異世界を【創造】【召喚】【付与】で無双します。

FREE

文字の大きさ
上 下
9 / 61
新人冒険者編

油断大敵

しおりを挟む




「「「うぉぉぉぉぉ!!!」」」


闘技場に入るとものすごい声援と熱気が伝わってきた。
やはり闘技場で有名な街とだけあってかなりの人数が集まっている。
「おい!新人!死ぬんじゃねぇーぞー!」とか「[熊の尻穴]は最高だったぞ!」とか様々な声援が飛んでくる。
[怪力の穴熊]があまり人気では無いらしく俺のことを応援してくれている人が多いらしい。
俺が中心で観客に手を振っていると逆側の待機場から[怪力の穴熊]が出てきて、俺たちは中央で会話を交わした。


「よぉ、逃げずにやってきたみたいだな。さっさとぶち殺してやるよ。」

「こちらこそお前らが逃げないか心配だったよ。なんせこんなに人数を連れてこないと不安らしいしな。」


そう、こいつらはギルドにいた時の5人だけではなく、同じクランの他メンバーも連れてきたらしい。
ちなみにクランとは15人以上の冒険者の集まりで[怪力の穴熊]は30人以上の中型クランとして有名らしい。


「ふん。お前のことをたっぷりいたぶってやろうと思ってな。別に人数に制限はされてなかったし7人ほど連れてきてやったよ。」


全く、せこい奴らだ。顔も汚い上にやることも汚いとは…
だが前衛と後衛のバランスの良い構成で来ているところを見るとただのバカだと思っていたがさすがBランククランだ。


「そうか、お手柔らかに頼むよ」

「そう簡単に終われると思うなよ。死なない程度にいたぶってやる!」


そしてコロッセオに魔力で声を拡大したのか大きい声で開戦の合図がする。

「これより、Bランククラン[怪力の穴熊]とFランク冒険者[タイム]の決闘を開始します!はじめ!」


司会の合図が終わると[怪力の穴熊]の魔法隊の3人が一斉に詠唱を始め攻撃を仕掛けてきた。


炎の矢ファイアアロー
氷の矢アイスアロー!!」
雷の矢サンダーアロー!!」


三属性の魔法の矢が一斉に俺めがけて飛んでくる。それを相殺するため土魔法の[土の弾アースボール]をぶつける。

魔法と魔法の衝突で土煙が起こり周囲が見えなくなる。


「おりゃぁぁ!!」


その瞬間リーダー格の男がその中から大きな斧を持って襲いかかってきた。
俺はそれを気配察知で躱した……と思ったが肩に浅く貰ってしまった。


「なぜだ?避けたはずだが…」


《気配察知の熟練度が一定に達しました。》


そう。俺は完全に避けたのだ、なのに何故か攻撃を食らってしまった。
斧自体になんらかの細工が施されているのだろう、

「ふっ、それはこの古代武器アーティファクトのおかげだ。この斧は攻撃時、風魔法を周りに纏い、周囲も切り裂くのだ。」


そういうことか、これは気をつけないとまずいな。
それに古代武器アーティファクトか…

「そうか。自ら手の内を明かすとはさすが馬鹿だ。教えてくれてありがとな。」


馬鹿、という言葉に反応したのか[怪力の穴熊]達は怒り攻撃を仕掛けてくる。

「お前ら!一斉に叩くぞ!」

「「了解!」」

リーダー格の男の他の前衛2人が剣を持って3人で仕掛けてくる。
前衛二人の後ろから魔法が飛んでくるため前衛だけでなく魔法の対応もしなくてはいけない。

「これはまずいな。」

魔法と近距離の攻撃の嵐。いくらか攻撃を食らってしまい。俺は後退する。

「さすがはBランククランか…」

俺は少しこいつらを侮っていたようだ。
俺は魔力を自分の体にコーティングするようし、出血を止める。

「ふっ、調子に乗っていたがその程度か。Fランクで喧嘩を売るとどうなるのか見せしめにしてやる!」

そうして、また[怪力の穴熊]の魔法隊の猛攻が俺を襲う。それを今度はわざと煙が起きるよう、炎と水の魔法で相殺する。


「やったか?」



闘技場が煙に包まれ俺の状態がよく見えなくなり、俺の安否がわからなくなる。


シーーン…


俺の安否を確認するため会場が静まり返る。
そして…

「その台詞はフラグって言うんだぜ。さぁ、反撃の時間ショータイムだ。」



静寂を破るように煙の中から俺の声が発せられた。





しおりを挟む
感想 75

あなたにおすすめの小説

間違い召喚! 追い出されたけど上位互換スキルでらくらく生活

カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
僕は20歳独身、名は小日向 連(こひなた れん)うだつの上がらないダメ男だ ひょんなことから異世界に召喚されてしまいました。 間違いで召喚された為にステータスは最初見えない状態だったけどネットのネタバレ防止のように背景をぼかせば見えるようになりました。 多分不具合だとおもう。 召喚した女と王様っぽいのは何も持っていないと言って僕をポイ捨て、なんて世界だ。それも元の世界には戻せないらしい、というか戻さないみたいだ。 そんな僕はこの世界で苦労すると思ったら大間違い、王シリーズのスキルでウハウハ、製作で人助け生活していきます ◇ 四巻が販売されました! 今日から四巻の範囲がレンタルとなります 書籍化に伴い一部ウェブ版と違う箇所がございます 追加場面もあります よろしくお願いします! 一応191話で終わりとなります 最後まで見ていただきありがとうございました コミカライズもスタートしています 毎月最初の金曜日に更新です お楽しみください!

バイトで冒険者始めたら最強だったっていう話

紅赤
ファンタジー
ここは、地球とはまた別の世界―― 田舎町の実家で働きもせずニートをしていたタロー。 暢気に暮らしていたタローであったが、ある日両親から家を追い出されてしまう。 仕方なく。本当に仕方なく、当てもなく歩を進めて辿り着いたのは冒険者の集う街<タイタン> 「冒険者って何の仕事だ?」とよくわからないまま、彼はバイトで冒険者を始めることに。 最初は田舎者だと他の冒険者にバカにされるが、気にせずテキトーに依頼を受けるタロー。 しかし、その依頼は難度Aの高ランククエストであることが判明。 ギルドマスターのドラムスは急いで救出チームを編成し、タローを助けに向かおうと―― ――する前に、タローは何事もなく帰ってくるのであった。 しかもその姿は、 血まみれ。 右手には討伐したモンスターの首。 左手にはモンスターのドロップアイテム。 そしてスルメをかじりながら、背中にお爺さんを担いでいた。 「いや、情報量多すぎだろぉがあ゛ぁ!!」 ドラムスの叫びが響く中で、タローの意外な才能が発揮された瞬間だった。 タローの冒険者としての摩訶不思議な人生はこうして幕を開けたのである。 ――これは、バイトで冒険者を始めたら最強だった。という話――

【書籍化決定】俗世から離れてのんびり暮らしていたおっさんなのに、俺が書の守護者って何かの間違いじゃないですか?

歩く魚
ファンタジー
幼い頃に迫害され、一人孤独に山で暮らすようになったジオ・プライム。 それから数十年が経ち、気づけば38歳。 のんびりとした生活はこの上ない幸せで満たされていた。 しかしーー 「も、もう一度聞いて良いですか? ジオ・プライムさん、あなたはこの死の山に二十五年間も住んでいるんですか?」 突然の来訪者によると、この山は人間が住める山ではなく、彼は世間では「書の守護者」と呼ばれ都市伝説のような存在になっていた。 これは、自分のことを弱いと勘違いしているダジャレ好きのおっさんが、人々を導き、温かさを思い出す物語。 ※書籍化のため更新をストップします。

5歳で前世の記憶が混入してきた  --スキルや知識を手に入れましたが、なんで中身入ってるんですか?--

ばふぉりん
ファンタジー
 「啞"?!@#&〆々☆¥$€%????」   〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜  五歳の誕生日を迎えた男の子は家族から捨てられた。理由は 「お前は我が家の恥だ!占星の儀で訳の分からないスキルを貰って、しかも使い方がわからない?これ以上お前を育てる義務も義理もないわ!」    この世界では五歳の誕生日に教会で『占星の儀』というスキルを授かることができ、そのスキルによってその後の人生が決まるといっても過言では無い。  剣聖 聖女 影朧といった上位スキルから、剣士 闘士 弓手といった一般的なスキル、そして家事 農耕 牧畜といったもうそれスキルじゃないよね?といったものまで。  そんな中、この五歳児が得たスキルは  □□□□  もはや文字ですら無かった ~~~~~~~~~~~~~~~~~  本文中に顔文字を使用しますので、できれば横読み推奨します。  本作中のいかなる個人・団体名は実在するものとは一切関係ありません。  

夢幻の錬金術師 ~【異空間収納】【錬金術】【鑑定】【スキル剥奪&付与】を兼ね備えたチートスキル【錬金工房】で最強の錬金術師として成り上がる~

青山 有
ファンタジー
女神の助手として異世界に召喚された厨二病少年・神薙拓光。 彼が手にしたユニークスキルは【錬金工房】。 ただでさえ、魔法があり魔物がはびこる危険な世界。そこを生産職の助手と巡るのかと、女神も頭を抱えたのだが……。 彼の持つ【錬金工房】は、レアスキルである【異空間収納】【錬金術】【鑑定】の上位互換機能を合わせ持ってるだけでなく、スキルの【剥奪】【付与】まで行えるという、女神の想像を遥かに超えたチートスキルだった。 これは一人の少年が異世界で伝説の錬金術師として成り上がっていく物語。 ※カクヨムにも投稿しています

神速の冒険者〜ステータス素早さ全振りで無双する〜

FREE
ファンタジー
Glavo kaj Magio 通称、【GKM】 これは日本が初めて開発したフルダイブ型のVRMMORPGだ。 世界最大規模の世界、正確な動作、どれを取ってもトップレベルのゲームである。 その中でも圧倒的人気な理由がステータスを自分で決めれるところだ。 この物語の主人公[速水 光]は陸上部のエースだったが車との交通事故により引退を余儀なくされる。 その時このゲームと出会い、ステータスがモノを言うこの世界で【素早さ】に全てのポイントを使うことを決心する…

スライムと異世界冒険〜追い出されたが実は強かった

Miiya
ファンタジー
学校に一人で残ってた時、突然光りだし、目を開けたら、王宮にいた。どうやら異世界召喚されたらしい。けど鑑定結果で俺は『成長』 『テイム』しかなく、弱いと追い出されたが、実はこれが神クラスだった。そんな彼、多田真司が森で出会ったスライムと旅するお話。 *ちょっとネタばれ 水が大好きなスライム、シンジの世話好きなスライム、建築もしてしまうスライム、小さいけど鉱石仕分けたり探索もするスライム、寝るのが大好きな白いスライム等多種多様で個性的なスライム達も登場!! *11月にHOTランキング一位獲得しました。 *なるべく毎日投稿ですが日によって変わってきますのでご了承ください。一話2000~2500で投稿しています。 *パソコンからの投稿をメインに切り替えました。ですので字体が違ったり点が変わったりしてますがご了承ください。

異世界巻き込まれ転移譚~無能の烙印押されましたが、勇者の力持ってます~

影茸
ファンタジー
勇者召喚に巻き込まれ異世界に転移することになった僕、羽島翔。 けれども相手の不手際で異世界に転移することになったにも関わらず、僕は巻き込まれた無能と罵られ勇者に嘲笑され、城から追い出されることになる。 けれども僕の人生は、巻き込まれたはずなのに勇者の力を使えることに気づいたその瞬間大きく変わり始める。

処理中です...