異世界を【創造】【召喚】【付与】で無双します。

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冒険者トーナメント編

負けられない戦い

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「おっさん、覚悟しろよ。鬼化!」

勇者パーティーの拳王ナルがスキル[鬼化]を発動させる。
これは自身のMP、防御力を攻撃力と素早さに変換するスキルだ。
以前戦ったダンジョン10層ボスのゴブリンキングが使用していた狂化バーサーカーによく似た技だ。
たが狂化バーサーカーよりも身体能力の向上力が大きいのが鬼化の特徴だ。
容姿も変わり、頭から2本のツノが生え、顔には紋章のようなものが浮かび上がる。

「いくぞ!」

ナルが鬼化によって爆上げされたスピードとパワーでアランに殴りかかる。
なんとか防ぐことはできたがやはり先ほどのようにうまく攻撃を捌けていない。

「くっ…」

直接的に体には攻撃は入っていないが、やはり衝撃が凄い。
ナルの一撃が入るごとに会場に衝撃波が走る。
鬼化によってあげられた攻撃力は俺には及ばないが、かなりのものだろう。

「おっさんなぜそんなことをしたんだ!」

「……」

「答えろ!流派変更スタイルチェンジ、破壊拳!」

破壊拳とは聞いたことがないが、スキル[拳王]の能力なのだろう。
アランが流派変更スタイルチェンジをして、破壊拳に変えたことによりどんどんとアランの盾にひびが入り壊れてしまう。

「くっ…」

「これでおっさんを守るものはもう無い。負けを認めて、冒険者を引退しろ。」

「……」

「なんとか言ったらどうなんだよ!どんなことがあろうと人を殺しといていいと思ってんのか!?」

「いけないことだ…だがもう大切なものを失いたくないんだ…」

「その殺された人の遺族の大切なものをお前は奪ったんだぞ!」

たしかにナルの言っていることは正論だ、だが誰でも妻と生まれてくる子供を殺されたら許せないはずだ。

「たしかにそうだな…。妻も子供も守れず、人の大切なものを奪っておいてなにが守護者だ…。」

「それなら…」

「だが!俺はこの街を守りたい!唯一俺に残されたこの街を!神盾召喚、アイギス!」

[アイギス]それは主神ゼウスが娘の女神アテーナーに与えた鍛治神ヘーパイストスによって作られた神話の中の防具だ。

「これが守護者ガーディアンの力か…」

ものすごい神聖な雰囲気を纏った盾だ。見ているだけで圧倒される。
それにアラン自体の力が増した気がする。
となりのアランの過去について教えてくれた冒険者も圧倒されているようだ。

「あの人のあの姿を見たのは久しぶりだな…」

「いつもあれを出して戦っているわけじゃないのか?」

「あの人が最後にあれを使ったのは事件が起こった時だったな…もう自分の中で使わないと決めていたんだと思う。けど覚悟がついたんじゃねぇかな。」

なるほど…自分の中で色々と考え新たな一歩を踏み出すためにということか。

「俺たちゃみんなあの人のあの姿に惚れたんだよ。相手が貴族だったから一度は冒険者資格剥奪になったがあの人に惚れた人たちがギルドに抗議したんだ。」

「それで抗議してどうなったんだ?」

「集まったのは200人ほどだったかな、たしかにあの人のやったことはやりすぎだったかも知れん、だが、それでも愛する人と子供を殺されたんじゃあ仕方ねぇとみんなで抗議した結果Fランクからの再スタートになったんだ」

なるほど…それほどみんなに慕われる人物ということか。

「ほら、俺たちの惚れた男の試合、しっかり見てくれよ」

「あぁ、しっかりと見届ける。」

覚悟を決め本気を出した男の勝負が始まった。

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