」
陛下のそこは赤黒く、凶暴に膨らんでいた。
「嫌だ! やめてください!!や―――」
貫かれた痛みと、壊された男としての稔侍で、涙が出て。
悲鳴をあげた。
「団長!」
部屋にケイシーが飛び込んでくる。
快感の涙ではない。
奪われた涙を流しながら、ぼんやりと自分をみる目。
団長は、陛下に組敷かれて、揺らされていた。
「陛下!おやめください!団長は英雄ですよ?国の英雄にそんな無体なことを!」
「無礼者が!国王の寵愛を受けることほど誉れがあるか?」
下がれ、と言いかけて。
陛下はケイシーのそこを見た。
「なにを綺麗事を。お前だって、そこは何だ? お前も抱きたいのだろう? 団長を。」
よかろう。面白い。お前も混ぜてやる。
「え、や。…嫌だっ。」
敬愛する人の声はもう聞こえない。
「よせ、やめろっ! やめてくれ!!」
陛下が自身を抜き、濡れて暴いたそこを、ケイシーに見せた。
昂りを取り出し、
「嫌だあ…。いや、ああ、あぁっ!」
貫き。
陛下と二人で散々犯す。
陛下が満足し、ケイシーが葛藤し、部屋に残されたクレッシェンドを発見した宰相たちは、あまりの痛ましさに詫びるしかなかった。
この後、半年。
二人に犯されて。
クレッシェンドはいつしか魔王のことばかり思い出すようになった。
彼のもとへ行きたい。
刃を自分の胸に刺した。
0
お気に入りに追加
1,842
あなたにおすすめの小説
おっさん家政夫は自警団独身寮で溺愛される
月歌(ツキウタ)
BL
妻に浮気された上、離婚宣告されたおっさんの話。ショックか何かで、異世界に転移してた。異世界の自警団で、家政夫を始めたおっさんが、色々溺愛される話。
☆表紙絵
AIピカソとAIイラストメーカーで作成しました。
エロゲ世界のモブに転生したオレの一生のお願い!
たまむし
BL
大学受験に失敗して引きこもりニートになっていた湯島秋央は、二階の自室から転落して死んだ……はずが、直前までプレイしていたR18ゲームの世界に転移してしまった!
せっかくの異世界なのに、アキオは主人公のイケメン騎士でもヒロインでもなく、ゲーム序盤で退場するモブになっていて、いきなり投獄されてしまう。
失意の中、アキオは自分の身体から大事なもの(ち●ちん)がなくなっていることに気付く。
「オレは大事なものを取り戻して、エロゲの世界で女の子とエッチなことをする!」
アキオは固い決意を胸に、獄中で知り合った男と協力して牢を抜け出し、冒険の旅に出る。
でも、なぜかお色気イベントは全部男相手に発生するし、モブのはずが世界の命運を変えるアイテムを手にしてしまう。
ちん●んと世界、男と女、どっちを選ぶ? どうする、アキオ!?
完結済み番外編、連載中続編があります。「ファタリタ物語」でタグ検索していただければ出てきますので、そちらもどうぞ!
※同一内容をムーンライトノベルズにも投稿しています※
pixivリクエストボックスでイメージイラストを依頼して描いていただきました。
https://www.pixiv.net/artworks/105819552
光る穴に落ちたら、そこは異世界でした。
みぃ
BL
自宅マンションへ帰る途中の道に淡い光を見つけ、なに? と確かめるために近づいてみると気付けば落ちていて、ぽん、と異世界に放り出された大学生が、年下の騎士に拾われる話。
生活脳力のある主人公が、生活能力のない年下騎士の抜けてるとこや、美しく格好いいのにかわいいってなんだ!? とギャップにもだえながら、ゆるく仲良く暮らしていきます。
何もかも、ふわふわゆるゆる。ですが、描写はなくても主人公は受け、騎士は攻めです。
あなたへの道
秋月真鳥
BL
人間よりも長い時を生きる妖精種の朱雀(すざく)は、山でひっそりと暮らしている。
両親を大黒熊に殺された赤ん坊、青慈(せいじ)を拾った日から、朱雀の生活は変わっていく。
育っていく青慈と、生活に加わる女性たち。
そこに赤ん坊の紫音(しおん)も加わった。
青慈は勇者、紫音は聖女と判明して、朱雀は魔王から二人を守るために努力する。
これは、小さな青慈が朱雀の心を掴むまでの、あなたへの道。
魔王は軽く倒しつつ……。
※一章で魔王は倒します。
※三章から恋愛パートです。
僕を拾ってくれたのはイケメン社長さんでした
なの
BL
社長になって1年、父の葬儀でその少年に出会った。
「あんたのせいよ。あんたさえいなかったら、あの人は死なずに済んだのに…」
高校にも通わせてもらえず、実母の恋人にいいように身体を弄ばれていたことを知った。
そんな理不尽なことがあっていいのか、人は誰でも幸せになる権利があるのに…
その少年は昔、誰よりも可愛がってた犬に似ていた。
ついその犬を思い出してしまい、その少年を幸せにしたいと思うようになった。
かわいそうな人生を送ってきた少年とイケメン社長が出会い、恋に落ちるまで…
ハッピーエンドです。
R18の場面には※をつけます。
【完結】幼な妻は年上夫を落としたい ~妹のように溺愛されても足りないの~
綾雅(りょうが)祝!コミカライズ
恋愛
この人が私の夫……政略結婚だけど、一目惚れです!
12歳にして、戦争回避のために隣国の王弟に嫁ぐことになった末っ子姫アンジェル。15歳も年上の夫に会うなり、一目惚れした。彼のすべてが大好きなのに、私は年の離れた妹のように甘やかされるばかり。溺愛もいいけれど、妻として愛してほしいわ。
両片思いの擦れ違い夫婦が、本物の愛に届くまで。ハッピーエンド確定です♪
ハッピーエンド確定
【同時掲載】 小説家になろう、アルファポリス、カクヨム、エブリスタ
2024/07/06……完結
2024/06/29……本編完結
2024/04/02……エブリスタ、トレンド恋愛 76位
2024/04/02……アルファポリス、女性向けHOT 77位
2024/04/01……連載開始
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる