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アヴニール編【学園編】
卒業旅行・W新婚旅行1
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新婚旅行は、安心・安全なサウス王国へ!
豪華客船に乗って、4人でごー!
サウス王国にはジュリエッタお姉さまとロメオ王子(あっ、もう陛下だった!)もいるし、宰相をしているカメオ王子とグレーテルもいるし、前に家族で泊まったバンガローならプライベートビーチもあるし、いいんじゃない!?ってことで、お父様お母さまからもお許しが出たよ。
「いってらっしゃい、アヴニール。ローストマカデミアナッツが入ったチョコレート、お土産に買ってきてね!」
「私にも!キャッツアイ、お母さまにも買ってきてちょうだい!!」
両方のお母様から、甘味をお土産に要求された。
「アヴ、おいしいの?」
「おいしいよお、そんなに高いお菓子じゃないよ。サウス王国のお土産の定番だから、キリアもお母さまに買っていくといいよ。」
「・・・・・・・。」
「そっか、おいしいのか。じゃあ、俺んちと、俺んちに出入りするやつら用に店に置くやつと、キャットの実家にたくさん買っていこうかな。」
「えっ!あ、ぁぁ、ありがと…。」
ふふ、キリアはいい旦那さんだなあ。
元々、弟や妹を可愛がってた先生だもの。おいしい珍しいお菓子なら、特に妹たちには食べさせてあげたいって思うよね。
キリアは爵位をもらったから、屋敷も陛下から賜ったけど、今は内装を変えたり、きれいにしたり家具を入れたりして準備していて、冒険者ギルドで暮らしてるんだって。
先生が心配だから、7人いる弟や妹のうち、本人の希望も聞いて、お店でお仕事をしていない子を執事や侍女として雇いたいみたい。
先生に手を出したり、昔のことでいびるような人だと困るもんね。
先生が借金とりに売られた時には5歳、6歳、7歳、8歳、9歳だった下の弟、妹たちは14歳から18歳になっていて、結婚式の時には、上の弟さん妹さんと一緒に来てくれていた。
小さい頃に可愛がってくれて、いつのまにかいなくなった大好きなお兄さんに何があったのかは、近所の噂もあったから、時期をみて上の弟さんが下の弟妹にも教えていて、みんなお兄さんの幸せを願っていたから、いい人に巡り合えてよかったと、本当に泣いて喜んでいた。
(ちなみに、親には教えず出てきたらしい。)
兄弟仲がいいのが救いだなあと思う。
先生たちが教師をしていたのは、俺の護衛をかねてのことだったから、クライス先生もティンカー先生も、卒業とあわせて学園を去り、騎士団に戻ってまたどこかの国で情報収集している。
あの二人も結婚すればいいのにと思うけど、なんか難しい関係性みたい。
クライス先生は、誰も本気で好きにはなれないようなところがあるし、ティンカー先生の方がどちらかといえば好きだと思うけど、そこはあまり他人が口出しできるものじゃないから、みんな何も言わない。
「そういえば、キャット先生はこれからお仕事どうするの?」
「教師も楽しかったけど、キリアの代わりに領地を経営するかな。一応所属はお前のとこの兄さんが作った研究所の研究員になったみたいだから、その…登城するとは思うけど。」
ちらちらとキリアを見上げながら、もじもじしている。
「二人仲良く出勤か、いいね。」
「俺も、そうしたかったんだけどね…。」
背後でキャッツアイ先輩がジト目で見ている。
「ああ、もう!それはごめんってばぁ~!」
せっかく長いこと、騎士団で育ててくれたのに、悪かったなぁとは思ってるよ!
「いや、アリスの傍で働くのが一番安全だから、今はそれでよかったとは思ってる。それに城にいくのは変わらないからね。城内か城外かの違いはあるけど…。途中までは一緒に行こう。」
「はい!」
キャッツアイ先輩もあまえんぼさんだなぁ。ふふっ。
そういえば。
「先生は、急に決まっちゃったから子宮の準備できてないんじゃない?せっかくの旅行なのに。一緒に誘っちゃって悪いことしたかな。ごめんなさい。」
「いや…それが。定着までできてるんだよね…。」
研究所の研究員になるよう、アリスお兄様に呼び出しされたときに、ちゃっちゃっと子宮の培養の手続きが始まって、手術の後は、あまり出回っていないポーションをがぶがぶ飲まされたんだって…。
ザオラルさんの組織から培養した回復ポーションかな?
アリスお兄様グッジョブ。
検体扱いだったらしいけど、お兄様なりの祝いだったんだろうな。
「よかった!じゃあ、今夜は2カップルとも赤ちゃんつくるの、がんばれるねっ!」
明るい笑顔で言うと、後ろで先輩がむせていた。
サウス王国の岸が見えてきた。
W新婚旅行楽しみっ!
丁度、海の魔物の収穫祭で武道会と魔物退治のイベントもあるんだよ!
たこやき!たこやき!!
豪華客船に乗って、4人でごー!
サウス王国にはジュリエッタお姉さまとロメオ王子(あっ、もう陛下だった!)もいるし、宰相をしているカメオ王子とグレーテルもいるし、前に家族で泊まったバンガローならプライベートビーチもあるし、いいんじゃない!?ってことで、お父様お母さまからもお許しが出たよ。
「いってらっしゃい、アヴニール。ローストマカデミアナッツが入ったチョコレート、お土産に買ってきてね!」
「私にも!キャッツアイ、お母さまにも買ってきてちょうだい!!」
両方のお母様から、甘味をお土産に要求された。
「アヴ、おいしいの?」
「おいしいよお、そんなに高いお菓子じゃないよ。サウス王国のお土産の定番だから、キリアもお母さまに買っていくといいよ。」
「・・・・・・・。」
「そっか、おいしいのか。じゃあ、俺んちと、俺んちに出入りするやつら用に店に置くやつと、キャットの実家にたくさん買っていこうかな。」
「えっ!あ、ぁぁ、ありがと…。」
ふふ、キリアはいい旦那さんだなあ。
元々、弟や妹を可愛がってた先生だもの。おいしい珍しいお菓子なら、特に妹たちには食べさせてあげたいって思うよね。
キリアは爵位をもらったから、屋敷も陛下から賜ったけど、今は内装を変えたり、きれいにしたり家具を入れたりして準備していて、冒険者ギルドで暮らしてるんだって。
先生が心配だから、7人いる弟や妹のうち、本人の希望も聞いて、お店でお仕事をしていない子を執事や侍女として雇いたいみたい。
先生に手を出したり、昔のことでいびるような人だと困るもんね。
先生が借金とりに売られた時には5歳、6歳、7歳、8歳、9歳だった下の弟、妹たちは14歳から18歳になっていて、結婚式の時には、上の弟さん妹さんと一緒に来てくれていた。
小さい頃に可愛がってくれて、いつのまにかいなくなった大好きなお兄さんに何があったのかは、近所の噂もあったから、時期をみて上の弟さんが下の弟妹にも教えていて、みんなお兄さんの幸せを願っていたから、いい人に巡り合えてよかったと、本当に泣いて喜んでいた。
(ちなみに、親には教えず出てきたらしい。)
兄弟仲がいいのが救いだなあと思う。
先生たちが教師をしていたのは、俺の護衛をかねてのことだったから、クライス先生もティンカー先生も、卒業とあわせて学園を去り、騎士団に戻ってまたどこかの国で情報収集している。
あの二人も結婚すればいいのにと思うけど、なんか難しい関係性みたい。
クライス先生は、誰も本気で好きにはなれないようなところがあるし、ティンカー先生の方がどちらかといえば好きだと思うけど、そこはあまり他人が口出しできるものじゃないから、みんな何も言わない。
「そういえば、キャット先生はこれからお仕事どうするの?」
「教師も楽しかったけど、キリアの代わりに領地を経営するかな。一応所属はお前のとこの兄さんが作った研究所の研究員になったみたいだから、その…登城するとは思うけど。」
ちらちらとキリアを見上げながら、もじもじしている。
「二人仲良く出勤か、いいね。」
「俺も、そうしたかったんだけどね…。」
背後でキャッツアイ先輩がジト目で見ている。
「ああ、もう!それはごめんってばぁ~!」
せっかく長いこと、騎士団で育ててくれたのに、悪かったなぁとは思ってるよ!
「いや、アリスの傍で働くのが一番安全だから、今はそれでよかったとは思ってる。それに城にいくのは変わらないからね。城内か城外かの違いはあるけど…。途中までは一緒に行こう。」
「はい!」
キャッツアイ先輩もあまえんぼさんだなぁ。ふふっ。
そういえば。
「先生は、急に決まっちゃったから子宮の準備できてないんじゃない?せっかくの旅行なのに。一緒に誘っちゃって悪いことしたかな。ごめんなさい。」
「いや…それが。定着までできてるんだよね…。」
研究所の研究員になるよう、アリスお兄様に呼び出しされたときに、ちゃっちゃっと子宮の培養の手続きが始まって、手術の後は、あまり出回っていないポーションをがぶがぶ飲まされたんだって…。
ザオラルさんの組織から培養した回復ポーションかな?
アリスお兄様グッジョブ。
検体扱いだったらしいけど、お兄様なりの祝いだったんだろうな。
「よかった!じゃあ、今夜は2カップルとも赤ちゃんつくるの、がんばれるねっ!」
明るい笑顔で言うと、後ろで先輩がむせていた。
サウス王国の岸が見えてきた。
W新婚旅行楽しみっ!
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たこやき!たこやき!!
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