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第03章 バハロス帝国編
05 ヴェスチナに現れた勇者
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「こ、ここは……どこ?」
魔族の襲撃から世界各地へと逃がされた勇者達。その内の一人が偶然にもこれから蓮太が向かうヴェスチナ城の近くに転移していた。
「あ、看板だ! えっと……ノイシュタット王国……ヴェスチナ領!? ヴェスチナってあの世界一鉱石が採掘される国じゃないか! ノイシュタットは……確かヴェスチナの南にあった国だったよなぁ……。まさか戦でもあったのかな?」
勇者は案内看板を前にし、首を傾げていた。
「と、とにかく城に急がないとっ! このままじゃ人間界が危ないっ!」
そうして勇者が走って城門に到着すると同時に、蓮太が空から城門の前に降り立った。
「なんだお前? この城に何か?」
「むっ! お前とはなんだっ! お前こそ城に何の用だっ! ここは子どもの遊び場じゃないんだぞっ」
「子どもだ? はっはっは、お前さぁ……鏡見て言えよ。誰がどう見てもお前の方がチビだしガキだろ」
「チビって言うなっ! 俺はこう見えて十五だっ!」
「はぁ? 嘘だろ? どう見ても十二かその下くらいだろ」
「なにおうっ! 勇者をバカにするなっ!」
「なにっ!?」
蓮太は勇者と聞き、改めて少年を見た。だがやはりどう見てもひ弱な子どもにしか見えない。
「なるほど、勇者ごっこか。悪いな、こっちは今それどころじゃないんだ。遊びたけりゃ他でやりな」
「だ、だだだ誰が勇者ごっこだっ! 俺をバカにしたら怒るんだからなっ!」
「はいはい。だから忙しいって言ってんだろうが。あぁん!? これ以上俺をイラつかせんなよオイ」
「うっ……。な、なんだよっ。勇者と戦る気かっ! お、俺は強いんだぞっ!」
「……ははははは」
数秒後、両の頬を真っ赤に腫らした少年が泣きながら地面にうずくまっていた。
「いたいぃぃぃぃぃぃぃっ! 何したんだよぉぉぉぉぉっ! 俺の顔がぁぁぁぁぁぁっ!」
「あんな動きすら捉えられなくて何が勇者だ。ガキはいらねんだよ。ただでさえ魔族が出てきて忙しいってのに……。そんなに勇者ごっこがしたいならナーザリーにでも行けっ」
すると少年はピタリと泣き止み蓮太にしがみついてきた。
「魔族っ!? こっちにも魔族が出たのっ!?」
「あ? こっちにも?」
「そうさっ! 俺はナーザリーから逃がされてきたんだよっ!」
「待て、逃がされた?」
そう問い掛けると少年は悔しそうに表情を歪ませた。
「空一面を覆い隠すくらいの魔族がナーザリーに攻め込んできたんだっ! 俺達勇者は聖なる武器を持たされナーザリーから逃がされた。魔族を倒せるのは俺達しかいないんだっ! それを早く王に伝えなきゃならないんだよっ!」
「なるほどねぇ。ナーザリーも滅んだのか。だがなぁ少年。ここに王はいないぞ」
「え?」
「ここの王はもう死んでるからな。今この国を統治しているのはノイシュタット王だ」
「ノイシュタット王!? やっぱりヴェスチナってノイシュタットと戦をしたの!?」
「戦? ははは、ありゃあ戦なんて呼べる代物じゃねぇな。何せ俺一人で勝ったんだからな」
「……あははは、一人で国と戦った? 勇者でもそんな事できないよ。そんな嘘をつくなんて子どもだな」
蓮太はいっそ首でも飛ばそうかと本気で考えていた。
「ならヤってみるか? 勇者がどれほどのモンか教えてくれよ」
「舐めたら後悔するんだからなっ! さっきのは油断してただけだっ! 勇者の本気を見せてやるっ!」
そう言い、少年は手のひらを正面に突き出した。
「我は勇者なりっ! この身に宿る聖なる力よ! 我の願いに応えたまえっ! はぁぁぁぁぁぁっ! 来れっ、聖槍ロンギヌス!!」
「へぇ~」
辺りが目映い光に包まれる。少年の手を中心に槍の柄が伸び、光はやがて槍の形になり、その姿を顕現させた。
「見たかっ! これが勇者の武器、聖なる武器だっ!」
「なるほど、聞くがそいつはお前と同期してんの?」
「もちろんさっ。俺が死ねばこの槍は消える。勇者は聖なる武器と適合して初めて勇者を名乗れるんだ!」
「ふむふむ。するとまだ適合していない聖なる武器は?」
「……なぜそんな事を聞くんだ?」
蓮太は槍を構える少年に言った。
「なぜ? わからないか? もしお前らが逃げた先で魔族に殺られたら聖なる武器が魔族の手に渡っちまうじゃねぇか。だから魔族に奪われる前に俺が回収してやるよ。今からやる戦いに負けたらお前とは持ってる聖なる武器を全部渡せ。ロンギヌス以外のな」
「っ!! これは絶対に渡せないっ!! これは人類の希望なんだっ! 本気で戦うからなっ!」
「良いぜ」
そして蓮太も少年と同じように手のひらを前に突き出し、ニヤリと嗤った。
「物質創造【魔槍グングニール】」
「なっ!?」
少年の光る槍に対し、蓮太は漆黒の槍を創り出した。
「な、なんだ……! なんだその禍々しい槍はっ!!」
「さあな。さあ、これで後は槍を使う技量で勝敗が決まる。かかってきな」
「くっ、凄い力がっ! けどっ……、俺は勇者だっ! 負けるわけにはいかないっ! いくぞっ!」
少年は槍を構え真っ直ぐ向かってきた。だが蓮太にはその動きは止まって見えている。
(……マジか。弱すぎじゃね? これが魔族を倒せる勇者? こんなんじゃ魔物を倒せるかどうかも怪しいぞ……!?)
「はぁぁぁぁぁぁっ! 石突きっ!!」
「はぁ……。ほいっと」
「あぐっ!!」
蓮太は少年の遅い突きを神速で地に向け払い、足で穂先を地面に深く埋め込む。そして一応殺さないように気を使い、柄の部分で槍を落とした少年の胴に横凪ぎを御見舞いしてやった。それを食らった少年は肋骨を粉砕され、吹き飛んだ先にあった壁に衝突し、気を失った。
「やべ、【エクストラヒール】」
蓮太は砕けた肋骨が肺を突き破る前に治療してやった。だが少年は気絶したままぴくりとも動かない。
「う~ん……。素手でもいけたな。まさかこんなに弱いとは思わなかった。聖なる武器って言うから特別な力でもあるかと期待してたんだがなぁ……。とんだ期待外れだ。よっと」
蓮太は気を失ったままの少年を肩に担いだ。
「あの武器は勇者が気を失うと同時に消えるんだな。なら適合した武器は魔族に奪われる事はないのか。やれやれ……これでどうやって人類を守るのやら……」
蓮太は少年を担ぎ上げ城の中に入った。
「おや? あ、あなた様はもしやレンタ様ではっ!」
「ん? ああ、そうだが」
城に入った蓮太を一人の男が出迎えた。
「お迎えにあがれず失礼しました。私はこの地を預かっている【ノルン・シュタインバッハ】と申します。爵位は辺境伯です」
「辺境伯か。なら立場は俺より上じゃないか」
「ははは、何を申されますか。ノイシュタットの英雄より上の者などおりませぬ。して、レンタ様がここに来たという事は……」
辺境伯は期待に目を輝かせていた。
「ああ。ドワーフの件を片付けにな。それと……こいつを頼む」
「わわっ」
蓮太は辺境伯の足元に少年を放り投げた。
「こ、この少年は?」
「勇者らしい。俺に突っかかってきたから圧倒してやった。そうだな、地下牢にでも放り込んでおいてくれ」
「レンタ様に!? それは許せませんなっ! 誰か! この愚か者を地下牢に放り込んでくれっ!」
「「はっ!」」
そして少年は気絶したまま牢屋へと運ばれていった。
「さて、ノルン辺境伯。詳しい話を聞きたい。今どうなっているか詳細を報告してくれ」
「はっ! では応接間へ」
蓮太は辺境伯と共に応接間へと向かうのだった。
魔族の襲撃から世界各地へと逃がされた勇者達。その内の一人が偶然にもこれから蓮太が向かうヴェスチナ城の近くに転移していた。
「あ、看板だ! えっと……ノイシュタット王国……ヴェスチナ領!? ヴェスチナってあの世界一鉱石が採掘される国じゃないか! ノイシュタットは……確かヴェスチナの南にあった国だったよなぁ……。まさか戦でもあったのかな?」
勇者は案内看板を前にし、首を傾げていた。
「と、とにかく城に急がないとっ! このままじゃ人間界が危ないっ!」
そうして勇者が走って城門に到着すると同時に、蓮太が空から城門の前に降り立った。
「なんだお前? この城に何か?」
「むっ! お前とはなんだっ! お前こそ城に何の用だっ! ここは子どもの遊び場じゃないんだぞっ」
「子どもだ? はっはっは、お前さぁ……鏡見て言えよ。誰がどう見てもお前の方がチビだしガキだろ」
「チビって言うなっ! 俺はこう見えて十五だっ!」
「はぁ? 嘘だろ? どう見ても十二かその下くらいだろ」
「なにおうっ! 勇者をバカにするなっ!」
「なにっ!?」
蓮太は勇者と聞き、改めて少年を見た。だがやはりどう見てもひ弱な子どもにしか見えない。
「なるほど、勇者ごっこか。悪いな、こっちは今それどころじゃないんだ。遊びたけりゃ他でやりな」
「だ、だだだ誰が勇者ごっこだっ! 俺をバカにしたら怒るんだからなっ!」
「はいはい。だから忙しいって言ってんだろうが。あぁん!? これ以上俺をイラつかせんなよオイ」
「うっ……。な、なんだよっ。勇者と戦る気かっ! お、俺は強いんだぞっ!」
「……ははははは」
数秒後、両の頬を真っ赤に腫らした少年が泣きながら地面にうずくまっていた。
「いたいぃぃぃぃぃぃぃっ! 何したんだよぉぉぉぉぉっ! 俺の顔がぁぁぁぁぁぁっ!」
「あんな動きすら捉えられなくて何が勇者だ。ガキはいらねんだよ。ただでさえ魔族が出てきて忙しいってのに……。そんなに勇者ごっこがしたいならナーザリーにでも行けっ」
すると少年はピタリと泣き止み蓮太にしがみついてきた。
「魔族っ!? こっちにも魔族が出たのっ!?」
「あ? こっちにも?」
「そうさっ! 俺はナーザリーから逃がされてきたんだよっ!」
「待て、逃がされた?」
そう問い掛けると少年は悔しそうに表情を歪ませた。
「空一面を覆い隠すくらいの魔族がナーザリーに攻め込んできたんだっ! 俺達勇者は聖なる武器を持たされナーザリーから逃がされた。魔族を倒せるのは俺達しかいないんだっ! それを早く王に伝えなきゃならないんだよっ!」
「なるほどねぇ。ナーザリーも滅んだのか。だがなぁ少年。ここに王はいないぞ」
「え?」
「ここの王はもう死んでるからな。今この国を統治しているのはノイシュタット王だ」
「ノイシュタット王!? やっぱりヴェスチナってノイシュタットと戦をしたの!?」
「戦? ははは、ありゃあ戦なんて呼べる代物じゃねぇな。何せ俺一人で勝ったんだからな」
「……あははは、一人で国と戦った? 勇者でもそんな事できないよ。そんな嘘をつくなんて子どもだな」
蓮太はいっそ首でも飛ばそうかと本気で考えていた。
「ならヤってみるか? 勇者がどれほどのモンか教えてくれよ」
「舐めたら後悔するんだからなっ! さっきのは油断してただけだっ! 勇者の本気を見せてやるっ!」
そう言い、少年は手のひらを正面に突き出した。
「我は勇者なりっ! この身に宿る聖なる力よ! 我の願いに応えたまえっ! はぁぁぁぁぁぁっ! 来れっ、聖槍ロンギヌス!!」
「へぇ~」
辺りが目映い光に包まれる。少年の手を中心に槍の柄が伸び、光はやがて槍の形になり、その姿を顕現させた。
「見たかっ! これが勇者の武器、聖なる武器だっ!」
「なるほど、聞くがそいつはお前と同期してんの?」
「もちろんさっ。俺が死ねばこの槍は消える。勇者は聖なる武器と適合して初めて勇者を名乗れるんだ!」
「ふむふむ。するとまだ適合していない聖なる武器は?」
「……なぜそんな事を聞くんだ?」
蓮太は槍を構える少年に言った。
「なぜ? わからないか? もしお前らが逃げた先で魔族に殺られたら聖なる武器が魔族の手に渡っちまうじゃねぇか。だから魔族に奪われる前に俺が回収してやるよ。今からやる戦いに負けたらお前とは持ってる聖なる武器を全部渡せ。ロンギヌス以外のな」
「っ!! これは絶対に渡せないっ!! これは人類の希望なんだっ! 本気で戦うからなっ!」
「良いぜ」
そして蓮太も少年と同じように手のひらを前に突き出し、ニヤリと嗤った。
「物質創造【魔槍グングニール】」
「なっ!?」
少年の光る槍に対し、蓮太は漆黒の槍を創り出した。
「な、なんだ……! なんだその禍々しい槍はっ!!」
「さあな。さあ、これで後は槍を使う技量で勝敗が決まる。かかってきな」
「くっ、凄い力がっ! けどっ……、俺は勇者だっ! 負けるわけにはいかないっ! いくぞっ!」
少年は槍を構え真っ直ぐ向かってきた。だが蓮太にはその動きは止まって見えている。
(……マジか。弱すぎじゃね? これが魔族を倒せる勇者? こんなんじゃ魔物を倒せるかどうかも怪しいぞ……!?)
「はぁぁぁぁぁぁっ! 石突きっ!!」
「はぁ……。ほいっと」
「あぐっ!!」
蓮太は少年の遅い突きを神速で地に向け払い、足で穂先を地面に深く埋め込む。そして一応殺さないように気を使い、柄の部分で槍を落とした少年の胴に横凪ぎを御見舞いしてやった。それを食らった少年は肋骨を粉砕され、吹き飛んだ先にあった壁に衝突し、気を失った。
「やべ、【エクストラヒール】」
蓮太は砕けた肋骨が肺を突き破る前に治療してやった。だが少年は気絶したままぴくりとも動かない。
「う~ん……。素手でもいけたな。まさかこんなに弱いとは思わなかった。聖なる武器って言うから特別な力でもあるかと期待してたんだがなぁ……。とんだ期待外れだ。よっと」
蓮太は気を失ったままの少年を肩に担いだ。
「あの武器は勇者が気を失うと同時に消えるんだな。なら適合した武器は魔族に奪われる事はないのか。やれやれ……これでどうやって人類を守るのやら……」
蓮太は少年を担ぎ上げ城の中に入った。
「おや? あ、あなた様はもしやレンタ様ではっ!」
「ん? ああ、そうだが」
城に入った蓮太を一人の男が出迎えた。
「お迎えにあがれず失礼しました。私はこの地を預かっている【ノルン・シュタインバッハ】と申します。爵位は辺境伯です」
「辺境伯か。なら立場は俺より上じゃないか」
「ははは、何を申されますか。ノイシュタットの英雄より上の者などおりませぬ。して、レンタ様がここに来たという事は……」
辺境伯は期待に目を輝かせていた。
「ああ。ドワーフの件を片付けにな。それと……こいつを頼む」
「わわっ」
蓮太は辺境伯の足元に少年を放り投げた。
「こ、この少年は?」
「勇者らしい。俺に突っかかってきたから圧倒してやった。そうだな、地下牢にでも放り込んでおいてくれ」
「レンタ様に!? それは許せませんなっ! 誰か! この愚か者を地下牢に放り込んでくれっ!」
「「はっ!」」
そして少年は気絶したまま牢屋へと運ばれていった。
「さて、ノルン辺境伯。詳しい話を聞きたい。今どうなっているか詳細を報告してくれ」
「はっ! では応接間へ」
蓮太は辺境伯と共に応接間へと向かうのだった。
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