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ゴブリン集団
しおりを挟む「よし。ここからはゴブリンたちの住処だ。気を引き締めていこう。」
ゴブリンは知能が高く、罠で攻撃したり隠れて狙撃などを得意とするらしい。
接近戦となると弱いと聞くが群れで動く習性なので油断はできない。
「いた。1匹だし投擲術がどれくらい効くか試してみるか。」
2匹いたとして倒せなかったら怖いが1匹なら投擲術で倒せなくても接近戦でなんとかなるはずだ。とりあえず俺は足元にある石を拾い思いっきり投げつける。
「グギャ…」
8 EXPを獲得しました。
「よし!ワンパン!」
俺の投げた石は綺麗にゴブリンの額へ飛んでいき頭に直撃させゴブリンを絶命させる。頭を石で貫通するなどの衝撃映像では無かったが脳へのダメージによって死亡したのだろう。これで投擲術でレベル上げができることがわかった。スライムのおよそ3倍の経験値だがスライムに比べここは数が少ないため効率的なレベル上げはできないだろう。
「もっと奥へ行ってみるか。」
奥へどんどんと進んでいく途中で二体目を発見する。今回は投擲術ではなく短剣術を手に入れるため最初に買った短剣で勝負を仕掛ける。
「行くぞ。」
短剣を逆手に持ち、体を低くして脚にためた力を一気に解き放つ。
「グギャギャ!!」
ゴブリンは俺に気づいて手に持っていた棍棒を握り直し振りかざそうとするがすでに時遅し。俺はゴブリンの懐に入り込み首を一閃する。
ブシャ…!
「うわ…酷い返り血だ。」
1発で反撃されることなく仕留めることはできたが首を切ったせいで切り口から緑色の血を頭からかぶることになってしまった。
「うげぇ…でもスキルのためだ、仕方ない。」
そうだ。今回の目的はお金とレベル上げのためもあるが一番の目的は短剣術LV.1を獲得することだ。
「そういえばさっきのゴブリンも着けてたこの首飾りとか売れそうだな。持ってくか。」
とりあえず売れそうなものは全て持っていくことにする。ちなみにこのゲームのシステムとしてアイテムボックスという大体のものは入るものがある。
「よし。あれ、あの火は何だろう。」
森の奥深くにゆらゆらと揺らめく炎がある。目を凝らしてみると松明のようなものだ。
「行ってみるか…。」
どこに潜んでいるかわからないゴブリンの気配を探しつつ自分の気配を消しながらその炎へと近づく。そこにはゴブリンがワイワイと火を囲んで猪を焼いている。
「こんなところにゴブリンの中継地か…」
ゴブリンは拠点から少し離れた地点に中継地を設置する。そしてどんどんと勢力を伸ばしていくのだ。
「ゴブリンが7体とあれはホブか?」
どうやら中継地にはホブが一体配置されているらしい。
他のところはどうだかわからないから今度魔物図鑑でもあったら買ってみようと思う。
「流石にホブゴブリンには効かないかな?」
先ほどのゴブリンは1発で仕留めれたが流石にホブゴブリンは厳しいと思うが一応仕掛けてみる。
「グギャ!グギギ…」
やばいやはり1発では仕留められなかった。だがもう一度投げつければきっと倒せるだろう。
「喰らえ!!!」
もう一度先ほどのように思いっきり投げつける。
「グギャ!グギャギャギャ!」
ホブゴブリンは俺の投げた石を持っていた鉈のようなものでガードして俺を指差し手下であるゴブリンを俺を攻撃させる。やはりたかがLV.5の冒険者が投げた石では無理だったようだ。
「8対1か…やってやる!」
俺は持つものを石から短剣へと持ち替え逆にこちらからゴブリンたちへ向かって走り出す。
「グギャギャギャギャ!」
1体のゴブリンが俺が懐に潜り込むと棍棒を振り下ろし潰しにかかるがそれを数センチで避け先ほどと同じように首を切り落とす。
「1体…」
それを見ていた他のゴブリンは急いで俺に向けて棍棒を横に振り回し俺の頭を潰そうとする。それをしゃがんで避け俺の奥にいたゴブリンの頭を思いっきり殴らせる。
「グギャ!!」
「2体目…」
俺はしゃがんだ状態からゴブリンの脚を蹴ってなぎ払い、転んだゴブリンの頭に短剣を突き刺し絶命させる。
「3体目…」
我ながら物凄い集中力だ。人間は死ぬ間際などに極限状態の集中力を発揮すると言うがまさにそれだろうか。自分の周りの空間が手に取るようにわかる。
一致条件をクリアしたためスキル【気配察知LV.1】を獲得しました。
お、新たなスキルを手に入れたおかげでさらに敵がどこにいるかわかるようになった。これを生かせば面白い戦いができそうだ。
「グギャァァァァ!」
怒り狂ったゴブリンが同時に攻撃を仕掛けてくるが不意打ちじゃない攻撃は先ほど手に入れた【気配察知LV.1】のおかげで全て手に取るようにわかる。
まず一番最初に俺に殴りかかってくるゴブリンに蹴りをかまし浮かび上がらせる。そしてそこに後ろ回し蹴りをかまし、後ろにいるゴブリンにぶつける。
「4体目…」
逆方向からかかってくる二体は二体同時に仲良く回し蹴りで吹き飛ばす。
回し蹴りで後ろを向いた際に右腰に刺してあった投げナイフ二本を左手で持ち、振り向きざまに吹き飛んだ二体の脳天に投げつける。
「5.6体目…」
そして最初の方に後ろ回し蹴りで飛んだゴブリンの下敷きになったゴブリンをナイフで刺して仕舞いだ。
「7体目…」
一定条件をクリアしたためスキル【集中LV.1】を獲得しました。
一定条件をクリアしたためスキル【短剣術LV.1】を獲得しました。
レベルがアップしました。
3GBポイントを獲得しました。
「あと1体!!!」
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