2 / 2
えっ?
しおりを挟む
次の日…
「先生とどんな顔して会えばいいの…」
昨日のことを思い出して顔が熱くなる…こんなんじゃ今日は行けないな……休ませてもらお…
私は母親に嘘をつきその日は休ませてもらった。
その日の夕方に先生が訪ねてきた。
『莉緒、先生が来てくださったよ』
「んー…」
ガチャ
「お邪魔しマース」
『それでは私は…莉緒、先生きたから起き上がれるならそうしなさいよ?』
「案内ありがとうございます」
ガチャ
「体調…大丈夫か?」
「はい……なんで来たんですか先生」
布団に潜りながらたずねる。こんな冷たいことひとつも思ってないのに…むしろ嬉しいのに……
足音が近づいてくる。
ドサッ
ベッドに座ったようだ。
「ほんとに…昨日のやつごめんな…和泉の気持ち考えてなくて…」
優しい声色でそう言って、ぽんぽんと布団を叩く。昨日の事もあり、実は両想いなのかも…そんな期待が入りまじり頭が痛くなる。
「先生は…その…」
「ん?なに?」
聞きたい…私のことをどう思っているのか……でも聞けない…聞いちゃいけない気がした。
「なんでもないです。」
「そっか、明日来れそうか?」
「はい……」
「そうか、んじゃまた明日な!待ってるから」
「さよなら」
布団の隙間から顔を出し、ドア越しに先生へそう言い放つ。
微かに先生の優しい香りがしたような気がした。
「明日…は行かなきゃな」
『莉緒~今日は行けそう?』
「うん!元気になったよ!」
『そか、じゃあご飯食べてはよ行きなさいね』
「はーい」
「行ってきます」
『行ってらっしゃい』
学校に行く途中、どんな顔で話せばいいのかなど考えてしまう……
「おはよう莉緒!」
「あっ!おはよう」
「昨日どしたの?」
「ちょっと体調がね」
「大丈夫!?無理しないでね?」
「うん!ありがと」
「おはよう和泉」
「おはようございます」
下向いて挨拶をした。まだ先生の顔を見ることが出来ない。
そのままいつものように昼休みまで過ごした。
~昼休み~
私は中庭のベンチに座って友達を待っていた。
「冷た!?」
頬に冷たい何かがあたる。
「ん…どっちがいい?」
ブラックコーヒーとココアを差し出す先生。私はココアを選んだ。
「え?俺ブラックコーヒー飲めないんだけど…」
「知りませんよ」
そう言ってココアを一口飲む。仕返し…みたいな感じで……。
「うぇ…苦い……さすがに無理だ」
「交換します?」
「えっ?いいの?やった!」
「コーヒー飲めないって可愛いとこあるんですね(笑)」
「苦いのは好きになれなくてね」
「ふーん」
「ふーんって…あっまだやらないといけないことあるじゃん」
と言って、ココアを一気に飲み干した。
「それじゃあな」
と駆け出そうとした瞬間「あっ…」と言ってしゃがみ込んだ。
「先生?どうかしました?」
「えっ?気づいてない?」
「何をですか?」
「気づいてないならいいけど…やってしまった……」
「?顔真っ赤ですが…」
「うるさい!バイバイ」
そう言って、白衣を靡かせ走り去った。
「なんだったんだろ……」
「莉緒~ごめん遅れた!」
「もう!遅いよ!」
「先生とどんな顔して会えばいいの…」
昨日のことを思い出して顔が熱くなる…こんなんじゃ今日は行けないな……休ませてもらお…
私は母親に嘘をつきその日は休ませてもらった。
その日の夕方に先生が訪ねてきた。
『莉緒、先生が来てくださったよ』
「んー…」
ガチャ
「お邪魔しマース」
『それでは私は…莉緒、先生きたから起き上がれるならそうしなさいよ?』
「案内ありがとうございます」
ガチャ
「体調…大丈夫か?」
「はい……なんで来たんですか先生」
布団に潜りながらたずねる。こんな冷たいことひとつも思ってないのに…むしろ嬉しいのに……
足音が近づいてくる。
ドサッ
ベッドに座ったようだ。
「ほんとに…昨日のやつごめんな…和泉の気持ち考えてなくて…」
優しい声色でそう言って、ぽんぽんと布団を叩く。昨日の事もあり、実は両想いなのかも…そんな期待が入りまじり頭が痛くなる。
「先生は…その…」
「ん?なに?」
聞きたい…私のことをどう思っているのか……でも聞けない…聞いちゃいけない気がした。
「なんでもないです。」
「そっか、明日来れそうか?」
「はい……」
「そうか、んじゃまた明日な!待ってるから」
「さよなら」
布団の隙間から顔を出し、ドア越しに先生へそう言い放つ。
微かに先生の優しい香りがしたような気がした。
「明日…は行かなきゃな」
『莉緒~今日は行けそう?』
「うん!元気になったよ!」
『そか、じゃあご飯食べてはよ行きなさいね』
「はーい」
「行ってきます」
『行ってらっしゃい』
学校に行く途中、どんな顔で話せばいいのかなど考えてしまう……
「おはよう莉緒!」
「あっ!おはよう」
「昨日どしたの?」
「ちょっと体調がね」
「大丈夫!?無理しないでね?」
「うん!ありがと」
「おはよう和泉」
「おはようございます」
下向いて挨拶をした。まだ先生の顔を見ることが出来ない。
そのままいつものように昼休みまで過ごした。
~昼休み~
私は中庭のベンチに座って友達を待っていた。
「冷た!?」
頬に冷たい何かがあたる。
「ん…どっちがいい?」
ブラックコーヒーとココアを差し出す先生。私はココアを選んだ。
「え?俺ブラックコーヒー飲めないんだけど…」
「知りませんよ」
そう言ってココアを一口飲む。仕返し…みたいな感じで……。
「うぇ…苦い……さすがに無理だ」
「交換します?」
「えっ?いいの?やった!」
「コーヒー飲めないって可愛いとこあるんですね(笑)」
「苦いのは好きになれなくてね」
「ふーん」
「ふーんって…あっまだやらないといけないことあるじゃん」
と言って、ココアを一気に飲み干した。
「それじゃあな」
と駆け出そうとした瞬間「あっ…」と言ってしゃがみ込んだ。
「先生?どうかしました?」
「えっ?気づいてない?」
「何をですか?」
「気づいてないならいいけど…やってしまった……」
「?顔真っ赤ですが…」
「うるさい!バイバイ」
そう言って、白衣を靡かせ走り去った。
「なんだったんだろ……」
「莉緒~ごめん遅れた!」
「もう!遅いよ!」
0
お気に入りに追加
1
この作品の感想を投稿する
あなたにおすすめの小説
【ショートショート】おやすみ
樹(いつき)@作品使用時は作者名明記必須
恋愛
◆こちらは声劇用台本になりますが普通に読んで頂いても癒される作品になっています。
声劇用だと1分半ほど、黙読だと1分ほどで読みきれる作品です。
⚠動画・音声投稿サイトにご使用になる場合⚠
・使用許可は不要ですが、自作発言や転載はもちろん禁止です。著作権は放棄しておりません。必ず作者名の樹(いつき)を記載して下さい。(何度注意しても作者名の記載が無い場合には台本使用を禁止します)
・語尾変更や方言などの多少のアレンジはokですが、大幅なアレンジや台本の世界観をぶち壊すようなアレンジやエフェクトなどはご遠慮願います。
その他の詳細は【作品を使用する際の注意点】をご覧下さい。
男性向け(女声)シチュエーションボイス台本
しましまのしっぽ
恋愛
男性向け(女声)シチュエーションボイス台本です。
関西弁彼女の台本を標準語に変えたものもあります。ご了承ください
ご自由にお使いください。
イラストはノーコピーライトガールさんからお借りしました
隣の人妻としているいけないこと
ヘロディア
恋愛
主人公は、隣人である人妻と浮気している。単なる隣人に過ぎなかったのが、いつからか惹かれ、見事に関係を築いてしまったのだ。
そして、人妻と付き合うスリル、その妖艶な容姿を自分のものにした優越感を得て、彼が自惚れるには十分だった。
しかし、そんな日々もいつかは終わる。ある日、ホテルで彼女と二人きりで行為を進める中、主人公は彼女の着物にGPSを発見する。
彼女の夫がしかけたものと思われ…
どうして隣の家で僕の妻が喘いでいるんですか?
ヘロディア
恋愛
壁が薄いマンションに住んでいる主人公と妻。彼らは新婚で、ヤりたいこともできない状態にあった。
しかし、隣の家から喘ぎ声が聞こえてきて、自分たちが我慢せずともよいのではと思い始め、実行に移そうとする。
しかし、何故か隣の家からは妻の喘ぎ声が聞こえてきて…
女子高生は卒業間近の先輩に告白する。全裸で。
矢木羽研
恋愛
図書委員の女子高生(小柄ちっぱい眼鏡)が、卒業間近の先輩男子に告白します。全裸で。
女の子が裸になるだけの話。それ以上の行為はありません。
取って付けたようなバレンタインネタあり。
カクヨムでも同内容で公開しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる