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魔族襲来編

弱点看破

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「我の弱点だと?ハハハハハ!笑わせるな!」

ハナビの弱点がわかったという言葉に対しネブロは口を大きく開け笑う。
だがハナビの表情を見る限り先ほどの精霊の遊戯かごめかごめの特性を言った時とは違い、ハッタリではないようだ。

「フェル!ベル!奴をどんどん攻撃するのよ!あいつに攻撃の隙を与えないで!」

「わかった!(ワン!)」

ハナビはベルとフェルに指示を出しまた新たな魔法を構築する。
フェルはハナビの指示を聞き、すぐに自分に雷を纏わせる。

「ワォォォォン!!」

フェルの咆哮とともにネブロにいかづちが落とされる。
だが、ネブロはそれを水の膜を構築し、防ぐ。

無限焔球インフィニティフレイム!」

一方ベルはフェルが体に雷を纏うと同時に無限にも見える数の焔の球を構築し、一斉掃射する。
だがネブロは先ほどベルの雷を護った水の膜で体を包み込み全弾ガードする。

「まだよ!ずっと攻撃を続けて!」

 時間はあれから10分は経ち、ハナビの魔法構築も終わっているはずだがベルとフェルに攻撃の手を止ませない。

「ハナビ!フェルが!」

「ワ…ワン…!」

どうやら魔力支配を持っていないフェルにはずっと魔力での攻撃を続けることは厳しかったようだ。
近づいての攻撃をすればいいかと思うがネブロを囲んでいる水の球体は凄まじい速さで回転しているため直の攻撃は不可能だ。

「助かったわフェル!あとに備えて回復しておいて!ベル!攻撃しつつフェルの魔力回復手伝えるかしら?」

「もちろん!」

フェルが魔力欠乏になっていて攻撃の手が少なくなっているのにも関わらずハナビは依然として魔法を発動させない。
だがネブロの様子もおかしい。表情自体は水に阻まれ見ることはできないが明らかに最初に比べ水球の回転が遅くなっている。

「フェル!回復した?」

「ワン!」

どうやらベルがフェルには魔力を流したためフェルの魔力は回復したようだ。
フェルはもう一度戦闘態勢に入るために雷を纏う。

「よし!行くわよ!ベル!1発でかいのお願い!」

「わかった!いくよ!!!」

ベルはハナビに言われた通り強力な魔法を構築する。
大気に満ちている魔力はどんどんとベルに吸い込まる。そして魔法が発動していないにもかかわらずベルの周りは灼熱の地と化し、地面が溶け始めている。
まるで魔法が発動したくてウズウズしている魔物のようだ。

「蒼焔龍…」

ベルが大量に溜めた魔力で龍の頭を象った構築する。大きさは俺の身長のおよそ6倍ほどだ。蒼焔龍とベルが言った通り、蒼くとても綺麗な焔で構築されている。

とどろき!」

ベルの合図とともに蒼焔龍が吼える。地は揺れ、空気は熱で歪み、空は赤く染まっている。蒼焔龍の咆哮は地を抉りながらネブロを守る水球へと飛んで行く。
高密度な魔力で構成されているため咆哮さえも可視化されている。
蒼焔龍の咆哮は水球を吹き飛ばし、水を蒸発させネブロの姿を露わにさせる。

「く…くそが!」

ずっと水球という殻に閉じこもっていたネブロだが魔力の過剰使用により中で随分と疲弊していたようだ。
そしてここでやっとハナビが動く。

「貴方が精霊を宿してから気になることがあったわ。それはパブロのように完全に一体化できないこと、それによって貴方は全ての攻撃を必ず防いでいた。だからいつか防御できなくなる時が来ると思った…それが今よ!くらいなさい!」


ハナビの周囲に5つの巨大な魔法陣が浮かばれる。
その魔法陣はそれぞれ火・水・風・地・雷で構成されている。
ハナビが半身になり銃を持つかのようにように構え魔法を発動させる。

精霊王の一撃オベーロン・コリージオ!!」

それぞれの魔法陣から高密度となった魔法が発射される。
次第に5つの魔法が1つに交わり巨大な5属性の一矢と化す。
その精霊王の放った一撃は防御を解かれ一直線へネブロへと向かって飛んでいく。もちろん先ほどのベルの攻撃によりネブロを守るものは何1つない。

「クソガァァァァァァァァァ!!」

ネブロにハナビの放った魔法が直撃する。精霊王の一撃はネブロの体の3分の2ほどを消し去る。
これほど強力な一撃だ。跡形も無くなってしまってはベルが取り込めなくなるため不安だったが大丈夫だったようだ。

「どんなもんだ!」

「ワン!!」

ベルもフェルも自分たちだけで倒せたことに大きな喜びを感じているらしい。
だが全員表情がかなり疲れているようだ。一度全員を[従魔の部屋]に戻し休憩させることにする。

「よし。次は…」

俺が次に向かうべき所を探していると空に赤い光が漂っているのが見える。
それも俺たちの街[ミトラシティ]からだ。
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