【完結】神アイドルが転生したら魅了持ちのチートで破滅フラグ臭がするので大人しくしていたのに隣国王子が追っかけます

妖精の国の子アオ

「ごめんなさい…。ぼくのせいでっ。」


しおらしく目を伏せれば、大体上手くいく。

僕は可憐な可愛い可愛い妖精。


この世で一番かわいくてきれいなのは僕だって思っていたのに、あのアクアって子には驚いた。

僕を狙ってたゲインが彼を連れて逃げたって聞いたときには、ちょっとムッとしたけど、まあラッキーだよね。


ゲインなんかよりクルシュの方が妖精にとっては有益。
ゲインなんか選ぶわけないじゃない。


そもそも、ゲインのことを好きだったことなんて一度もない。

だってさ、僕たち妖精は、仲間以外のことなんてどうでもいいんだから。

厳しい冬を越せなくなって、仕方ないからダークエルフと手を組むために、婚約しただけだし。


でも、ダークエルフより、多少モンスターがいて大変でも、南のアトランと仲良くしたほうが得策でしょ。

ゲインと婚約したのも、長の命令。

クルシュを誘惑して結婚までこぎつけたのも、長の命令。


クルシュは馬鹿だから扱いやすいし、俺の実家だからって食糧支援もバンバンやってくれるし。

サイコーだよ。


ちょっとエッチがしつこいのが嫌だけどね。



あ～あ。みんなも諦めたらいいのに。

もう１月経ってるんだよ？

とっくにゲインにいただかれちゃってるって。

まあ、あいつ奥手だったから僕といても手くらいしかつながないヘタレだったけどね！

でももー大人なんだし、いい加減そのくらいやるでしょ！


相手なんか腐るほどいるんだから、諦めたらいいのにねぇ。



へぇ。やっと居場所が分かったの。

ダークエルフの国って霧の魔法がかかってて、大体の位置は分かるけど、なぜか迷子になって入れないんだよね！

精々頑張って？