その玉座、返してもらいます！虐げられた末王子は嫁の愛で下剋上する～婿入り先の辺境の蛮族は真の王家でした～

キスしてほしい

どうしたんだろ。俺。


レジデューに国を取り戻してやりたいって思ってた。
立派にしたいって。

皆に彼の凄さを知ってもらいたかった。

学力を見せつけさせて。

魔法や剣で勲章をたくさんもらって。


どうだ！
お前たちが虐げた男は、こんなにすごかったんだぞ！
見る目がなかったな！

どうだ！
俺の男は！




かなったじゃないか。


レジデューはたくさんの人に囲まれていた。

陛下とだって、まだギクシャクしているけど、きっと仲良くなれる。

こちらで静養した陛下は、まだ本調子ではないけど、レジデューの弟のようなレオが体の世話をしているから、そういうサポートがあれば執務はできる。

だから帰国したけど…………

でも、いつまでも彼が王のままではいけない。




レジデューは、きっと。



「ミハイル。話があるのだけど…」

「なに？」


「暫く、パラダイスに行き来したい。」

「何で聞くのかな？今までも買い取った領地に出向いていたじゃない。」

「…………うん、」



レジデュー。俺をおいて帰りたいの？

綺麗な女の子もたくさんいたもんね。

俺は子どもが産めるし、美人だけど、体の作りは男だしね。

柔らかい肉も、おっぱいもないもん。


レジデューはそんなんじゃないって分かっているのに、不安になる。



「レジデュー、」

レジデューに身を預け、上目遣いで。

指を彼の頬にかけ、俺は唇を。



「み、は、」


軽く重ね、中に入って舌を絡め取る。


「い、き　くるし」

「レジデュー、気持ちよくなかった？」


「ドキドキした。」


「これがキスだよ。ね、俺にもやって。」


２回目は彼から。



「離さないでね。」

ギュッと彼にしがみつく。