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四面楚歌(王妃たちが

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「肌の露出が多い民俗衣装だからって蛮族扱いはどうかと思うなあ。それを言ったら、南のサラマンダー王国にも失礼じゃないの?それに、あの森は治水のために敢えて手つかずにしている土地で、普段はそのはるか上空でエンジェリンは巡回しているから、森の入口を玄関口にしているだけなの。」

「王妃殿下、彼らは我々よりも高度な文明をお持ちです。天空の都市を見ればお分かりかと。命であった森林の開発は、各地に被害をもたらしかねぬことが分かりましたので、できません。ですが、友好関係を結ぶことこそ、我が国の利と考えます。私、レジデューはその架け橋となりましょう。」


素晴らしい!
誰があんな酷い噂を流したのだ!
レジデュー殿下は立派な方ではないか!

拍手が鳴り響き、ベラ王妃は歯ぎしりをした。



「それでは、妃殿下。こちらが我が国の特産品になります。」

レジデューの合図で、騎士団が大きな機材を前に出し、バッテリーと呼ぶ発電機に繋ぐと、映像が流れた。


『王妃、いや、ベラ。そして、宰相よ。今までの行い、許しがたし。』

「なっ!」

そこには、幾ぶんか肉が戻った陛下――――。



後ろを向くと、陛下だったはずのものは、ただの木偶人形になる。


それは、エンジェリンの技術によるロボットだった。
マジーが亜空で持ち運び、あの夜、本物の陛下とすり替えていたのだ。

そしてさらに、その背後には………



逃げ出したアレがいた。



「なんだ、なんだ。」

「何があった!だいたい私たちを差し置いて、騎士団も魔法師団も勝手に動くなど!」

エクセレントとスペシャルが前に出る。



「おやまあ、ご立派な騎士団長と魔法師団長ではありませんか。リヴァイアサンとファイヤードラゴンを仕留めたと、最近嘯いていたとか。」

マジョリカの女王が扇子で口元を隠す。

「おかしいな、あれは我が国が討伐依頼を出したもので、そこのレジデュー殿下が倒して遺体を納品していたが。」
サラマンダー王国の大王も追従。

「まあ、人の戦果を我がものとするなど厚かましい。日常茶飯事なのでしょうね。我が子なら恥ずかしいわ。」


「な、あれは私がスペシャルな魔法で消し炭にしたのだ!」


「恐れ入りますが、私たちは『魔物は倒された』『遺体はない』としか言っておりません。あれを倒したのは、間違いなくレジデュー殿下です。」


「レジデュー殿下たちのブローチを見て分からないのか。モノもしらぬのだな。学園の成績も忖度で卒業したのだろう。」




なによ、なによ、なによ。



ベラと宰相は狼狽える。

メッキは剥がれ、嘘が明るみになっていく。

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