そろそろ前世は忘れませんか。旦那様?

 結婚式で私のベールをめくった瞬間、旦那様は固まった。たぶん、旦那様は記憶を取り戻してしまったのだ。前世の私の名前を呼んでしまったのがその証拠。

 そしておそらく旦那様は理解した。

 私が前世にこっぴどく裏切った旦那様の幼馴染だってこと。

 ――――でも、それだって理由はある。

 前世、旦那様は15歳のあの日、魔力の才能を開花した。そして私が開花したのは、相手の魔力を奪う魔眼だった。

 しかも、その魔眼を今世まで持ち越しで受け継いでしまっている。

「どれだけ俺を弄んだら気が済むの」とか「悪い女」という癖に、旦那様は私を離してくれない。

 そして二人で眠った次の朝から、なぜかかつての幼馴染のように、冷酷だった旦那様は豹変した。私を溺愛する人間へと。

 お願い旦那様。もう前世のことは忘れてください!

 かつての幼馴染は、今度こそ絶対幸せになる。そんな幼馴染推しによる幼馴染推しのための物語。

 小説家になろうにも掲載しています。
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