335 / 415
アヴニール編【学園編】
卒業旅行・W新婚旅行1
しおりを挟む
新婚旅行は、安心・安全なサウス王国へ!
豪華客船に乗って、4人でごー!
サウス王国にはジュリエッタお姉さまとロメオ王子(あっ、もう陛下だった!)もいるし、宰相をしているカメオ王子とグレーテルもいるし、前に家族で泊まったバンガローならプライベートビーチもあるし、いいんじゃない!?ってことで、お父様お母さまからもお許しが出たよ。
「いってらっしゃい、アヴニール。ローストマカデミアナッツが入ったチョコレート、お土産に買ってきてね!」
「私にも!キャッツアイ、お母さまにも買ってきてちょうだい!!」
両方のお母様から、甘味をお土産に要求された。
「アヴ、おいしいの?」
「おいしいよお、そんなに高いお菓子じゃないよ。サウス王国のお土産の定番だから、キリアもお母さまに買っていくといいよ。」
「・・・・・・・。」
「そっか、おいしいのか。じゃあ、俺んちと、俺んちに出入りするやつら用に店に置くやつと、キャットの実家にたくさん買っていこうかな。」
「えっ!あ、ぁぁ、ありがと…。」
ふふ、キリアはいい旦那さんだなあ。
元々、弟や妹を可愛がってた先生だもの。おいしい珍しいお菓子なら、特に妹たちには食べさせてあげたいって思うよね。
キリアは爵位をもらったから、屋敷も陛下から賜ったけど、今は内装を変えたり、きれいにしたり家具を入れたりして準備していて、冒険者ギルドで暮らしてるんだって。
先生が心配だから、7人いる弟や妹のうち、本人の希望も聞いて、お店でお仕事をしていない子を執事や侍女として雇いたいみたい。
先生に手を出したり、昔のことでいびるような人だと困るもんね。
先生が借金とりに売られた時には5歳、6歳、7歳、8歳、9歳だった下の弟、妹たちは14歳から18歳になっていて、結婚式の時には、上の弟さん妹さんと一緒に来てくれていた。
小さい頃に可愛がってくれて、いつのまにかいなくなった大好きなお兄さんに何があったのかは、近所の噂もあったから、時期をみて上の弟さんが下の弟妹にも教えていて、みんなお兄さんの幸せを願っていたから、いい人に巡り合えてよかったと、本当に泣いて喜んでいた。
(ちなみに、親には教えず出てきたらしい。)
兄弟仲がいいのが救いだなあと思う。
先生たちが教師をしていたのは、俺の護衛をかねてのことだったから、クライス先生もティンカー先生も、卒業とあわせて学園を去り、騎士団に戻ってまたどこかの国で情報収集している。
あの二人も結婚すればいいのにと思うけど、なんか難しい関係性みたい。
クライス先生は、誰も本気で好きにはなれないようなところがあるし、ティンカー先生の方がどちらかといえば好きだと思うけど、そこはあまり他人が口出しできるものじゃないから、みんな何も言わない。
「そういえば、キャット先生はこれからお仕事どうするの?」
「教師も楽しかったけど、キリアの代わりに領地を経営するかな。一応所属はお前のとこの兄さんが作った研究所の研究員になったみたいだから、その…登城するとは思うけど。」
ちらちらとキリアを見上げながら、もじもじしている。
「二人仲良く出勤か、いいね。」
「俺も、そうしたかったんだけどね…。」
背後でキャッツアイ先輩がジト目で見ている。
「ああ、もう!それはごめんってばぁ~!」
せっかく長いこと、騎士団で育ててくれたのに、悪かったなぁとは思ってるよ!
「いや、アリスの傍で働くのが一番安全だから、今はそれでよかったとは思ってる。それに城にいくのは変わらないからね。城内か城外かの違いはあるけど…。途中までは一緒に行こう。」
「はい!」
キャッツアイ先輩もあまえんぼさんだなぁ。ふふっ。
そういえば。
「先生は、急に決まっちゃったから子宮の準備できてないんじゃない?せっかくの旅行なのに。一緒に誘っちゃって悪いことしたかな。ごめんなさい。」
「いや…それが。定着までできてるんだよね…。」
研究所の研究員になるよう、アリスお兄様に呼び出しされたときに、ちゃっちゃっと子宮の培養の手続きが始まって、手術の後は、あまり出回っていないポーションをがぶがぶ飲まされたんだって…。
ザオラルさんの組織から培養した回復ポーションかな?
アリスお兄様グッジョブ。
検体扱いだったらしいけど、お兄様なりの祝いだったんだろうな。
「よかった!じゃあ、今夜は2カップルとも赤ちゃんつくるの、がんばれるねっ!」
明るい笑顔で言うと、後ろで先輩がむせていた。
サウス王国の岸が見えてきた。
W新婚旅行楽しみっ!
丁度、海の魔物の収穫祭で武道会と魔物退治のイベントもあるんだよ!
たこやき!たこやき!!
豪華客船に乗って、4人でごー!
サウス王国にはジュリエッタお姉さまとロメオ王子(あっ、もう陛下だった!)もいるし、宰相をしているカメオ王子とグレーテルもいるし、前に家族で泊まったバンガローならプライベートビーチもあるし、いいんじゃない!?ってことで、お父様お母さまからもお許しが出たよ。
「いってらっしゃい、アヴニール。ローストマカデミアナッツが入ったチョコレート、お土産に買ってきてね!」
「私にも!キャッツアイ、お母さまにも買ってきてちょうだい!!」
両方のお母様から、甘味をお土産に要求された。
「アヴ、おいしいの?」
「おいしいよお、そんなに高いお菓子じゃないよ。サウス王国のお土産の定番だから、キリアもお母さまに買っていくといいよ。」
「・・・・・・・。」
「そっか、おいしいのか。じゃあ、俺んちと、俺んちに出入りするやつら用に店に置くやつと、キャットの実家にたくさん買っていこうかな。」
「えっ!あ、ぁぁ、ありがと…。」
ふふ、キリアはいい旦那さんだなあ。
元々、弟や妹を可愛がってた先生だもの。おいしい珍しいお菓子なら、特に妹たちには食べさせてあげたいって思うよね。
キリアは爵位をもらったから、屋敷も陛下から賜ったけど、今は内装を変えたり、きれいにしたり家具を入れたりして準備していて、冒険者ギルドで暮らしてるんだって。
先生が心配だから、7人いる弟や妹のうち、本人の希望も聞いて、お店でお仕事をしていない子を執事や侍女として雇いたいみたい。
先生に手を出したり、昔のことでいびるような人だと困るもんね。
先生が借金とりに売られた時には5歳、6歳、7歳、8歳、9歳だった下の弟、妹たちは14歳から18歳になっていて、結婚式の時には、上の弟さん妹さんと一緒に来てくれていた。
小さい頃に可愛がってくれて、いつのまにかいなくなった大好きなお兄さんに何があったのかは、近所の噂もあったから、時期をみて上の弟さんが下の弟妹にも教えていて、みんなお兄さんの幸せを願っていたから、いい人に巡り合えてよかったと、本当に泣いて喜んでいた。
(ちなみに、親には教えず出てきたらしい。)
兄弟仲がいいのが救いだなあと思う。
先生たちが教師をしていたのは、俺の護衛をかねてのことだったから、クライス先生もティンカー先生も、卒業とあわせて学園を去り、騎士団に戻ってまたどこかの国で情報収集している。
あの二人も結婚すればいいのにと思うけど、なんか難しい関係性みたい。
クライス先生は、誰も本気で好きにはなれないようなところがあるし、ティンカー先生の方がどちらかといえば好きだと思うけど、そこはあまり他人が口出しできるものじゃないから、みんな何も言わない。
「そういえば、キャット先生はこれからお仕事どうするの?」
「教師も楽しかったけど、キリアの代わりに領地を経営するかな。一応所属はお前のとこの兄さんが作った研究所の研究員になったみたいだから、その…登城するとは思うけど。」
ちらちらとキリアを見上げながら、もじもじしている。
「二人仲良く出勤か、いいね。」
「俺も、そうしたかったんだけどね…。」
背後でキャッツアイ先輩がジト目で見ている。
「ああ、もう!それはごめんってばぁ~!」
せっかく長いこと、騎士団で育ててくれたのに、悪かったなぁとは思ってるよ!
「いや、アリスの傍で働くのが一番安全だから、今はそれでよかったとは思ってる。それに城にいくのは変わらないからね。城内か城外かの違いはあるけど…。途中までは一緒に行こう。」
「はい!」
キャッツアイ先輩もあまえんぼさんだなぁ。ふふっ。
そういえば。
「先生は、急に決まっちゃったから子宮の準備できてないんじゃない?せっかくの旅行なのに。一緒に誘っちゃって悪いことしたかな。ごめんなさい。」
「いや…それが。定着までできてるんだよね…。」
研究所の研究員になるよう、アリスお兄様に呼び出しされたときに、ちゃっちゃっと子宮の培養の手続きが始まって、手術の後は、あまり出回っていないポーションをがぶがぶ飲まされたんだって…。
ザオラルさんの組織から培養した回復ポーションかな?
アリスお兄様グッジョブ。
検体扱いだったらしいけど、お兄様なりの祝いだったんだろうな。
「よかった!じゃあ、今夜は2カップルとも赤ちゃんつくるの、がんばれるねっ!」
明るい笑顔で言うと、後ろで先輩がむせていた。
サウス王国の岸が見えてきた。
W新婚旅行楽しみっ!
丁度、海の魔物の収穫祭で武道会と魔物退治のイベントもあるんだよ!
たこやき!たこやき!!
0
お気に入りに追加
1,843
あなたにおすすめの小説
病気になって芸能界から消えたアイドル。退院し、復学先の高校には昔の仕事仲間が居たけれど、彼女は俺だと気付かない
月島日向
ライト文芸
俺、日生遼、本名、竹中祐は2年前に病に倒れた。
人気絶頂だった『Cherry’s』のリーダーをやめた。
2年間の闘病生活に一区切りし、久しぶりに高校に通うことになった。けど、誰も俺の事を元アイドルだとは思わない。薬で細くなった手足。そんな細身の体にアンバランスなムーンフェイス(薬の副作用で顔だけが大きくなる事)
。
誰も俺に気付いてはくれない。そう。
2年間、連絡をくれ続け、俺が無視してきた彼女さえも。
もう、全部どうでもよく感じた。
実力を隠し「例え長男でも無能に家は継がせん。他家に養子に出す」と親父殿に言われたところまでは計算通りだったが、まさかハーレム生活になるとは
竹井ゴールド
ライト文芸
日本国内トップ5に入る異能力者の名家、東条院。
その宗家本流の嫡子に生まれた東条院青夜は子供の頃に実母に「16歳までに東条院の家を出ないと命を落とす事になる」と予言され、無能を演じ続け、父親や後妻、異母弟や異母妹、親族や許嫁に馬鹿にされながらも、念願適って中学卒業の春休みに東条院家から田中家に養子に出された。
青夜は4月が誕生日なのでギリギリ16歳までに家を出た訳だが。
その後がよろしくない。
青夜を引き取った田中家の義父、一狼は53歳ながら若い妻を持ち、4人の娘の父親でもあったからだ。
妻、21歳、一狼の8人目の妻、愛。
長女、25歳、皇宮警察の異能力部隊所属、弥生。
次女、22歳、田中流空手道場の師範代、葉月。
三女、19歳、離婚したフランス系アメリカ人の3人目の妻が産んだハーフ、アンジェリカ。
四女、17歳、死別した4人目の妻が産んだ中国系ハーフ、シャンリー。
この5人とも青夜は家族となり、
・・・何これ? 少し想定外なんだけど。
【2023/3/23、24hポイント26万4600pt突破】
【2023/7/11、累計ポイント550万pt突破】
【2023/6/5、お気に入り数2130突破】
【アルファポリスのみの投稿です】
【第6回ライト文芸大賞、22万7046pt、2位】
【2023/6/30、メールが来て出版申請、8/1、慰めメール】
【未完】
英国紳士の熱い抱擁に、今にも腰が砕けそうです
坂合奏
恋愛
「I love much more than you think(君が思っているよりは、愛しているよ)」
祖母の策略によって、冷徹上司であるイギリス人のジャン・ブラウンと婚約することになってしまった、二十八歳の清水萌衣。
こんな男と結婚してしまったら、この先人生お先真っ暗だと思いきや、意外にもジャンは恋人に甘々の男で……。
あまりの熱い抱擁に、今にも腰が砕けそうです。
※物語の都合で軽い性描写が2~3ページほどあります。
イケメン社長と私が結婚!?初めての『気持ちイイ』を体に教え込まれる!?
すずなり。
恋愛
ある日、彼氏が自分の住んでるアパートを引き払い、勝手に『同棲』を求めてきた。
「お前が働いてるんだから俺は家にいる。」
家事をするわけでもなく、食費をくれるわけでもなく・・・デートもしない。
「私は母親じゃない・・・!」
そう言って家を飛び出した。
夜遅く、何も持たず、靴も履かず・・・一人で泣きながら歩いてるとこを保護してくれた一人の人。
「何があった?送ってく。」
それはいつも仕事場のカフェに来てくれる常連さんだった。
「俺と・・・結婚してほしい。」
「!?」
突然の結婚の申し込み。彼のことは何も知らなかったけど・・・惹かれるのに時間はかからない。
かっこよくて・・優しくて・・・紳士な彼は私を心から愛してくれる。
そんな彼に、私は想いを返したい。
「俺に・・・全てを見せて。」
苦手意識の強かった『営み』。
彼の手によって私の感じ方が変わっていく・・・。
「いあぁぁぁっ・・!!」
「感じやすいんだな・・・。」
※お話は全て想像の世界のものです。現実世界とはなんら関係ありません。
※お話の中に出てくる病気、治療法などは想像のものとしてご覧ください。
※誤字脱字、表現不足は重々承知しております。日々精進してまいりますので温かく見ていただけると嬉しいです。
※コメントや感想は受け付けることができません。メンタルが薄氷なもので・・すみません。
それではお楽しみください。すずなり。
いっぱい命じて〜無自覚SubはヤンキーDomに甘えたい〜
きよひ
BL
無愛想な高一Domヤンキー×Subの自覚がない高三サッカー部員
Normalの諏訪大輝は近頃、謎の体調不良に悩まされていた。
そんな折に出会った金髪の一年生、甘井呂翔。
初めて会った瞬間から甘井呂に惹かれるものがあった諏訪は、Domである彼がPlayする様子を覗き見てしまう。
甘井呂に優しく支配されるSubに自分を重ねて胸を熱くしたことに戸惑う諏訪だが……。
第二性に振り回されながらも、互いだけを求め合うようになる青春の物語。
※現代ベースのDom/Subユニバースの世界観(独自解釈・オリジナル要素あり)
※不良の喧嘩描写、イジメ描写有り
初日は5話更新、翌日からは2話ずつ更新の予定です。
鬼上司と秘密の同居
なの
BL
恋人に裏切られ弱っていた会社員の小沢 海斗(おざわ かいと)25歳
幼馴染の悠人に助けられ馴染みのBARへ…
そのまま酔い潰れて目が覚めたら鬼上司と呼ばれている浅井 透(あさい とおる)32歳の部屋にいた…
いったい?…どうして?…こうなった?
「お前は俺のそばに居ろ。黙って愛されてればいい」
スパダリ、イケメン鬼上司×裏切られた傷心海斗は幸せを掴むことができるのか…
性描写には※を付けております。
【完結】伴侶がいるので、溺愛ご遠慮いたします
*
BL
3歳のノィユが、カビの生えてないご飯を求めて結ばれることになったのは、北の最果ての領主のおじいちゃん……え、おじいちゃん……!?
しあわせの絶頂にいるのを知らない王子たちが吃驚して憐れんで溺愛してくれそうなのですが、結構です!
めちゃくちゃかっこよくて可愛い伴侶がいますので!
本編完結しました!
時々おまけを更新しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる