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本編
アイス以外は嫌
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クリスは出会った頃からいい子だった。
私は子爵の4男で、母親似だったから、男だけど嫁に行かせるつもりで娘扱いで育てられた。
そのせいで言葉遣いや振る舞いが女性だったから、周りにバカにされたけど、クリスは普通に接してくれた。
努力家で成績もいいけど、下級貴族の子で評価されない。
親は出来の良さに安心して放置。
兄は優秀な弟に嫉妬。
妹はお花畑。
そんな感じで、クリスはひたすら自分を磨いて周りを頼らない子になってしまった。
学園では目立っていた。
女子は、淑女なだけあって、家格の低いクリスに好意を表明するわけにいかず、遠巻きにみていただけだが、男子生徒はすきあればクリスをモノにしようとしていたのだ!
それを、私とハデスで守ってきたのだ。
あの、自分からは頼ろうとしない、自分を大事にしない子を!
「まさか、真面目で誠実、おとなしいと言われていた貴方が、あの子をかっさらうとは思いませんでしたけどね?」
ミカエルの目がすわっている。
バン!
そこへ、家令が青い顔をして現れた。
知らない若者が来ている。
若者は、ミカエルに駆け寄った。
「クリス部隊長を助けてください!」
彼の名はキャンディス。
騎士団の第3部隊の騎士だった。
ぷつ、ぷつと服のボタンを外すと、飛び散った朱に、ガナッシュ伯爵は眉を寄せた。
純潔だと思っていたのに、こんな所有痕は執着を感じるとともに、相手は男だと思われた。
服の下から、鎖でペンダントにした指輪も出てきたが、恋人からのプレゼントなのかもしれない。
下穿きをすべて取り払い、脚を広げさせてソコを見れば、案の定赤く色付いている。
「ン……」
「覚醒したようだね。」
「!…ガナッシュ伯爵!! なにを?」
「何って…。分かるだろう?」
ベッドの上で暴れだす体を力ずくで縫い留める。
「イヤ! いやだっ…!!! はなっ…放せっ!」
「腕力では私にかなわないよ。ましてやこの態勢。それに力は入らないだろう?」
クリスは、顔を赤くして、息が切れ切れだ。
軽めの媚薬の効果は出ているらしい。
「俺に何を…!」
「媚薬だよ。軽めだけどね。 さあ、楽しもうじゃないか。君も経験はあるみたいだし。」
ブツッ。
鎖をちぎって、ペンダントの鎖ごと指輪を放れば、
クリスは絶望したような顔をした。
「いや、やだ、やだっ!!!」
「聞き分けがない。」
「やめろおおおおおおお!」
伯爵が覆いかぶさってくる。
俺、あいつ以外に奪われるのか?
力の入らない体で、転がる指輪を見て、涙がこぼれた。
私は子爵の4男で、母親似だったから、男だけど嫁に行かせるつもりで娘扱いで育てられた。
そのせいで言葉遣いや振る舞いが女性だったから、周りにバカにされたけど、クリスは普通に接してくれた。
努力家で成績もいいけど、下級貴族の子で評価されない。
親は出来の良さに安心して放置。
兄は優秀な弟に嫉妬。
妹はお花畑。
そんな感じで、クリスはひたすら自分を磨いて周りを頼らない子になってしまった。
学園では目立っていた。
女子は、淑女なだけあって、家格の低いクリスに好意を表明するわけにいかず、遠巻きにみていただけだが、男子生徒はすきあればクリスをモノにしようとしていたのだ!
それを、私とハデスで守ってきたのだ。
あの、自分からは頼ろうとしない、自分を大事にしない子を!
「まさか、真面目で誠実、おとなしいと言われていた貴方が、あの子をかっさらうとは思いませんでしたけどね?」
ミカエルの目がすわっている。
バン!
そこへ、家令が青い顔をして現れた。
知らない若者が来ている。
若者は、ミカエルに駆け寄った。
「クリス部隊長を助けてください!」
彼の名はキャンディス。
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ぷつ、ぷつと服のボタンを外すと、飛び散った朱に、ガナッシュ伯爵は眉を寄せた。
純潔だと思っていたのに、こんな所有痕は執着を感じるとともに、相手は男だと思われた。
服の下から、鎖でペンダントにした指輪も出てきたが、恋人からのプレゼントなのかもしれない。
下穿きをすべて取り払い、脚を広げさせてソコを見れば、案の定赤く色付いている。
「ン……」
「覚醒したようだね。」
「!…ガナッシュ伯爵!! なにを?」
「何って…。分かるだろう?」
ベッドの上で暴れだす体を力ずくで縫い留める。
「イヤ! いやだっ…!!! はなっ…放せっ!」
「腕力では私にかなわないよ。ましてやこの態勢。それに力は入らないだろう?」
クリスは、顔を赤くして、息が切れ切れだ。
軽めの媚薬の効果は出ているらしい。
「俺に何を…!」
「媚薬だよ。軽めだけどね。 さあ、楽しもうじゃないか。君も経験はあるみたいだし。」
ブツッ。
鎖をちぎって、ペンダントの鎖ごと指輪を放れば、
クリスは絶望したような顔をした。
「いや、やだ、やだっ!!!」
「聞き分けがない。」
「やめろおおおおおおお!」
伯爵が覆いかぶさってくる。
俺、あいつ以外に奪われるのか?
力の入らない体で、転がる指輪を見て、涙がこぼれた。
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