【完結】神アイドルが転生したら魅了持ちのチートで破滅フラグ臭がするので大人しくしていたのに隣国王子が追っかけます

アクアが消えた

「アポロ王子！あなた様やカイ、キーストンがいながら！私だって流石に言わせていただきますよ！どうして一人にしたのですか！特にカイ！なんのための護衛か！」

ご尤も。


パーティー会場からアクアが消えた。
恐らく、ダークエルフが連れ去った。


今、必死で探してる。

「申し訳ない。必ず、探し出す。」


今、彼はダークエルフに誰を見ているのだろうか。


通信機の彼の父親の映像に向かって頭を下げ、アポロは踵を返した。


「申し訳ございませんッ！」

カイとキーストンが土下座をする。

カイは南国の珍しい酒に舌鼓をうっていた。
キーストンは、ランスを脱がせて別室で全身をペロペロ舐めていたところだった。

「俺、アクアの気配辿ろうか？というか全部のモンスターに念話してみるよ。たぶん、北だとは思うけど。」

「助かる。」


ゴゴゴと、禍々しいオーラを抑えることができない。






「寒い場所だろう？」

「いえ、コートを貸してくれてありがとう。」

社長のふりをしたゲインは、アクアにモコモコのコートを羽織らせ、自国の城へ連れて帰った。

コートの下はすけすけで、扇情的だ。

ゴクリと喉が鳴る。


婚約者を取られたのだから、自分だって取ってやってもいいはずだ。