【完結】元SS冒険者の部隊長は王族に陥落される

本編

これってレイプっていうんだぞ（挿絵あり ※注意）

これはどういう状況だ?

荒い息遣いと、鎖の金属音、ベッドの軋む音。くちゅくちゅ鳴る水音に肌のぶつかる音。
汗と体液の臭い。
濡れた肌。
まだ覚醒しきっていない頭で、自分を揺さぶっている男を見た。

アイス＝クレイソン公爵。
この国、レッドキングダムの国王陛下の年下のおじ。

真面目で控えめで穏やかな彼が、見たこともないような雄の顔をして、なぜ自分を抱いているのか。

服はむかれ、裸で後孔には太くて硬いものが既に入っている。

両腕と両足は鎖でベッドに固定され、抱くのに都合が良く、抵抗できない絶妙な長さだ。

目の前で揺らされる自分の足をどこか他人事のように感じ、そういえば昨夜飲んだ酒に何か混ざっていたかもしれないと思い至った。

ぼんやりしていると、公爵はこちらに気づいたらしい。

獣が獲物に舌なめずりするようないやらしさで、汗で濡れた艶のある金髪をかきあげ、青い瞳で微笑んだ。

「クリス、目が覚めたかな?」

思い切り突き上げられる。

「…っつ!」

背中が仰け反り、黒髪がシーツの上でなびく。

くそっ、なんで俺なんか抱いてるんだよ!
俺は男だぞ!
お前みたいにイケメンで立場のあるやつは、需要あるだろ!他いけよ!

「これってレイプって言うんだぞ…!」

「君が欲しくなったんだから仕方ない。私も王族の端くれだったようだ。私達は執着が強くてね。」

言いながらも俺の中を攻め立ててくる。

くそっ!

「…っ。く…うっ。」

「良くなってきたかな?　潤んだ瞳で睨んでも可愛いだけだよ。」

「お前のいいようにされてたまるか…!スイッチ切ってやる!!…人形でも抱いてろ…!」

宣言の直後、クリスの体は力を無くし、何の応答もしなくなった。

「やれやれ、全く器用だな。寝てるとき以上に本当に反応が無くなった。」

公爵は体を繋げたまま、クリスの前髪をあげる。右の生え際近く。跡が残るだろう、深い傷。

整っているが、鼻がそれほど高くないせいで、年齢よりは幼く、どこか女性的にみえる綺麗な顔に不釣り合いのソレをなぞり、公爵は昨日のことを思った。