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第7章 東の大陸編
21 贖罪
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散々先走り迷惑をかけた闇竜はローグが治療した竜達の前で深々と頭を下げて許しを請う。
《申し訳ありませんでした! 魔族に復讐できる逸材を見つけ先走ってしまいました! どうか許して下さいっ!》
竜達は人型になり頭を下げる闇竜について、光竜を中心にどうするか話し合う。
まず水竜が口を開いた。
「私は別に許しても良いと思うけど。どうする?」
それを受け、火竜と土竜も頷く。
「まぁ……我らに牙を向けたのは許せんが、理由には同情の余地はあると思うがな。火竜はどう思う?」
「我も魔族は許せん。だがな、我は先ほど死にかけたのだが」
その言葉に風竜がこう言った。
「やったのはローグ兄ちゃんだけどね~」
「……」
そう言われた火竜は返す言葉に詰まった。そこに雷竜と氷竜が割って入った。
「俺はブラザーとは戦ってなかったからなー。逆にブラザーの力を知れた良い機会だと思ったぜ。氷竜は?」
「できればもう戦いたくはないな。理性のないあいつとはな」
聖竜は疲れ果て口を開く元気も残ってなさそうだったため、光竜がまとめに入った。
「そうですねぇ。まぁ、闇竜も悪いですが、闇竜の力に抗えなかったローグ殿にも責任はありそうですね」
「待て光竜。主は悪くない」
「いえ、悪いですよ。良いですか? 力を持つ者には責任が生じます。ましてやローグ殿はこの国の長でしょう? それにも関わらず、ローグ殿は前線に立ち、結果闇竜に操られ、自国を危機に晒しました。これは国を治める王として一番してはダメな行為です」
そう正論を言われ、他の竜達は黙るしかなかった。
「では裁きに入りましょうか。闇竜」
《は、はい……》
「あなたには百年間他の竜達の世話をしてもらいます」
《せ、世話……ですか》
「そうです。怪我をさせた詫びに手足となり尽くしなさい」
《……わかり、ました……》
そして光竜は城を修繕し、戻ってきたローグにも裁きを与えた。
「修行だって?」
「はい。あなたにはこれから竜界で修行してもらいます」
「竜界……?」
「竜界とは私達の故郷の事です。そこに私達の親である無竜と全竜がいます。今回あなたが闇竜に操られてしまったがために甚大な被害が出るところでした。あなたはまだ弱い。もし操った相手が魔族であったら人間界は終わっていたでしょう」
ローグは返す言葉がなかった。
「……なぜ竜界なのですか? 地上ではダメなのでしょうか?」
「あなたは見た者のスキルを自分のものにできるのでしょう? 二度と操られないためにも竜の頂点に立つ全竜からスキルを学んでおきなさい。そうすれば魔族ごときに操られる心配もなくなりますからね。正直、力ではあなたの方が私達よりはるかに上です。ですが精神の方はまだまだ未熟。竜界は地上世界と時間の流れが違います。あなたにはしばらくあちらで修行してもらいます」
「時間の流れが……。つまり竜界とは別の次元にあるという事ですか?」
「はい。そして竜界に行くためには私達全ての竜による承認が必要となります。誰も死なずに良かった」
そう安堵する光竜。そこに城内で退避していたコロン達がやってきた。
「し、師匠!? 師匠じゃないですか!?」
「おや? あなたは……誰でしたか」
バランはガクッと肩を落とし突っ込んだ。
「バランですよ! 昔師匠から竜技を習った!」
「ふっふ、覚えていますよバラン。久しぶりですね」
「は、ははっ!!」
バランは拳を合わせ光竜に頭を下げた。
「それより師匠、いきなり戻ってきてどうしたのですか?」
「ふむ。私、東の島国にいたのですがね。こちらで巨大な魔力の衝突を察知して飛んできたのですよ」
「そ、そうでしたか。俺の息子が御迷惑を……」
「息子?」
「あ、はい。ローグは俺の息子なんですよ」
「ほぉほぉ……。それまた数奇な巡り合わせですねぇ」
バランが光竜と話しをしている隣でコロンとフローラがローグの身を案じ具合を尋ねていた。
「ちょっとローグ、あなた黒くなってたけどもう大丈夫なの?」
「ああ、もう大丈夫だ。迷惑かけてごめんコロン」
「迷惑だなんて……。ローグ様がご無事で安心しました」
「フローラもごめん。それとさ、話があるんだ」
「話……ですか」
ローグは二人に竜界に行き、そこでしばらく修行を積まなければならない旨を話した。
「竜界? それってどんな場所なの?」
「わからない。ただ、アース達の両親がいる世界で、この地上世界とは別の次元にあるらしいんだ」
「別の次元? では私達は行けないという事でしょうか?」
ローグは考えた。
(魔界から次元を渡ってきたジュカの次元転移ならあるいは……。いや、竜界の座標がわからなければ無理か。一応ジュカから次元転移を学んでおこうかな)
そう考えるローグを見てコロンが首を傾げた。
「どうしたのローグ?」
「いや……なんでもないよ。それでさ、またしばらくここを離れる事になるんだけど……」
「別に今に始まった事じゃないし構わないわよ? 北の大陸は平和だし。東の大陸に魔族はいたの?」
「ああ。それはアスラとロデオだけらしい」
そこに光竜がやってきた。
「東の島国に魔族はいませんでしたよ」
「あなたは?」
「私は光竜です。ここにいる竜達の一番上の兄ですよ」
「へぇ~。あなたがローグを連れて行くの?」
「いえ、私達全員一度竜界に戻ります。他の竜達もずいぶん怠けていたようですからね。再修行の必要があります」
「ああ……、確かに土竜と火竜は肉食べて昼寝、雷竜と氷竜は楽器ばっかり。水竜は……ローグと子ども作ったんだっけ?」
それを聞いた光竜は全員を睨んだ。
「あなた方は……。どうやら厳しい修行がお望みのようですね」
「「「「コロンッ! この薄情者っ!」」」」
「水竜は……またバカな真似を……。人間の魔力で子を作るなどと……何を考えているのですかあなたは」
「だって~……」
「はぁぁ。あなたは無竜から説教ですね」
「お母さんに!? 無理無理無理ぃぃぃっ! 死んじゃうっ!」
「自業自得でしょうに」
その後、ローグは全員の前で竜界行きを説明し、親友ゾルグにアースガルドを任せた。
「ふむ。この世界にいないのであれば仕方ないな。ローグ、お前がいない間になにかやっておく事はあるか?」
「それなんだけどね。東の大陸はもう大丈夫そうだから中央と南の大陸について少し調べておいて欲しい」
「中央と南か。西は良いのか?」
「西は潮の流れが激しいせいか、中央か南の大陸からしか行けないからね。だから今は中央と南だけで」
「わかった。任せておけ」
「うん、ありがとうゾルグ」
二人は拳を重ね笑いあうのだった。
そして翌朝、城の中庭に主要人物が全員集まり、ローグと全ての竜が竜界へと赴くための儀式が始められた。
《では私光竜が音頭をとらさせて頂きます。よろしいですか?》
皆がこくりと頷く。それを確認し、光竜が自身を中心に、竜界へと赴く全員の足元に魔法陣を展開する。魔法陣は白く光ったまま足元にある。
《では彼の者、ローグ・セルシュが竜界へと赴く事を承認しますか? 土竜からお願いします》
《うむ》
光竜の指名を受け、土竜が魔法陣に手をかざし魔力を送る。
《我は土竜。彼の者が竜界へと赴く事を承認する》
そう宣言すると魔方陣に土竜の魔力が流た。そして魔法陣の一部が土色を表わす。これに水竜が続く。
《私は水竜、彼の者が竜界に赴く事を承認するわ》
すると土竜の時と同じく、魔方陣に水竜の魔力が流れ、一部が水色を表した。そんな二人に続き、竜達が承認していくと、魔方陣に膨大な魔力が溜まっていった。
《我は火竜、彼の者が竜界へと赴く事を承認する》
《僕は風竜、彼の者が竜界に赴く事を承認するよっ》
《俺は雷竜だ! ブラザーが竜界に行く事を承認するぜ!》
《俺は氷竜、彼の者が竜界に赴く事を認める》
《私は聖竜、彼の者が竜界へと赴く事を承認しますわ》
《俺は邪竜、彼の者が竜界に行く事を認めるぜ》
《わ、私は闇竜、彼の者が竜界へと赴く事をし、承認しますっ》
これで光竜以外全ての竜が承認した状態となった。そして光竜がローグに最終確認を促す。
《では最後は私が。ローグ、よろしいですか?》
「うん、よろしくお願いします」
光竜はこくりと頷き、魔法陣に手をかざしながらこう宣言した。
《私は光竜、彼の者が竜界へと赴く事を承認します! 十の力よ、一つの色に混じりて彼を導きたまえ!! 開け、【ドラゴンゲート】!!」
全ての魔力が一つとなり、ローグ達は眩い光に包まれた。そしてローグ達を包んだ光は真っ直ぐ天へと向かい昇っていった。それはまるで竜が天に昇って行くように見えたそうだ。
「行った……か。ローグ、頑張ってこいよ。留守は俺達仲間に任せろ。無様を晒すのは今回が最後になるようにな」
ゾルグ達はゆっくりと消えていく光を見上げ、ローグ達を見送るのだった。
《申し訳ありませんでした! 魔族に復讐できる逸材を見つけ先走ってしまいました! どうか許して下さいっ!》
竜達は人型になり頭を下げる闇竜について、光竜を中心にどうするか話し合う。
まず水竜が口を開いた。
「私は別に許しても良いと思うけど。どうする?」
それを受け、火竜と土竜も頷く。
「まぁ……我らに牙を向けたのは許せんが、理由には同情の余地はあると思うがな。火竜はどう思う?」
「我も魔族は許せん。だがな、我は先ほど死にかけたのだが」
その言葉に風竜がこう言った。
「やったのはローグ兄ちゃんだけどね~」
「……」
そう言われた火竜は返す言葉に詰まった。そこに雷竜と氷竜が割って入った。
「俺はブラザーとは戦ってなかったからなー。逆にブラザーの力を知れた良い機会だと思ったぜ。氷竜は?」
「できればもう戦いたくはないな。理性のないあいつとはな」
聖竜は疲れ果て口を開く元気も残ってなさそうだったため、光竜がまとめに入った。
「そうですねぇ。まぁ、闇竜も悪いですが、闇竜の力に抗えなかったローグ殿にも責任はありそうですね」
「待て光竜。主は悪くない」
「いえ、悪いですよ。良いですか? 力を持つ者には責任が生じます。ましてやローグ殿はこの国の長でしょう? それにも関わらず、ローグ殿は前線に立ち、結果闇竜に操られ、自国を危機に晒しました。これは国を治める王として一番してはダメな行為です」
そう正論を言われ、他の竜達は黙るしかなかった。
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《は、はい……》
「あなたには百年間他の竜達の世話をしてもらいます」
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そして光竜は城を修繕し、戻ってきたローグにも裁きを与えた。
「修行だって?」
「はい。あなたにはこれから竜界で修行してもらいます」
「竜界……?」
「竜界とは私達の故郷の事です。そこに私達の親である無竜と全竜がいます。今回あなたが闇竜に操られてしまったがために甚大な被害が出るところでした。あなたはまだ弱い。もし操った相手が魔族であったら人間界は終わっていたでしょう」
ローグは返す言葉がなかった。
「……なぜ竜界なのですか? 地上ではダメなのでしょうか?」
「あなたは見た者のスキルを自分のものにできるのでしょう? 二度と操られないためにも竜の頂点に立つ全竜からスキルを学んでおきなさい。そうすれば魔族ごときに操られる心配もなくなりますからね。正直、力ではあなたの方が私達よりはるかに上です。ですが精神の方はまだまだ未熟。竜界は地上世界と時間の流れが違います。あなたにはしばらくあちらで修行してもらいます」
「時間の流れが……。つまり竜界とは別の次元にあるという事ですか?」
「はい。そして竜界に行くためには私達全ての竜による承認が必要となります。誰も死なずに良かった」
そう安堵する光竜。そこに城内で退避していたコロン達がやってきた。
「し、師匠!? 師匠じゃないですか!?」
「おや? あなたは……誰でしたか」
バランはガクッと肩を落とし突っ込んだ。
「バランですよ! 昔師匠から竜技を習った!」
「ふっふ、覚えていますよバラン。久しぶりですね」
「は、ははっ!!」
バランは拳を合わせ光竜に頭を下げた。
「それより師匠、いきなり戻ってきてどうしたのですか?」
「ふむ。私、東の島国にいたのですがね。こちらで巨大な魔力の衝突を察知して飛んできたのですよ」
「そ、そうでしたか。俺の息子が御迷惑を……」
「息子?」
「あ、はい。ローグは俺の息子なんですよ」
「ほぉほぉ……。それまた数奇な巡り合わせですねぇ」
バランが光竜と話しをしている隣でコロンとフローラがローグの身を案じ具合を尋ねていた。
「ちょっとローグ、あなた黒くなってたけどもう大丈夫なの?」
「ああ、もう大丈夫だ。迷惑かけてごめんコロン」
「迷惑だなんて……。ローグ様がご無事で安心しました」
「フローラもごめん。それとさ、話があるんだ」
「話……ですか」
ローグは二人に竜界に行き、そこでしばらく修行を積まなければならない旨を話した。
「竜界? それってどんな場所なの?」
「わからない。ただ、アース達の両親がいる世界で、この地上世界とは別の次元にあるらしいんだ」
「別の次元? では私達は行けないという事でしょうか?」
ローグは考えた。
(魔界から次元を渡ってきたジュカの次元転移ならあるいは……。いや、竜界の座標がわからなければ無理か。一応ジュカから次元転移を学んでおこうかな)
そう考えるローグを見てコロンが首を傾げた。
「どうしたのローグ?」
「いや……なんでもないよ。それでさ、またしばらくここを離れる事になるんだけど……」
「別に今に始まった事じゃないし構わないわよ? 北の大陸は平和だし。東の大陸に魔族はいたの?」
「ああ。それはアスラとロデオだけらしい」
そこに光竜がやってきた。
「東の島国に魔族はいませんでしたよ」
「あなたは?」
「私は光竜です。ここにいる竜達の一番上の兄ですよ」
「へぇ~。あなたがローグを連れて行くの?」
「いえ、私達全員一度竜界に戻ります。他の竜達もずいぶん怠けていたようですからね。再修行の必要があります」
「ああ……、確かに土竜と火竜は肉食べて昼寝、雷竜と氷竜は楽器ばっかり。水竜は……ローグと子ども作ったんだっけ?」
それを聞いた光竜は全員を睨んだ。
「あなた方は……。どうやら厳しい修行がお望みのようですね」
「「「「コロンッ! この薄情者っ!」」」」
「水竜は……またバカな真似を……。人間の魔力で子を作るなどと……何を考えているのですかあなたは」
「だって~……」
「はぁぁ。あなたは無竜から説教ですね」
「お母さんに!? 無理無理無理ぃぃぃっ! 死んじゃうっ!」
「自業自得でしょうに」
その後、ローグは全員の前で竜界行きを説明し、親友ゾルグにアースガルドを任せた。
「ふむ。この世界にいないのであれば仕方ないな。ローグ、お前がいない間になにかやっておく事はあるか?」
「それなんだけどね。東の大陸はもう大丈夫そうだから中央と南の大陸について少し調べておいて欲しい」
「中央と南か。西は良いのか?」
「西は潮の流れが激しいせいか、中央か南の大陸からしか行けないからね。だから今は中央と南だけで」
「わかった。任せておけ」
「うん、ありがとうゾルグ」
二人は拳を重ね笑いあうのだった。
そして翌朝、城の中庭に主要人物が全員集まり、ローグと全ての竜が竜界へと赴くための儀式が始められた。
《では私光竜が音頭をとらさせて頂きます。よろしいですか?》
皆がこくりと頷く。それを確認し、光竜が自身を中心に、竜界へと赴く全員の足元に魔法陣を展開する。魔法陣は白く光ったまま足元にある。
《では彼の者、ローグ・セルシュが竜界へと赴く事を承認しますか? 土竜からお願いします》
《うむ》
光竜の指名を受け、土竜が魔法陣に手をかざし魔力を送る。
《我は土竜。彼の者が竜界へと赴く事を承認する》
そう宣言すると魔方陣に土竜の魔力が流た。そして魔法陣の一部が土色を表わす。これに水竜が続く。
《私は水竜、彼の者が竜界に赴く事を承認するわ》
すると土竜の時と同じく、魔方陣に水竜の魔力が流れ、一部が水色を表した。そんな二人に続き、竜達が承認していくと、魔方陣に膨大な魔力が溜まっていった。
《我は火竜、彼の者が竜界へと赴く事を承認する》
《僕は風竜、彼の者が竜界に赴く事を承認するよっ》
《俺は雷竜だ! ブラザーが竜界に行く事を承認するぜ!》
《俺は氷竜、彼の者が竜界に赴く事を認める》
《私は聖竜、彼の者が竜界へと赴く事を承認しますわ》
《俺は邪竜、彼の者が竜界に行く事を認めるぜ》
《わ、私は闇竜、彼の者が竜界へと赴く事をし、承認しますっ》
これで光竜以外全ての竜が承認した状態となった。そして光竜がローグに最終確認を促す。
《では最後は私が。ローグ、よろしいですか?》
「うん、よろしくお願いします」
光竜はこくりと頷き、魔法陣に手をかざしながらこう宣言した。
《私は光竜、彼の者が竜界へと赴く事を承認します! 十の力よ、一つの色に混じりて彼を導きたまえ!! 開け、【ドラゴンゲート】!!」
全ての魔力が一つとなり、ローグ達は眩い光に包まれた。そしてローグ達を包んだ光は真っ直ぐ天へと向かい昇っていった。それはまるで竜が天に昇って行くように見えたそうだ。
「行った……か。ローグ、頑張ってこいよ。留守は俺達仲間に任せろ。無様を晒すのは今回が最後になるようにな」
ゾルグ達はゆっくりと消えていく光を見上げ、ローグ達を見送るのだった。
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