異世界を【創造】【召喚】【付与】で無双します。

FREE

文字の大きさ
上 下
19 / 61
ダンジョン攻略編

ランクアップとダンジョン再挑戦

しおりを挟む
 


 俺を咲樹から受け取ったレイは、下へは降ろさずに、そのまま自分の腕に座らせるように俺を抱える。
 咲樹は、自力でガルムからヒラリと降りた。
「何であの状況で普通にしてられるのよ」
 咲樹がレイを睨む。
 あの状況?
「獣化してると、風の抵抗とかあまり感じなくなるんです」
 風の抵抗?話が全然見えないのだが。
 とりあえず、そろそろ降ろして欲しい。

「新幹線のかと思ったわよ!」
「目も開けてられないって、危うく首から上がなくなるとこだったじゃん!」
「あのスピードじゃ、ただの枝も凶器よ!」
「貧弱な召喚師サモナーじゃ、呼吸困難必至じゃんか!オレの事も少しは考えてあげて!」

 けたたましく話すミロとココアに、何かはわからないが大変だった事だけは理解した。
 でもミロ、貧弱ではないよな。前に舞闘家からサモナーに転職したって言ってたし。
「オレちゃんの舞闘家は、ココアの武闘家と違って、優雅に舞うように戦うんだよ」と自慢げに言ってたよな。
 その後、ココアが自分の一撃必殺の素晴らしさを延々と語って、二人で戦闘談義してたよな。
 ウザい酔っ払い二人の面倒を、オーベに押し付けたのでよく覚えている。


 ワイワイとが話していると、衛兵が一人、コッソリと近付いて来る。
 目が合った。
「あの~、それで話を聞いても良いですかね?」
 多分責任者なのだろう。他の衛兵よりも鎧がちょっと豪華だ。
 頷いてみせると、衛兵の視線がリルへ向く。
 そうだよな。見た事のない魔獣モンスターだし、ガルムよりも大きい魔獣なんてでは見ないだろう。

「すまん。もっと街から離れた所で一度止まるつもりだったのだが……」
 俺の予想以上に速かった。車位のスピードかと思いきや、ココアの言葉を引用すると新幹線並みだったらしい。
「これは、俺の従魔だ。これからギルドに登録する」
 俺の言葉に合わせて、リルがペコリと頭を下げる。空気を読む事はできるらしい。

「身分証はお持ちでいらっしゃいますでしょうか?」
 ちょ、言葉遣いが更に馬鹿丁寧に!
 ギルドカードを渡すと、既に見慣れた行動をされる。だから、何度見直しても年齢は変わらないっての。
 いっそ現実リアルの免許証みたいに、写真付きにした方が良いのじゃないか?
「お返しいたします」
 両手でカードを返された。

「このまま冒険者ギルドの方へ、おいでになられますでしょうか?」
「そのつもりだ。それから、俺はただの冒険者だから、その言葉遣いはやめてくれ」
 背筋がムズムズするから、その馬鹿丁寧な言葉遣いはやめて欲しい。
「いや、しかし……」
 衛兵の視線がチラリとリルを見る。ガルムは先程の伏せ状態で大人しくしているからか、衛兵の今の関心はリルだけだ。
 そのリルは、初めて見るものに興味津々なのか、お座り状態で周りをキョロキョロ見回し、目をキラキラさせている。
 これがはたから見たら、獲物を狙うギラギラした目に見えているのかもしれんが……


しおりを挟む
感想 75

あなたにおすすめの小説

間違い召喚! 追い出されたけど上位互換スキルでらくらく生活

カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
僕は20歳独身、名は小日向 連(こひなた れん)うだつの上がらないダメ男だ ひょんなことから異世界に召喚されてしまいました。 間違いで召喚された為にステータスは最初見えない状態だったけどネットのネタバレ防止のように背景をぼかせば見えるようになりました。 多分不具合だとおもう。 召喚した女と王様っぽいのは何も持っていないと言って僕をポイ捨て、なんて世界だ。それも元の世界には戻せないらしい、というか戻さないみたいだ。 そんな僕はこの世界で苦労すると思ったら大間違い、王シリーズのスキルでウハウハ、製作で人助け生活していきます ◇ 四巻が販売されました! 今日から四巻の範囲がレンタルとなります 書籍化に伴い一部ウェブ版と違う箇所がございます 追加場面もあります よろしくお願いします! 一応191話で終わりとなります 最後まで見ていただきありがとうございました コミカライズもスタートしています 毎月最初の金曜日に更新です お楽しみください!

バイトで冒険者始めたら最強だったっていう話

紅赤
ファンタジー
ここは、地球とはまた別の世界―― 田舎町の実家で働きもせずニートをしていたタロー。 暢気に暮らしていたタローであったが、ある日両親から家を追い出されてしまう。 仕方なく。本当に仕方なく、当てもなく歩を進めて辿り着いたのは冒険者の集う街<タイタン> 「冒険者って何の仕事だ?」とよくわからないまま、彼はバイトで冒険者を始めることに。 最初は田舎者だと他の冒険者にバカにされるが、気にせずテキトーに依頼を受けるタロー。 しかし、その依頼は難度Aの高ランククエストであることが判明。 ギルドマスターのドラムスは急いで救出チームを編成し、タローを助けに向かおうと―― ――する前に、タローは何事もなく帰ってくるのであった。 しかもその姿は、 血まみれ。 右手には討伐したモンスターの首。 左手にはモンスターのドロップアイテム。 そしてスルメをかじりながら、背中にお爺さんを担いでいた。 「いや、情報量多すぎだろぉがあ゛ぁ!!」 ドラムスの叫びが響く中で、タローの意外な才能が発揮された瞬間だった。 タローの冒険者としての摩訶不思議な人生はこうして幕を開けたのである。 ――これは、バイトで冒険者を始めたら最強だった。という話――

5歳で前世の記憶が混入してきた  --スキルや知識を手に入れましたが、なんで中身入ってるんですか?--

ばふぉりん
ファンタジー
 「啞"?!@#&〆々☆¥$€%????」   〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜  五歳の誕生日を迎えた男の子は家族から捨てられた。理由は 「お前は我が家の恥だ!占星の儀で訳の分からないスキルを貰って、しかも使い方がわからない?これ以上お前を育てる義務も義理もないわ!」    この世界では五歳の誕生日に教会で『占星の儀』というスキルを授かることができ、そのスキルによってその後の人生が決まるといっても過言では無い。  剣聖 聖女 影朧といった上位スキルから、剣士 闘士 弓手といった一般的なスキル、そして家事 農耕 牧畜といったもうそれスキルじゃないよね?といったものまで。  そんな中、この五歳児が得たスキルは  □□□□  もはや文字ですら無かった ~~~~~~~~~~~~~~~~~  本文中に顔文字を使用しますので、できれば横読み推奨します。  本作中のいかなる個人・団体名は実在するものとは一切関係ありません。  

スキル【アイテムコピー】を駆使して金貨のお風呂に入りたい

兎屋亀吉
ファンタジー
異世界転生にあたって、神様から提示されたスキルは4つ。1.【剣術】2.【火魔法】3.【アイテムボックス】4.【アイテムコピー】。これらのスキルの中から、選ぶことのできるスキルは一つだけ。さて、僕は何を選ぶべきか。タイトルで答え出てた。

スキルが【アイテムボックス】だけってどうなのよ?

山ノ内虎之助
ファンタジー
高校生宮原幸也は転生者である。 2度目の人生を目立たぬよう生きてきた幸也だが、ある日クラスメイト15人と一緒に異世界に転移されてしまう。 異世界で与えられたスキルは【アイテムボックス】のみ。 唯一のスキルを創意工夫しながら異世界を生き抜いていく。

【書籍化決定】俗世から離れてのんびり暮らしていたおっさんなのに、俺が書の守護者って何かの間違いじゃないですか?

歩く魚
ファンタジー
幼い頃に迫害され、一人孤独に山で暮らすようになったジオ・プライム。 それから数十年が経ち、気づけば38歳。 のんびりとした生活はこの上ない幸せで満たされていた。 しかしーー 「も、もう一度聞いて良いですか? ジオ・プライムさん、あなたはこの死の山に二十五年間も住んでいるんですか?」 突然の来訪者によると、この山は人間が住める山ではなく、彼は世間では「書の守護者」と呼ばれ都市伝説のような存在になっていた。 これは、自分のことを弱いと勘違いしているダジャレ好きのおっさんが、人々を導き、温かさを思い出す物語。 ※書籍化のため更新をストップします。

神速の冒険者〜ステータス素早さ全振りで無双する〜

FREE
ファンタジー
Glavo kaj Magio 通称、【GKM】 これは日本が初めて開発したフルダイブ型のVRMMORPGだ。 世界最大規模の世界、正確な動作、どれを取ってもトップレベルのゲームである。 その中でも圧倒的人気な理由がステータスを自分で決めれるところだ。 この物語の主人公[速水 光]は陸上部のエースだったが車との交通事故により引退を余儀なくされる。 その時このゲームと出会い、ステータスがモノを言うこの世界で【素早さ】に全てのポイントを使うことを決心する…

クラス召喚に巻き込まれてしまいました…… ~隣のクラスがクラス召喚されたけど俺は別のクラスなのでお呼びじゃないみたいです~

はなとすず
ファンタジー
俺は佐藤 響(さとう ひびき)だ。今年、高校一年になって高校生活を楽しんでいる。 俺が通う高校はクラスが4クラスある。俺はその中で2組だ。高校には仲のいい友達もいないしもしかしたらこのままボッチかもしれない……コミュニケーション能力ゼロだからな。 ある日の昼休み……高校で事は起こった。 俺はたまたま、隣のクラス…1組に行くと突然教室の床に白く光る模様が現れ、その場にいた1組の生徒とたまたま教室にいた俺は異世界に召喚されてしまった。 しかも、召喚した人のは1組だけで違うクラスの俺はお呼びじゃないらしい。だから俺は、一人で異世界を旅することにした。 ……この物語は一人旅を楽しむ俺の物語……のはずなんだけどなぁ……色々、トラブルに巻き込まれながら俺は異世界生活を謳歌します!

処理中です...