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疎まれる弟、出来損ないはどっち
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「さあ、愛し合おうぶへっ………!?」
「え」
転移魔法で現れたのは、レジデュー。
「っ、ほおひへ!」
「胸騒ぎがしてGPSで見守っていたら、突然ミハイルの場所が一瞬で城に移動した。駆けつけるに決まっている!」
「ひいぴいへふ??」
レジデューに殴られて吹っ飛ばされ、鼻から血を流すエクセレント。
エクセレントを無視してミハイルにかけよる。
「ミハイル、よかった。無事で。くっ、なんだこの縄。切れないっ、それにこの部屋も魔法が使えないじゃないか。」
「魔道具だよ。ドラゴン級を捕獲するための縄だと思う。魔法が使えないのもそうじゃないかと。」
「わはひはまひょほほふはへはいほひ、まほふほふはわへへはわふは!(私が魔法を使えないのに、魔法を使わせてたまるか!)」
「レジデュー!ミハイルさま!」
グレイシャスが陛下とともに駆け込む。
「レジデュー、私が試してみよう。ふ、ん…………!」
グレイシャスが力を入れて縄を引きちぎる。
「う、うそ!」
エクセレントは目を剥いた。
鼻血が止まり、まともに喋れるようになったらしい。
「エクセレントは知らなかっただろうが、私は怪力の持ち主なんだ。」
「ありがとう、兄上!」
「それにしても愚かな………。私たちはあの女の子なれど、陛下の血も引き、策も知らず加担していなかったからこそ、温情を得ていたというのに。」
「自分よりレジデューが優秀だって、認めたくないんでしょ!鼻っ柱を叩き折るべきだよ。」
「私もミハイル様に同意。レジデュー、エクセレントを魔法でボコボコにしておくれ。」
陛下の命により、レジデューとエクセレントの魔法による模擬戦が決まった。
恥をさらすだけなのに、とグレイシャスの呟きが聞こえたような気がする。
「え」
転移魔法で現れたのは、レジデュー。
「っ、ほおひへ!」
「胸騒ぎがしてGPSで見守っていたら、突然ミハイルの場所が一瞬で城に移動した。駆けつけるに決まっている!」
「ひいぴいへふ??」
レジデューに殴られて吹っ飛ばされ、鼻から血を流すエクセレント。
エクセレントを無視してミハイルにかけよる。
「ミハイル、よかった。無事で。くっ、なんだこの縄。切れないっ、それにこの部屋も魔法が使えないじゃないか。」
「魔道具だよ。ドラゴン級を捕獲するための縄だと思う。魔法が使えないのもそうじゃないかと。」
「わはひはまひょほほふはへはいほひ、まほふほふはわへへはわふは!(私が魔法を使えないのに、魔法を使わせてたまるか!)」
「レジデュー!ミハイルさま!」
グレイシャスが陛下とともに駆け込む。
「レジデュー、私が試してみよう。ふ、ん…………!」
グレイシャスが力を入れて縄を引きちぎる。
「う、うそ!」
エクセレントは目を剥いた。
鼻血が止まり、まともに喋れるようになったらしい。
「エクセレントは知らなかっただろうが、私は怪力の持ち主なんだ。」
「ありがとう、兄上!」
「それにしても愚かな………。私たちはあの女の子なれど、陛下の血も引き、策も知らず加担していなかったからこそ、温情を得ていたというのに。」
「自分よりレジデューが優秀だって、認めたくないんでしょ!鼻っ柱を叩き折るべきだよ。」
「私もミハイル様に同意。レジデュー、エクセレントを魔法でボコボコにしておくれ。」
陛下の命により、レジデューとエクセレントの魔法による模擬戦が決まった。
恥をさらすだけなのに、とグレイシャスの呟きが聞こえたような気がする。
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