その玉座、返してもらいます！虐げられた末王子は嫁の愛で下剋上する～婿入り先の辺境の蛮族は真の王家でした～

ミハイルのピンチに婿（予定）はダッシュで行った（ルシフル）

緊急事態で一時的に預かっていたが、パラダイス王国の陛下は、善良で凡庸とした人間でもあった。

代が続けばこうなるのか…と、血筋と才覚を維持させることの難しさを痛感した。


私たちが地上に来てかなりの歴史が流れ、お互いの存在が伝説となるような頃となった。

かつての覇者よろしくいつまでも主君のつもりで地上を見守る―――――監視し続けるのもよくないし、自然との調和やそろそろ地上との付き合い方を考え直さなければならないな、と思い始める。

きちんと交流をして、自らの力で地上で起きる様々な問題を乗り越えられるようにならなければならない。

いつまでもエンジェリンが神気取りではよくない。

大統領として議会に諮る準備をした矢先、ミハイルが地上の者に攫われた。



地上の者どもめ、天罰をくらわしてくれるわ！

そう思い、突入するつもりでいたらガブルに止められた。



ミハイルには本人の同意の上GPSをつけていて（ミハイルはレジデュー君につけているらしい）、レジデュー君がすぐに転移魔法で向かったとのこと。


全く、この国に来た時は捨てられた子犬のようで、頼りなかったのに。
随分しっかりした婿殿になった。


だが、お父さんは心配だから近くまで行くぞ！

見守ってればいいんだろう？


ミハイルはもしかしたらレジデューと地上で暮らすことになるかもしれない。




ミハイルだってか弱い乙女ではないが、不測の事態もある。


２人の力で対処できるようでなければならない。



さあ、君の力を、君のミハイルを想う気持ちを見せてもらおうか。