25 / 61
ダンジョン攻略編
職業(ジョブ)と神様との再会
しおりを挟む俺がギルドで職業についてわかったことは2つだ。
まず、世界には沢山の職業が存在し、職業でしか得ることのできないスキルなどが存在する。
次に、転職は職業レベルが10まで達すると転職できるらしい、下位職業から上級職業になるのが一般的だが、稀に【勇者】などの特殊職業が与えられる。
特殊職業を与えられたものはさらにもう一つ下位職業を与えられる。
つまり勇者召喚された5人は二つ職業を与えられるのだ。
俺はとりあえず教会へ行き職業をもらいに行くことを決めた。
「ここが教会か…。神様にお祈りしに行くって行ったのに来るのを忘れていたな…。」
この世界に来るときに神様にもう一度会いに行くと言っていたのを完全に忘れていたがそんなことはさておき職業をもらうため教会の中にはいる。
教会の造りは扉を開けるとまず目の前に巨大な女神様の絵が飾ってあるのが目に入る。
左右にはお祈りをするための椅子が並んでいて何人かはお祈りをしている。
俺はそのまま奥に進み、シスターに話しかける。
「シスター、職業をもらいに来たんだが、今平気か?」
「はい。大丈夫ですよ。それではここで神様にお祈りをしてください。」
俺はシスターの言う通りに目を閉じ、跪きお祈りをする。
(神様、私に職業をお与えください)
--------------------------------------
お祈りが終わり目を開ける。
が、そこは教会ではなくいつか来たあの場所だ。
「ふふっ久しぶりだね!」
「神様…来るのが遅くなり申し訳ございません。」
「いいよいいよ!それに冒険者らしく、いつものように話してくれて構わないよ!」
「わかりました…これでいいか?」
「ふふっ、それでこそ君だよ!」
「それで神様、職業をもらいに来たんだが…」
「そうだったね、でもとりあえず話したいことがあるんだ。」
神様から話したいことか…かなり重要なんだろうな。
勇者召喚にも関係しているのだろうか。
「世界の異変についてか?」
「そう。それについて力を貸して欲しいんだ。」
「俺にできることがあればもちろんだが、なにをすればいいんだ?」
「君のいる世界で今、魔族が急激に力を増して来たんだ。おそらく新魔王の誕生だろうね。」
「あの世界に魔族なんて存在してるのか?」
「いや、厳密に言えばあの世界ではない。だけど行こうと思えばいけるところにある世界なんだ。例えるなら月と地球だね。」
「宇宙人が攻めて来る的な感じか…」
「まぁそんな感じかな。以前魔族が攻めて来たのはちょうど前の勇者召喚の頃だね。」
「だが、なんで魔族が力を増すとイレギュラーな事態が増えるんだ?」
「それは向こうがこちらに干渉しようとして起きている弊害なんだ。魔界での魔素が飽和し、こちらに来てしまって問題が発生しているんだ。」
なるほど、それでベルやイレギュラースポーンが起きているのか。
「事前に食い止めることなどはできるのか?」
「いや、正直厳しいかな。できて向こうが攻めてきたときに防衛するくらいかな。」
「なぜ向こうはできてこちらはできないんだ?」
「こちらに向こうへ干渉する魔法技術がないからだよ。」
なるほど、やはり魔法は魔族の方が発展しているのか…。
「でも、それじゃあ確実に最初に被害を食らってしまわないか?」
「いや、向こうがこちら側に侵入しようとするには日数がかかるし、そこに歪みが生じる。それで場所の特定ができればいくらでも対処可能できるよ。」
「じゃあ出て来る瞬間を叩けばいいのか?」
「それは向こうも同じことを考えているよ。とりあえずするべきは歪みを結界で覆い、出て来るときの向こう側の攻撃を止めるくらいだね。」
なるほど。じゃあその時まで強くなれってことか…
「それじゃあ勇者たちとこれから協力し、魔族を撤退させろ、てことか。」
「いや、君が手を貸すと彼らが強くなれない。それは君に頼ってしまうからだ。とりあえずはその時のためにさらに力をつけて欲しい。」
「わかった。」
「じゃあすでに職業は授けてあるから戻って確認してね。」
「あぁ、ありがとう。」
「じゃあまたね。」
--------------------------------------
俺はきた時と同じように目を閉じ、もう一度目を開けると教会に戻っていた。
「随分と、熱心にお祈りをされたんですね。」
「あぁ、職業以外にもお祈りすることがあってな。」
「そうですか。では神様のご加護があらんことを…。」
俺はまた[精霊の祝福]に泊まり、部屋で職業を確認する。
「ステータス!!!」
46
お気に入りに追加
3,697
あなたにおすすめの小説
間違い召喚! 追い出されたけど上位互換スキルでらくらく生活
カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
僕は20歳独身、名は小日向 連(こひなた れん)うだつの上がらないダメ男だ
ひょんなことから異世界に召喚されてしまいました。
間違いで召喚された為にステータスは最初見えない状態だったけどネットのネタバレ防止のように背景をぼかせば見えるようになりました。
多分不具合だとおもう。
召喚した女と王様っぽいのは何も持っていないと言って僕をポイ捨て、なんて世界だ。それも元の世界には戻せないらしい、というか戻さないみたいだ。
そんな僕はこの世界で苦労すると思ったら大間違い、王シリーズのスキルでウハウハ、製作で人助け生活していきます
◇
四巻が販売されました!
今日から四巻の範囲がレンタルとなります
書籍化に伴い一部ウェブ版と違う箇所がございます
追加場面もあります
よろしくお願いします!
一応191話で終わりとなります
最後まで見ていただきありがとうございました
コミカライズもスタートしています
毎月最初の金曜日に更新です
お楽しみください!
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
夢幻の錬金術師 ~【異空間収納】【錬金術】【鑑定】【スキル剥奪&付与】を兼ね備えたチートスキル【錬金工房】で最強の錬金術師として成り上がる~
青山 有
ファンタジー
女神の助手として異世界に召喚された厨二病少年・神薙拓光。
彼が手にしたユニークスキルは【錬金工房】。
ただでさえ、魔法があり魔物がはびこる危険な世界。そこを生産職の助手と巡るのかと、女神も頭を抱えたのだが……。
彼の持つ【錬金工房】は、レアスキルである【異空間収納】【錬金術】【鑑定】の上位互換機能を合わせ持ってるだけでなく、スキルの【剥奪】【付与】まで行えるという、女神の想像を遥かに超えたチートスキルだった。
これは一人の少年が異世界で伝説の錬金術師として成り上がっていく物語。
※カクヨムにも投稿しています
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
【書籍化決定】俗世から離れてのんびり暮らしていたおっさんなのに、俺が書の守護者って何かの間違いじゃないですか?
歩く魚
ファンタジー
幼い頃に迫害され、一人孤独に山で暮らすようになったジオ・プライム。
それから数十年が経ち、気づけば38歳。
のんびりとした生活はこの上ない幸せで満たされていた。
しかしーー
「も、もう一度聞いて良いですか? ジオ・プライムさん、あなたはこの死の山に二十五年間も住んでいるんですか?」
突然の来訪者によると、この山は人間が住める山ではなく、彼は世間では「書の守護者」と呼ばれ都市伝説のような存在になっていた。
これは、自分のことを弱いと勘違いしているダジャレ好きのおっさんが、人々を導き、温かさを思い出す物語。
※書籍化のため更新をストップします。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
神速の冒険者〜ステータス素早さ全振りで無双する〜
FREE
ファンタジー
Glavo kaj Magio
通称、【GKM】
これは日本が初めて開発したフルダイブ型のVRMMORPGだ。
世界最大規模の世界、正確な動作、どれを取ってもトップレベルのゲームである。
その中でも圧倒的人気な理由がステータスを自分で決めれるところだ。
この物語の主人公[速水 光]は陸上部のエースだったが車との交通事故により引退を余儀なくされる。
その時このゲームと出会い、ステータスがモノを言うこの世界で【素早さ】に全てのポイントを使うことを決心する…
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
バイトで冒険者始めたら最強だったっていう話
紅赤
ファンタジー
ここは、地球とはまた別の世界――
田舎町の実家で働きもせずニートをしていたタロー。
暢気に暮らしていたタローであったが、ある日両親から家を追い出されてしまう。
仕方なく。本当に仕方なく、当てもなく歩を進めて辿り着いたのは冒険者の集う街<タイタン>
「冒険者って何の仕事だ?」とよくわからないまま、彼はバイトで冒険者を始めることに。
最初は田舎者だと他の冒険者にバカにされるが、気にせずテキトーに依頼を受けるタロー。
しかし、その依頼は難度Aの高ランククエストであることが判明。
ギルドマスターのドラムスは急いで救出チームを編成し、タローを助けに向かおうと――
――する前に、タローは何事もなく帰ってくるのであった。
しかもその姿は、
血まみれ。
右手には討伐したモンスターの首。
左手にはモンスターのドロップアイテム。
そしてスルメをかじりながら、背中にお爺さんを担いでいた。
「いや、情報量多すぎだろぉがあ゛ぁ!!」
ドラムスの叫びが響く中で、タローの意外な才能が発揮された瞬間だった。
タローの冒険者としての摩訶不思議な人生はこうして幕を開けたのである。
――これは、バイトで冒険者を始めたら最強だった。という話――
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
スキルを極めろ!
アルテミス
ファンタジー
第12回ファンタジー大賞 奨励賞受賞作
何処にでもいる大学生が異世界に召喚されて、スキルを極める!
神様からはスキルレベルの限界を調査して欲しいと言われ、思わず乗ってしまった。
不老で時間制限のないlv上げ。果たしてどこまでやれるのか。
異世界でジンとして生きていく。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
ようこそ異世界へ!うっかりから始まる異世界転生物語
Eunoi
ファンタジー
本来12人が異世界転生だったはずが、神様のうっかりで異世界転生に巻き込まれた主人公。
チート能力をもらえるかと思いきや、予定外だったため、チート能力なし。
その代わりに公爵家子息として異世界転生するも、まさかの没落→島流し。
さぁ、どん底から這い上がろうか
そして、少年は流刑地より、王政が当たり前の国家の中で、民主主義国家を樹立することとなる。
少年は英雄への道を歩き始めるのだった。
※第4章に入る前に、各話の改定作業に入りますので、ご了承ください。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
異世界巻き込まれ転移譚~無能の烙印押されましたが、勇者の力持ってます~
影茸
ファンタジー
勇者召喚に巻き込まれ異世界に転移することになった僕、羽島翔。
けれども相手の不手際で異世界に転移することになったにも関わらず、僕は巻き込まれた無能と罵られ勇者に嘲笑され、城から追い出されることになる。
けれども僕の人生は、巻き込まれたはずなのに勇者の力を使えることに気づいたその瞬間大きく変わり始める。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる