【完結】神アイドルが転生したら魅了持ちのチートで破滅フラグ臭がするので大人しくしていたのに隣国王子が追っかけます

竜鳴躍

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仲直りのダンスパーティー

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「アクア、はい、あーん。」

「………。」

もぐもぐ。
南国フルーツと甘い味付けのバーベキュー肉おいしいな。

でも、へそ出しでオーガンジーを使ったすけすけの服。
こっちの妃たちの服らしいし、涼しいんだけど、布面積が小さいから恥ずかしい。



ドラゴンとの和平調定が行われ、今夜は仲直りのパーティー。

立食パーティーだが、会場の隅にある質のいいソファを占領して、アポロは俺を膝に乗せている。


「お前は私のものだ。」
そう言いながら、こめかみや首筋にキスの雨を落とす。

だんだん分かってきたぞ。
こいつ、いい奴だ。
言動がおかしいだけだ。

「素直に愛してる、って言ってくれたら分かりやすいのに。なんでそう誤解されるような言い回しや振る舞いをするのか。」

そう言うと、俺を抱く腕に力が入った気がする。

嬉しいんだな。

「帝国の王太子が軽々しくそんな台詞を吐けるものか。」

「あんまり分かりにくいと、他の人を好きになるかも?」



「あくあ!」

耳と角と尾だけ竜のシンボルを出している、半獣形態のランスが尻尾をパタパタさせてやってきて、俺に抱きついた。

ぐええ。重い。

「アクアも転生者だったなんてえ!しかも、水瀬霧!めちゃめちゃファンでした!」

アポロが睨んでる~!


「こっちのアポロ王子も転生者だよ。マーズ帝国の王太子。」

「えー、そうなの。まあいいや、アクア、踊ろうよ!」

「アクアは私の婚約者!私とだけ踊るに決まっているだろう。」


「やだあ、束縛ー!大体、アポロ王子より俺のほうが、アクアとピッタリでしょ!」

前世では俺より年下の15歳だったらしい。
病気で亡くなったそうだ。
生まれつきでずっと病院だったから、精神年齢は低そう。


「俺の卵を産んでよ、アクア!」

かぷ。

「いったああ!」

キーストンに尻尾を噛まれて、ランスは叫び声をあげた。

「ドラゴン………おにく…………。」


あ、ドラゴン肉、好物だったね。
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