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プロローグ
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あらあら、よくお越しくださいました。
お坊っちゃんにお嬢さん。
それからお兄さんにお姉さん。
それからそれから旦那に奥さん。
それからそれからそれから、お爺様にお祖母様まで…
え?ここにきたのは自分一人ですって?
あら、やだ。
視えてらっしゃらないの?
今日はたくさんいらしてるのよ。
こんな私の話を聞くためにね。
ほらほら、そこには洋風ドレスを着た奥様が。そこには着物を着たお爺様がいるじゃない!…アナタ、本当に視えていらっしゃらないのね。
…普通の人間が巻き込まれたの?
そんな訳ないわよね。
まぁいいわ。それならこちらも、ゲストとは言えど、同等の立場の者として、扱わせていただくわ。
…普通の人間に、他のゲスト並みの口調で喋るなんて、したくないもの。
あら、申し遅れたわね。
私の名はアリス。篠原アリスよ。
え?見た目が日本人じゃないかって?
えぇ。当たり前でしょ?
他人には本名なんて教えられないわ。
それにここのみんなには、アリスって呼ばれているし。
なんでアリスなの?それはそうよ。私はまだ20歳にもならない幼い子どもだもの。そんな女の子が、のこのことココに迷い込んだのですから。
迷い込んだ女の子。だから、アリス。
え?私が何者かって?
私はアリス。それだけよ。
これでも、人間だけどね。
小話はこのぐらいにしておきましょう。
他のお客様の接待もしなきゃなのよ。
ほらほら、あの客間に行きなさいな。
あ、もし席がわからなかったら、視えるものにだけ話しかけなさい。
下手に座ってしまってはダメよ。
…だって、アナタ視えてないんでしょう?他のゲストの方々の椅子に座ったらどうするの。言っておくけど、命の保証はないわよ?
じゃあね。
お坊っちゃんにお嬢さん。
それからお兄さんにお姉さん。
それからそれから旦那に奥さん。
それからそれからそれから、お爺様にお祖母様まで…
え?ここにきたのは自分一人ですって?
あら、やだ。
視えてらっしゃらないの?
今日はたくさんいらしてるのよ。
こんな私の話を聞くためにね。
ほらほら、そこには洋風ドレスを着た奥様が。そこには着物を着たお爺様がいるじゃない!…アナタ、本当に視えていらっしゃらないのね。
…普通の人間が巻き込まれたの?
そんな訳ないわよね。
まぁいいわ。それならこちらも、ゲストとは言えど、同等の立場の者として、扱わせていただくわ。
…普通の人間に、他のゲスト並みの口調で喋るなんて、したくないもの。
あら、申し遅れたわね。
私の名はアリス。篠原アリスよ。
え?見た目が日本人じゃないかって?
えぇ。当たり前でしょ?
他人には本名なんて教えられないわ。
それにここのみんなには、アリスって呼ばれているし。
なんでアリスなの?それはそうよ。私はまだ20歳にもならない幼い子どもだもの。そんな女の子が、のこのことココに迷い込んだのですから。
迷い込んだ女の子。だから、アリス。
え?私が何者かって?
私はアリス。それだけよ。
これでも、人間だけどね。
小話はこのぐらいにしておきましょう。
他のお客様の接待もしなきゃなのよ。
ほらほら、あの客間に行きなさいな。
あ、もし席がわからなかったら、視えるものにだけ話しかけなさい。
下手に座ってしまってはダメよ。
…だって、アナタ視えてないんでしょう?他のゲストの方々の椅子に座ったらどうするの。言っておくけど、命の保証はないわよ?
じゃあね。
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