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夜会と褒め言葉 2

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「……っ!?」

 そもそもアリアーナは男性にエスコートをされた経験がない。
 ダンスだって王立学園の卒業式で教師と踊ったのが最後だ。

(すでに悪女と噂されて、相手もいなかったし、ドレスも古びていてみすぼらしかった。見かねた教師がパートナーを買って出てくれたのよね……。もちろん生徒と噂になったら困るから、女教師が。……切ない)

 驚いて顔を上げると、いつもは無表情なルドルフが柔らかい笑顔をアリアーナに向けていた。

(――そ、そんな顔もできたのですね!?)

 近くなった距離とあまりに美しいルドルフの笑顔のせいで、アリアーナは周囲の視線が気にならなくなった。
 微笑んだままルドルフが口を開く。

「さ、行くぞ。まずは取引相手のバリオール伯爵家に挨拶に行く。もちろん、取引相手の特徴は把握しているだろうな」

(まるで夜会を訪れた夫婦の会話というより、上司と部下がする商談の事前確認! 腰に手を回したのは周囲に仲が良い夫婦だとアピールするための演技だったのね! 私もがんばらなくては!)

 そんなことを考えながらアリアーナが微笑み返すと、一瞬だけ真顔になったルドルフが喉元を上下させた。
 質問への答えに集中していたため、気がつかないままアリアーナは扇で口元を覆い隠した。

「――建国神話に語られる英雄の子孫に当たるバリオール伯爵家。最近領地で採掘された新しい魔鉱石の鉱山は純度が高い。そして魔鉱石の採掘はフィンガー商会が任せられています」

 この会場にいる全ての貴族についての情報は、ドレスやアクセサリーを制作する多忙な一週間の合間に必死で覚えた。
 もちろん重要な取引相手であるバリオール伯爵家については念入りに予習をしている。
 アリアーナの回答を聞いたルドルフが軽く口元を歪め微笑んだ。

「ふむ、八十点と言ったところか……」
「……ひゃ!?」
 そのままさらに腰を引き寄せられて、耳元にルドルフの端正な唇が近づけられる。
 そして仲のよい新婚夫婦が内緒話を楽しむように装い、ルドルフがアリアーナに話しかける。

「バリオール伯爵家の長男は妻子持ちだがは女癖が悪く、最近愛人が屋敷に乗り込んできて家庭内部が荒れている。――周囲には秘密にしている極秘情報だが……。今日は長男も来ているようだ。あまり彼には近づくな」

(――そんな情報知りたくなかった)

 アリアーナの表情にその考えが出てしまっただろうか。

「……会話を弾ませるために相手の良いところを把握しておくのは大事だが、いざというときのために必ず弱点は掴んでおけ。そして身を守れ」

 耳にかかる吐息に動揺するアリアーナをエスコートし、よそ行きの笑顔を浮かべたルドルフはバリオール伯爵に声を掛ける。

「お久しぶりです。バリオール伯爵」
「おお、フィンガー君。直接話すのは宰相閣下が同席された会議以来か……。久しぶりだね」
「お会いできて光栄です」
「……ああ。ところで隣の美しい女性は」
「妻のアリアーナです」

 ルドルフに紹介されたアリアーナはよそ行きの笑みを浮かべ優雅に礼をした。

「はじめまして。アリアーナ・フィンガーです。英雄の子孫であるバリオール伯爵にお会いできて誠に光栄ですわ……」
「おや、そのように言ってもらえて嬉しいよ」

 微笑んだバリオール伯爵。弾んだ会話、普段は気むずかしいバリオール伯爵がフィンガー夫妻と打ち解けて楽しそうな様子に周囲の貴族たちが徐々に集まってくる。
 あっという間に、ルドルフとアリアーナは取り囲まれてしまった。
 慣れない社交に必死になっているアリアーナのことをルドルフがさりげなくフォローする。

(それにしても、ルドルフ様はすごいわ。会話の中心は完全にルドルフ様が握っているのに、きちんと周囲に華を持たせている)

 アリアーナのことを愛しておらず道具のように思っているとはわかっていても、尊敬せずにはいられない。それほど、この場でルドルフは一際輝いていた。

「それにしても、美しく賢いご令嬢を妻にできてフィンガー君は幸せものだ」
「はは、妻の美しさに毎日見惚れています」
「羨ましい限りだ」

(でも、さらっと嘘をつくわ……! そう、嘘なのだから動揺してはダメ!)

「ぜひこれからも夫婦共々よろしくお願いします」

 アリアーナは少々上気してしまった頬を扇で隠しながら、人知れず深呼吸をする。

(……そう、夫婦円満のアピールなのだから喜んだ素振りを見せても良いのよね)

 これはルドルフが取引相手、そして貴族社会との繋がりを強固にするための演出なのだ。いつもと違う表情、そして視線で見つめられているからといって喜んだ素振りを見せても、勘違いしてはいけないのだ。

「さあ、次はフェルト侯爵家だな」
「……フェルト侯爵家。そういえば長女のリリアーヌ様は」

(リリアーヌ様は、私と同じで悪女だと噂されているのよね)

「その反応は、きちんと資料を読み込んでいるようだな。それでは彼女との会話は君に任せよう」

 ルドルフに与えられた情報は、貴族家の内情が網羅されていた。
 義母と義妹が流した噂で悪女に仕立てられたアリアーナは、社交界に参加するのはほぼ初めてだ。
 それに対してリリアーヌは、美しさとセンス、豊富な話題により悪女と噂されると同時に社交界の中心人物と目されているそうだ。

(数々の男性と浮名を流し、気に入らない令嬢には容赦がない悪女リリアーヌ様。私みたいに実際は社交界に参加したこともない没落伯爵家の令嬢とは格が違うわね)

 男性との浮名に関しては、彼女を目の敵にする一部の令嬢に流された噂であると資料には記載されていたが……。
 ルドルフがフェルト侯爵と話をするというのなら、アリアーナもリリアーヌのことを避けて通ることはできないだろう。

「……」

 扇で口元を隠したリリアーヌは、その美しいプラチナブロンドにシャンデリアの光を映し出し、冷たい印象のアイスブルーの瞳でこちらを見つめていた。

「おお、フィンガー商会の」
「いつもお世話になっております。ルドルフ・フィンガーです」
「噂はかねがね」

 よそ行きの笑みを浮かべたルドルフは、フェルト侯爵と会話を始めてしまった。

(すでに相手の懐に入り込んでいる。すごいわ、ルドルフ様……)

 アリアーナも彼を見習って、柔和な印象を受ける微笑みを浮かべる。
 そして周囲が思わず見惚れるような美しい礼を披露した。
 幼いころ母に厳しく教え込まれた礼は、王立学園でもよく教師に褒められたものだ。

「……初めまして、リリアーヌ・フェルトよ。あなたと話がしたいと思っていたの」
「光栄です」
「顔を上げてくださる?」

 アリアーナは静かに顔を上げ、リリアーヌと向き合った。

「ところでそのドレス、斬新ね」
「ええ。フィンガー商会のツテで新進気鋭のデザイナーを登用しましたの」

 アリアーナがまとうドレスは、会場中の令嬢たちの視線を集めていた。
 着心地が良く軽やかなドレスは珍しいデザインだが、流行も取り入れている。しかし周囲の令嬢たちの強くウエストを締め付けたドレスに比べるとやはり異質な印象を受ける。

「庶民はコルセットを着けないとか」
「――事実ですね。社会進出しつつある彼女たちは、自由かつ機能的であることを大切にしますので」
「……そう」

 リリアーヌは氷のような印象を受ける瞳を軽く細めた。

(伯爵家令嬢でありながら平民の夫と結婚した私への皮肉よね)

 庶民の女性の話をしているようで、実際はアリアーナのことを指しているのだろう。

「待たせたな。アリアーナ」
「……ルドルフ様」
「はじめまして。ルドルフ・フィンガーと申します」

 その言葉のあと披露したルドルフの礼は、高位貴族にも負けないほど流麗で素晴らしいものだ。

(私は幼いころには母に、そして王立学園の教養科目で教えてもらった基礎があるけれど、平民であるルドルフ様はこれほどの所作を身につけているために、血のにじむような努力をしたに違いないわ……)

 アリアーナは周囲から天才と目されるルドルフが、誰よりも努力家であることにすでに気がついている。

(途中で誰かが止めてあげなくては、体を壊してしまいそう……。これは仮初めの妻であっても私の役目かもしれないわ)

 密かにルドルフのことを心配しながらそれとなく周囲を見渡せば、先ほどの礼や巧みな話術、その美貌を相まってルドルフのことを庶民だと馬鹿にしていた周囲もすでに目を離せなくなっているようだった。

(本当にすごい人……。知れば知るほど、どうして私を選んだのか不可思議だわ)

 リリアーヌもルドルフのことを認めたのだろう。柔和な笑みを浮かべて、やはり周囲を虜にしてしまうような完璧な礼を披露した。

「……すでにご存じだと思うけれど、自己紹介するわ。フェルト侯爵家の長女リリアーヌよ」
「フェルト侯爵令嬢、改めましてルドルフ・フィンガーと申します。今宵は妻と話をしていただき、感謝しております」
「いいえ。たいしたことではないわ」
「どうかこれからも仲良くしてください。妻は今まで社交界と縁遠く暮らしておりました。知り合いも少なく、心細いと思いますので」
「まあ、先ほどの受け答えや堂々とした姿を見る限り、彼女なら問題ないと思いますわ……」
「そうですね。それについては俺も同感です」

 アリアーナはリリアーヌの言葉に『いいえ! 限界です。ルドルフ様がフォローしてくださらなかったら、早々にぼろが出ていると思います!』と叫びたくなったが、微笑んで口を閉ざすにとどめた。
 そんなアリアーナの様子に何を思ったのか、ルドルフはますます距離を縮めて密着していくる。
 リリアーヌが軽く首をかしげて妖艶に微笑みながら口を開いた。

「本当にお二人は仲がよろしいのね」
「ええ、妻を心から愛しています」
「……」

(――本当に恋愛のことになると急に嘘つきになるわね!?)

 ジト目にならなかった自分を褒めてあげたいと思いながら、扇で口元を隠してアリアーナは曖昧に微笑んだ。
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