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共闘
しおりを挟む「よし!いくか!」
--------------------------------------------
第三十階層【火龍の間】
クリア条件
・火龍[ヴェルド]の討伐
失敗条件
・死亡またはリタイア
・戦闘中のログアウト
参加プレイヤー
・HAYATE
・桜
・ゴーリキー
・ライト
挑戦しますか?
--------------------------------------------
俺たちは全員で30階層の扉の前に立つ。
いつもと同じように階層ボス挑戦のメッセージが目の前に表示される。
パーティーメンバーにはプレイヤーネームが表示されている。桜は桜木瑠奈、ゴーリキは馬場力也だ。
どうやら30階層は[ヴェルド]という火龍のようだ。
竜種との戦闘はそこそこあるが龍種との戦闘は25階層の蛇龍[ジャグリス]との戦闘のみだ。
龍種になると個体により戦闘スタイルが大きく変わってくる。以前の戦闘とは別物と考えて戦っていこうと思う。
「私たちはどの位本気で戦えばいいのかしら?」
「とりあえずはライトの全力を見てからそれに合わす感じにするか?」
「そうだな。じゃあ桜はサポート入れるように常に魔法の準備、ゴーリキはライトが伸び伸びできるようタンクの役割メインでいこう!」
「了解。ちなみに私たちはいつもプレイヤーネームで呼びあってるからよろしくね。」
「うん、分かったよ。俺もその方がいいかな?」
「ライトは呼びやすい方でいいぜ。俺たちはクランで他の人ともやるからその時にわかりやすいようにしてるだけだからな。」
「おっけー。じゃあ名前で呼ばせてもらうね。」
「よし。じゃあいくか。」
「「「了解!」」」
俺たちは全員同時にYESを押す。
扉がゴゴゴと大きな音を立て開く。
「あれ、火龍がいない…。」
中へ入るがどこにも火龍が見当たらない。
気配察知にも反応はない。どこへいるのだろうか。
「上だ!!桜頼む!」
「了解!!水障壁三重!!」
桜木が颯斗の掛け声に応じ、水の障壁を真上に展開させる。
障壁の展開が終わると同時に俺の気配察知に反応が出る。
真上を見上げると猛スピードで火を吐きながら急降下してくる火龍を発見する。
火龍のブレスが桜木の障壁に衝突する。
障壁はブレスを全て防ぐが、高熱のブレスにより障壁はどんどんと水蒸気に変えられていく。
「相変わらずハヤテの察知能力はえげつないわね。」
桜木の言う通り、颯斗の察知能力がおかしいほどに高い。俺の気配察知に反応が出るよりもだいぶ早く反応していたため、俺よりも2.3はスキルレベルが高いはずだ。
「違いねぇ!こっちだ!【挑発】!」
火龍の攻撃を防ぎ終わると同時に馬場が盾を叩き大きな音を出しながら走り、火龍のヘイトを溜める。
「ギュオォォォォォン!!」
火龍は綺麗に標的を馬場に絞り大きな爪を振り下ろし、馬場を叩き潰す。
「あ、馬場くん…!」
「反射!」
馬場が潰されたと思ったが、ドンッという大きな音と共に逆に火龍がひっくり返る。
「ライト!今だ!」
馬場のスキルにより火龍が無防備な体制となり、攻撃の隙ができる。
俺は背中からマベリックを抜き、攻撃のモーションへ入るため、火龍の上空へとジャンプする。
「【彗星斬】!!」
俺は宙で逆さになり、【空歩】で地面を蹴りながら火龍に向かって走る。
俺の素早さと重力加速度により爆上げされた速度のまま火龍の胴体を斬りつける。
「ギュオォォォォォン!!」
俺の攻撃により火龍が大きく暴れ回り、火龍の尻尾が俺に向かい飛んでくる。
「くそっ…!」
「障壁!」
俺に火龍の尻尾が当たる寸前、俺の目の前に正六角形の半透明な物質が現れる。
桜木のスキル【障壁】だ。
「桜木さん!ありがとう!」
「よしっ、桜!ゴーリキ!止めといてくれ!」
「「了解!」」
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