予言で浮気を阻止してみました。

miyumeri

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トンネルを抜けると、そこは・・・雪国でもなく、目指していたキャンプ場でもなく

異世界でした。


最近のソロキャンプブームに乗っかって、近場のキャンプ場に出かけた私は
バス停を降り、徒歩でキャンプ場に向かっていた。
背中には買ったばかりのバックパック。
そして、キャリーバッグをコロコロ引いてトンネルの中に入った。
口コミでは、トンネルを抜けると湖が一望でき 
天気が良い日はとても美しい景色が拝める とあった。
今日は冬の割には温かく、空もとても青く絶好のキャンプ日和。
こんな日は夜になると寒いとガイドブックにあったので、
キャリーの中には防寒用に寒冷地用ホッカイロも多めに入れてきた。
キャンプ飯はジッパーバッグに仕込んできたミネストローネとショートパスタを
クッカーで煮込み、スープパスタを作る予定。
あと、途中で買った黒豚ソーセージを炙り、タッパに入れたイタリアンサラダと
一緒に盛り付け SNS映えするソロキャンスタートとする予定だった。

しかし、トンネルを抜けた先には湖はあってもキャンプ場など全くない、
人の手が入っていない未開の地が広がっていた。
道路も未舗装、そもそも道なるものがなく獣道状態。
後ろを振り返ると、そこにあるはずのトンネルは跡形もなく 
薄暗い洞窟がまるで人を飲み込むような漆黒の闇を作っていた。

いや、もうね。たしかに異世界物のラノベは好きですよ?
でもね、死んでチート貰って転生するでもなく
前世の記憶が戻った美少女でもなく
ただ歩いていて、異世界に迷い込むとはこれ如何に。
トンネルで車に轢かれた記憶もない。
過重労働で心筋梗塞起こすほど仕事をしていた記憶もない。
ましてや、誰かに後ろから刺されて殺される心当たりもない。
何のきっかけも説明もなく、唐突に私の人生は便利な文明社会から放り出され
この、脆弱な人間が生きていけそうもない異世界に放り込まれた。なんの罰ぞ?

とりあえずぼーっと立っていても誰も助けには来なさそうなので、
洞穴の入り口すぐにテントを張り、一息つきたかったのでチェアとバーナーを出して
お気に入りの紅茶を入れた。
キャンプと言えば、藤原弘ばりにコーヒーだろって人が多いようだが
私はコーヒーはカフェオレしか飲めない。断然お手軽ティーバッグ派だ。

この洞窟・・・元トンネルがいつ元居た地につながるかわからないので
しばらくここで様子を見ることにした。
だんだんと周りが暗くなってきたので、LEDランタンを付ける。
焚火をすればいいのだろうが、薪はコテージで調達しようと思っていたので
この暗がりに薪探しに行くなど、遭難しに行くようなものなので却下だ。
湖はすぐだったので明るいうちに水を汲んでおいた。
一応沸かして飲んでみる。うん、大丈夫。
ランプの灯りを頼りに、キャリーに入れてきたキャンプガイドを読む。
どれも整地されたキャンプ場の心得ばかりで、
こんなただの山中でキャンプするヒントは欠片も書かれていない。
今必要なのはサバイバルガイドだった・・・。
スマホはもちろんアンテナ0状態で、インターネットには繋がらない。
もちろん電話も繋がらない。
あ、そうだ。夜 電子書籍を読もうと思って、タブレットを持ってきてたんだ。
確か適当にダウンロードした"キャンプ便利帖"なるものがあったはず。
一縷の望みを持って、タブレットを起動した。


一向に立ち上がらないタブレットに“異世界は電子機器に冷たい”と
意味不明な愚痴を吐いていると、急に見たこともない小説が表示された。
確か、退屈しのぎの読書用に新刊をダウンロードしたが
全くあらすじも読まずに購入したので、題名すらもうろ覚えだ。
読み進めると、どうやら異世界転生+恋愛物のようだ。
電子書籍ページの “あなたにおすすめ”コーナーから適当にダウンロードしたが
読書傾向をAIが判断して進めてきたものらしく、たしかに好きな感じのラノベだ。
しかし!私は悪役令嬢ざまぁ物が好きなのであって、
ヒロイン転生物はあんまり食指が動かない。
このラノベも異世界転生物のカテゴリーではあるので、
AIが“この女こんなの好きだろ?”と判断したんだろうが
ざまぁ系と王道系は全く違うのである。
AIの迅速な学習を望みたい。
でもまぁ、今読める書物はこれしかないので 恐怖心を忘れるためにも
読書に勤しもう。



変なストーリーのラノベだった。
ヒロインがある日いきなり転生してくるのはお約束通りだったが、
攻略対象No.1がヒロインに会う前に森の中で遭難し、見ず知らずの予言者に
未来の“ヒロインとの出会い”を予言される。その予言者は洞窟前に居を構え
食べたこともない食事を食べながら、彼に未来を語る。
そして最後に
“いくらヒロインがかわいいからって、浮気はだめだ。
 まず、婚約者としっかり話し合い円満解決してからアタックする誠実さがなければ
 本当に愛する人と幸せにはなれないよ“
というらしい。ごもっともな言葉だ。
まぁ、結局この男はそんな予言も忘れてヒロインにのめり込んだんだけどね。

読書にも飽きてきたし、洞窟は相変わらず洞窟のまま(当たり前だが)なので
夕食にすることにした。
バーナーにポットクッカーを乗せ、
下拵えしてきたミネストローネとショートパスタ、パスタと同量の水を入れ着火。
このクッカー、持ち手が赤くてかわいいんだよねぇ。
一目ぼれで買ってしまった。
キャンプアニメの主人公が使っていたのも購入のポイント。
いつかは彼女のようにバイクでソロキャンしてみたい。
スープパスタが出来上がったら、カップクッカーでソーセージを焙る。
そのままでは入らないので、ナイフで3等分して投入。
イタリアンサラダも傷まないうちに食べてしまおう。
お皿に盛りつけは・・・今日はいいや。
ミニテーブルにスープパスタとカップに入ったソーセージ、タッパのままのサラダ。
SNS映えは全くしないけど、とにかくお腹を見たそう。
“いただきます”して食べようとした矢先 、すぐそばの草むらがガサゴソと動いた。
匂いにつられて野生動物が寄ってきた?どうしよう・・・退治なんてできない。
何も身を守るものがないので、座っていた折り畳みチェアを持ち上げ 威嚇体制に。

「わ、人がいる!助かったぁぁぁ(泣)」

金髪のすごい美少年が、私を見るなり泣き出した。
泣きたいのはこっちだよ少年。お姉さんをびっくりさせないでおくれ。

「あのぁ、僕 父の領地視察についてきて迷ってしまったんです。
 今夜一晩ここでご一緒させていただいてもいいですか?」

少年は中学生くらい?まぁ、襲われることはないだろう。
こちらにはナイフもあるし、人見て泣いちゃう少年が、強盗とは思えないので。

「大変でしたね。まぁ、良かったら少しですが食事もありますし
 休んでいってください。」

「ありがとうございます。助かります。
 明日には兵士たちが迎えに来ると思いますので、それまでご一緒させて下さい。」

兵士?まぁ、彼は中世の貴族のような姿なので どこかの子息なんだろう。
彼に良くしておけば、兵士に誘拐を疑われることもないだろう。

「チェアは一つしかないんで、そのまま座ると冷えるでしょうから
 スリーピングマットの上にどうぞ。」

「これは・・・すごく弾力があって、座り心地がいいですね!」

「折りたためて軽くてクッション性が高いの調べまくって買ったんですよ。
 自慢のギアです!」

「ギア?(ぐぅぅぅぅぅ)す、すいません。昼から何も食べてなくて…。」

「あらあら、それはお腹がすきますね。これ、どうぞ。ソーセージです。
 おいしいですよ。」

「見たことないものです・・・(パクッ)お、おいしい!!!」

「でしょ?これちょっと奮発して、駅のスーパーで買ったんですよ。
 やっぱりキャンプにはおいしいソーセージは付きものですから。」

「ソーセージって言うんですね。すごくおいしいです。
 わが領でも作れるでしょうか?」

「うーん、どうだろう。作り方はわかんないなぁ。
 あ、羊の腸を使うはず。塩漬けの腸に絞り機で中身を詰めていって
 茹でたり燻製にしたりするだったかな?うろ覚えすぎだね、ごめん。」

「いえいえ、領に帰ってそのヒントをもとにいろいろ試してみます。
 うまくいけば、わが領の特産品になりますよ!」

「ところで君は、貴族様なの?」

「はい、僕はグリーンフォレスト領のキトリンと言います。
 爵位は子爵で、後継です。」

「ん?グリーンフォレスト?さっき目にしたような…。」

「この辺はグリーンフォレスト領の端の森になります。
 この領は広大で、なかなかすべてを開拓できなくて・・・
 でも自分が継いだら意欲的に開拓していくつもりです。」

「・・・君、婚約者いる?」

「はい、隣領の伯爵令嬢が僕の婚約者です。
 彼女の家は港を保有しており、伯爵家の中でも指折りの名家です。
 伯爵は、わが領の未開地に非常に関心を持っておられて、
 開拓業務をご提案くださっています。
 今回の視察もその下調べのためなんです。」

「・・・ねぇ、これから私は君に予言を授けるね。」

「予言?」

「そう予言。信じるも信じないも君の勝手。だけど、私は君の未来が見えている。
 その証拠に、婚約者の名前と容姿を言い当てるね。
 婚約者の名前は ユーテシア・キャンブル伯爵令嬢。
 髪は金色、瞳は紫。身長は君よりちょっと大きいくらい。
 彼女はそれを気にしてヒールの高い靴は履かない。
 なのに、先日君がプレゼントしたのは 彼女の瞳の色のハイヒール。
 せっかく渡したのに、彼女まだ一度も履いてくれてないでしょ?
 それ、君より長身になっちゃうのを気にして履いてないんだよね。
 気に入らなかったんじゃなくて、履いて君に恥かかせたくなかったんだ。」

「え、え、なんでハイヒールの事知って・・・。」

「それから、彼女いつも君と会う時ブルーのリボンしてるでしょ?
 あれ、君の瞳の色に合わせた特注品。わざわざ染色職人に色を作らせて、
 何十回も試作して あの色を作り出したの。
 デザインもいろいろ作って、君と会う時はいつも違うデザインのリボンしてるはず。
 それは贅沢をしてるわけじゃなくて、君に“好きです”ってアピールしてるの。
 いい加減わかってあげなさい。」

「え?僕を好き?だっていっつも不機嫌で、話しかけてもそっぽ向いてますよ?」

「それ、ツンデレだから。リボンに気が付いてくれないのに拗ねて拗ねすぎて
 素直になれていないだけ。そっぽ向いてるのも、前夜君に会えるのがうれしすぎて
 寝れなくて目の下にクマができてるから、それ隠すためによそ向いてるの。」

「ほ、ほんとに?」

「うん、君は彼女に十分に愛されてるよ。
 でも、この先学園に入学して3年になると 男爵令嬢が転入してくる。
 彼女は平民育ちで、入学1年前に男爵家に引き取られた天真爛漫な女の子。
 でも、貴族のマナーはてんでダメで、令嬢たちに無礼ばかりして冷たくされる。
 ただ、見た目は最高にかわいいし、性格も誰にでも人懐っこいから
 男子はどんどん男爵令嬢に夢中になっていく。
 君と同い年に、第2王子と宰相嫡男と第一騎士団長嫡男がいるはず。
 男爵令嬢は、その3人と常に一緒にいるようになる。
 君も、あとからそのグループに加わる。
 理由は、領地でミスリル鉱山が見つかってすごく名を上げるから。
 国一番の金持ち領主嫡男になる。
 そんな大物4人といつも一緒の男爵令嬢は、大物たちの婚約者令嬢に
 “自分の婚約者を誑かすな”と攻められて、それを見た大物4人は
 それぞれの婚約者に 冤罪を着せて婚約破棄を宣言する。卒業パーティーでね。
 そして、かわいそうな婚約者令嬢たちは修道院に入れられたり、
 年のいった貴族の後妻にされたり・・・。
 君の婚約者は、男爵令嬢に一番きつく当たっていたから
 牢に入れられ鞭打ちの刑を受け・・・死亡する。」

「え?ユーテシア嬢が死亡?」

「そう、浮気したのは男どもなのに あおりを食ったのは相手の令嬢たち。
 おかしいよね?至極まっとうなこと言っただけなのに罰せられて
 方や浮気男たちは無罪放免で、男爵令嬢を囲んでキャッキャウフフしてる。」

「おかしいですよ!僕は、そんな不誠実なことはしません!」

「まぁ、今はそう思ってるよね。
 でも君、ユーテシアちゃんの事なーんにもわかってなかったじゃない?
 今はわかったから、彼女のかわいさも理解できたと思うけど 知らなかったら・・・
 だんだん婚約が苦痛になっていくのも想像にたやすいよね。」

「・・・そうですね。ハイヒールの事もリボンの事も些細なことですが
 お互いの心がすれ違う要因には十分です。
 そんな時に、好きな子が表れてしまったら・・・。」

「そうだね、周りに他の男子もいるなら自分も側にいてもいいって
 都合よく解釈しちゃうかもね。
 これから、君に未来が大幅に変わる予言するね。

 君が3学年の夏、ミスリル鉱山が発見されるんだけど どこにあるか私は知ってる。
 それを教えるから、君に約束してほしいんだ。」

「約束?」

「そう、約束。もし、そのミスリル鉱山が本当にあったら
 今後出会う男爵令嬢に惚れてしまったら、まず婚約者としっかり話し合いをして
 円満に婚約を解消してから、男爵令嬢にアタックすること。
 それを約束してほしい。
 絶対に順番を間違えず、浮気と勘違いされないよう
 男爵令嬢をかわいい、そばに居たいと思った時点で 婚約者としっかり話をする。
 それがミスリル鉱山の場所を教える絶対条件だよ。」

「・・・僕は、自分をそんな不誠実なことをする人間だとは考えたくありません。
 でも、もしあなたが言う場所に本当にミスリル鉱山があったら、
 僕は必ずその約束を守ります。
 未来に会う男爵令嬢に、万が一でも恋心を持ってしまったら
 必ずユーテシア嬢に誠心誠意 話をし、円満に婚約を解消、
 いえ白紙に戻すことを約束します!」

よかった・・・まだ反抗期も来ていない素直な少年で。
こんな荒唐無稽な話を信じてちゃんと約束してくれる。ほんといい子だなぁ。

それから私は、キトリン君に本に書いてあったミスリル鉱山の場所と
おまけで金鉱山の場所も伝えた。どちらもこの森の中にあり、
彼は”兵士の迎えが来たらすぐ父と向かう!”と張り切っていた。
彼に、約束を忘れないようにメモ帳に予言の内容と約束を書いて渡すと
あまりに白い紙とボールペンの形状に驚き、メモを何度も何度もいじっているので
劣化防止のためジッパーバッグに入れてあげだ。
まぁ、ジッパーバッグにも驚いてたんだけどね。
この約束の紙は、誰にも見せないことを誓わせてその日は眠りについた。
焚火をしなくても寒くはなかったので、キトリンにはスリーピングマットを貸して
私は新聞紙の上にシュラフを置いて眠った。

翌朝、食パンを軽く炙りバターを塗って コンソメスープと共にキトリンに渡すと
パンの柔らかさとコンソメブロックの形状にまた驚いていた(笑)
ふと、遠くで彼を呼ぶ声がした。

「どうやらお迎えが来たみたいだね。
 気を付けて帰ってね。約束忘れないでね。絶対守ってね!」

「はい、ありがとうございました予言者様。
 本当ならともにお連れして、我が家でお礼をしたいのですが
 昨日ここから動けない事情があるとおっしゃっていましたよね。
 ですので、これをお持ちください。これは我が家紋のブローチです。
 ここを離れることができるようになられたら、ぜひグリーンフォレスト領まで
 お越しください。わが領最高のおもてなしでお礼をさせていただきます。
 では、必ず鉱山を見つけ約束を守ります。見守ってください。」

「うん、ありがとう。どうか君は誠実に生きてね。元気でね。」

キトリンは、声のする方へ去っていった。
すると、数m先でキトリンの姿が急に見えなくなった。
びっくりして目をこすると・・・目の前にきれいな湖とキャンプ場が表れた。
振り返れば、そこには洞穴ではなく通ってきたトンネル。
私は、テントを張りチェアを出しバーナーに火をつけていたのに
トンネルをくぐる前 全てをバックパッグとキャリーバッグにきちんと詰めた状態
でそこに立っていた。

朝だったはずなのに、スマホの時計を見ると15時過ぎ。
スマホのアンテナもしっかり5本立っている。
何が何だかわからないけど、とりあえずキャンプ場に行き、受付を済ませると
湖畔そばのキャンプスペースにテントを張った。
バーナーもクッカーもちゃんとバックバッグから出てきた。
シュラフもシートもちゃんとあった。
私は壮大な白昼夢を見ていたのだろうか。

・・・ご飯を作ろうと、キャリーを探したがミネストローネもソーセージも
なくなっていた。サラダを入れたはずのタッパは空になっていた。
食パンは4枚持ってきたはずなのに2枚になっていたし、コンソメも2つ減っていた。

やっぱり夢ではなかったんだ。
晩御飯は無くなってしまったけど、ちょっと嬉しかった。
キトリンには本当に会えたんだ。約束守ってくれるといいな。

受付でカップ麺を買って、食べながらあっちで読んだラノベを読み返してみた。
すると・・・ヒロインの攻略対象は3人になっていた。
そして、攻略対象に婚約者に誠実になるように説得してくるキャラが出てきた。
あっちで読んだ時にはそんなキャラいなかったのに。
そのキャラの名前は・・・キトリン・グリーンフォレスト。
どんなに男爵令嬢がアタックしても絶対になびかない誠実キャラ
として描かれていた。
キトリンは、その財力と誠実さで王太子の側近になり 
第2王子と結婚した男爵令嬢にしっかりマナーを学ぶよう
妻のユーテシアを家庭教師として派遣してあげていた。
ユーテシアも優しく厳しく男爵令嬢を教育し
第2王子夫婦は、のちに外相として世界中から愛された。
というストーリーに変わっていた。

最後に外伝があり、
そこにはキトリンの不思議な体験と約束のエピソードが書かれていた。
予言者に会い、鉱山の場所を教えてもらう代わりに生涯誠実でいることを約束する。
かなり大袈裟なストーリーだった。
だって予言者が絶世の美女になっていたんだもん!
そして私のポケットには、馬の描かれた紋章が美しいブローチが入っていた。





「予言者様。私はあなたとの約束を守り、生涯誠実に生きております。
 ただ一つだけ、ユーテシアに秘密にしていることがあります。
 私の初恋は、予言者様あなたです。あの優しい不思議な光に照らされて
 美しく微笑んで、そして厳しく生き方を説いてくださったあなたが
 私の唯一の女神です。このことは生涯 心にしまっておきます。
 それだけはどうかお許しください、予言者様。」




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感想 2

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みんなの感想(2件)

ちーママ
2021.08.14 ちーママ

素敵なお話でした!

2021.08.19 miyumeri

ちーママ様
感想いただきありがとうございました😊
素敵って言っていただけてとっても嬉しいです。励みになります!
気がつくのが大変遅くなり、お礼が遅れて本当にごめんなさい。
これからもお読みいただける様頑張ります。



解除
dragon.9
2021.07.30 dragon.9

ほっこり(*´ω`*)しました!
やっぱり
みんな幸せがいーよね!
ほっこり(*´ω`*)💕

2021.07.30 miyumeri

dragon.9様

感想ありがとうございます(*´ ˘ `*)♡励みになります。
浮気だめゼッタイ!ですよねぇ。
極限状態の暗闇で、淡い光に照らされた女性を見たら…
すごく美人に見えそうです|_-。)ポッ
精進いたしますので、またよろしくお願いいたします_o_

解除

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