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第7章 東の大陸編
19 闇に染まる
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闇竜はまだ精神を保ったままのローグに対し再びマインドハックを行使した。次の記憶はどうやら創造神との出会いのシーンらしい。記憶を読み取った結果、精神を壊すならここしかないと闇竜は判断し、さらにローグを追い込んでいく。
「う……あ……。ここは……」
ローグは再び意識を取り戻し辺りを見回す。どうやらここは創造神と出会った森のようだ。そして今は創造神からスキルを与えられる時のようだ。
「やぁ、ローグ・セルシュくん。あの時は世話になったね。今日はその〝お礼〟を渡しに来たんだ。もちろん、受け取ってくれるよね?」
「お礼……。はい」
「そ、じゃあお礼として神である僕から君に力を授ける前に問う」
記憶を保ったままのローグは目の前の少年が誰かわかっていた。そしてこれから与えられる力がどういうものかも知っている。
「ねぇ、ローグ? 君はもし力を得たとして、家族や親友を奪った奴らに復讐したいと思うかい? たとえば、僕なら君にそんな力を与えられるんだけど」
少年はそう言いながら、探るような目でローグを見てくる。以前のローグならば正しく答えたはずだ。だが、先ほど両親と親友を無惨に殺された姿を見たローグは冷静さを失っていた。
「復讐……。もちろん、今すぐにでも復讐したいですよ! 俺の両親や親友をあんな無惨に! しかも笑いながらっ!! 力を与える? なら今すぐよこせよ! その力であいつらをぶっ殺してやるっ!」
少年は一瞬唖然とした顔を見せた後、厳しい眼差しでローグを見てこう言った。
「うん、不合格」
「は?」
ローグは一瞬呆けた後、ギラついた眼で創造神を睨む。
「ふ、不合格だと? 俺はお前を助けたじゃないか!」
「ああ、それについては感謝する。けど……そんな危ない復讐心に囚われた者に力は与えられない。だから不合格」
「ふざけんなっ! 助けてやった恩も忘れたのかっ!」
創造神はやれやれといった様子のジェスチャーをし、憐れみの視線を放つ。
「救えないな君は。恩と力を与えるとはまた別の話だ。僕が君に与えようとした力は人の身には過ぎる力だ。そんな復讐しか考えていない君にはこの力は与えられない。まぁ、精々が遊んで暮らせる金で十分でしょ。ほら 」
創造神はローグの足元に虹金貨が詰まった袋を放り投げゆっくりと空に浮かび上がっていった。そんな創造神に向かい、力を欲するローグは必死に叫んだ。
「ま、待てよ創造神っ! 力を与えていけよっ!」
「しつこいなぁ~。そんなに力が欲しいなら……君にピッタリな力くれてやるよ。付与【魔族化】」
「うっ……あぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」
そこでローグの意識は途絶えた。それからローグは微睡みに包まれる中、どこか遠い場所から聞こえる声に従いゆっくりと開眼する。
《目覚めた気分はどうですか? あなたが誰で、私が誰か言ってみて》
「……俺は……ローグ・セルシュ……。あなたは……闇竜……。俺の主……」
《ふふっ……、そうです。私は闇竜。あなたの主です》
いつの間にかフロアを満たしていた闇は消えていた。代わりにローグを深い闇が包み込んでいた。綺麗な銀髪は黒く染まり、瞳は光を失い漆黒を表している。
《ローグ、主として命じます。他の竜がいる場所に案内して》
「……はい、主様」
ローグは深い闇の底へと堕ちていた。だが未だ完全に堕ちてはいない。心の底では今にも消えそうな小さな光が揺らめいていた。
《な、なにしてるんだ俺……っ! 身体が勝手に動くし口が勝手に開く!? どうなったんだ俺!?》
抗おうにも上手く力を発する事ができず、ローグの身体はローグの自我とは裏腹に闇竜の命令通りに動いていた。
《ふふふっ、まさか神の力を授かった人間を駒にできるなんて……。この人間なら上手く扱えば魔族を滅ぼせるかも。……ようやくレオンを殺した魔族に復讐できるわ! さあ、ローグ。私を皆の所へ》
「はい、主様」
ローグは命じられるままに闇竜の手をとりアースガルドへと転移した。
《……む? な、なんだこの力は》
《避けろ土竜っ!!》
《ぬぅぅぅぅっ! ぐあぁぁぁぁぁぁぁっ!!》
土竜の腕が闇の魔法で吹き飛ぶ。
《ぐぅぅぅぅっ! な、なんだ今のはっ!?》
《見ろ、上だっ!》
氷竜はいち早く危険を察知していた。突如現れた巨大な力を察知し、他の竜達もカプセルハウスから飛び出してきた。
《あ、あれは……あ、主か!?》
《あいつ……呑み込まれたのかっ!》
《く、黒髪のローグ様!? って闇竜っ!!》
空から竜達の姿を確認した闇竜はローグと共にゆっくりと地面に降り立った。
《久しぶりね、皆》
《闇竜っ! 貴様、よくも我の腕をっ!!》
《ふふっ、鈍ってないか確かめたんだけど。どうやらずいぶん平和ボケしているみたいね、土竜》
《なんだとっ!!》
そこで雷竜が前に出る。
《平和ボケね。ローグを相手にしたら誰だってこうなるに決まってんぜ。闇竜、マインドハックしたな?》
《ええ。あら、もしかして全員このローグに負けたのかしら? ふふふっ、やっぱり凄い人間みたいね》
《ちっ》
笑う闇竜の前に土竜の腕を治療し終えた聖竜が立つ。
《闇竜……! ローグ様を元に戻しなさいっ!》
《……嫌よ。私は……、私はこの人間を使って私達からレオンを奪った魔族を滅ぼすんだからっ!》
《レオンを奪った……魔族?》
《私は見たっ! レオンは魔王のいた魔大陸と共に次元の狭間に消えたっ! いくらレオンでも魔族と大量の魔族相手に勝てるとは思えないっ! だから私は魔族を滅ぼせる力を求めて世界最大の迷宮で力を持つ者が現れるのを待った。そして今私は力を手に入れたわ!》
闇竜はそっとローグを後ろから抱きしめ包み込んだ。
《な、なにをしているのですか闇竜っ!!》
《これはもう私のよ。どうしようと私の自由。ねぇ、ローグ?》
「……はい、主様」
《ロ、ローグ様!?》
聖竜はわなわなと震え、闇竜を睨んだ。
《ゆ、許さないっ! 闇竜っ! 私と戦いなさいっ!》
《戦う?》
《そうよっ! 私が勝ったらローグ様を元に戻しなさいっ!》
闇竜は暗い瞳で聖竜を見る。
《良いよ。じゃあローグ、お願いね》
《なっ!?》
「はい、主様」
《ローグ様っ!!》
ローグは無表情のままゆっくりと前に出るのだった。
「う……あ……。ここは……」
ローグは再び意識を取り戻し辺りを見回す。どうやらここは創造神と出会った森のようだ。そして今は創造神からスキルを与えられる時のようだ。
「やぁ、ローグ・セルシュくん。あの時は世話になったね。今日はその〝お礼〟を渡しに来たんだ。もちろん、受け取ってくれるよね?」
「お礼……。はい」
「そ、じゃあお礼として神である僕から君に力を授ける前に問う」
記憶を保ったままのローグは目の前の少年が誰かわかっていた。そしてこれから与えられる力がどういうものかも知っている。
「ねぇ、ローグ? 君はもし力を得たとして、家族や親友を奪った奴らに復讐したいと思うかい? たとえば、僕なら君にそんな力を与えられるんだけど」
少年はそう言いながら、探るような目でローグを見てくる。以前のローグならば正しく答えたはずだ。だが、先ほど両親と親友を無惨に殺された姿を見たローグは冷静さを失っていた。
「復讐……。もちろん、今すぐにでも復讐したいですよ! 俺の両親や親友をあんな無惨に! しかも笑いながらっ!! 力を与える? なら今すぐよこせよ! その力であいつらをぶっ殺してやるっ!」
少年は一瞬唖然とした顔を見せた後、厳しい眼差しでローグを見てこう言った。
「うん、不合格」
「は?」
ローグは一瞬呆けた後、ギラついた眼で創造神を睨む。
「ふ、不合格だと? 俺はお前を助けたじゃないか!」
「ああ、それについては感謝する。けど……そんな危ない復讐心に囚われた者に力は与えられない。だから不合格」
「ふざけんなっ! 助けてやった恩も忘れたのかっ!」
創造神はやれやれといった様子のジェスチャーをし、憐れみの視線を放つ。
「救えないな君は。恩と力を与えるとはまた別の話だ。僕が君に与えようとした力は人の身には過ぎる力だ。そんな復讐しか考えていない君にはこの力は与えられない。まぁ、精々が遊んで暮らせる金で十分でしょ。ほら 」
創造神はローグの足元に虹金貨が詰まった袋を放り投げゆっくりと空に浮かび上がっていった。そんな創造神に向かい、力を欲するローグは必死に叫んだ。
「ま、待てよ創造神っ! 力を与えていけよっ!」
「しつこいなぁ~。そんなに力が欲しいなら……君にピッタリな力くれてやるよ。付与【魔族化】」
「うっ……あぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」
そこでローグの意識は途絶えた。それからローグは微睡みに包まれる中、どこか遠い場所から聞こえる声に従いゆっくりと開眼する。
《目覚めた気分はどうですか? あなたが誰で、私が誰か言ってみて》
「……俺は……ローグ・セルシュ……。あなたは……闇竜……。俺の主……」
《ふふっ……、そうです。私は闇竜。あなたの主です》
いつの間にかフロアを満たしていた闇は消えていた。代わりにローグを深い闇が包み込んでいた。綺麗な銀髪は黒く染まり、瞳は光を失い漆黒を表している。
《ローグ、主として命じます。他の竜がいる場所に案内して》
「……はい、主様」
ローグは深い闇の底へと堕ちていた。だが未だ完全に堕ちてはいない。心の底では今にも消えそうな小さな光が揺らめいていた。
《な、なにしてるんだ俺……っ! 身体が勝手に動くし口が勝手に開く!? どうなったんだ俺!?》
抗おうにも上手く力を発する事ができず、ローグの身体はローグの自我とは裏腹に闇竜の命令通りに動いていた。
《ふふふっ、まさか神の力を授かった人間を駒にできるなんて……。この人間なら上手く扱えば魔族を滅ぼせるかも。……ようやくレオンを殺した魔族に復讐できるわ! さあ、ローグ。私を皆の所へ》
「はい、主様」
ローグは命じられるままに闇竜の手をとりアースガルドへと転移した。
《……む? な、なんだこの力は》
《避けろ土竜っ!!》
《ぬぅぅぅぅっ! ぐあぁぁぁぁぁぁぁっ!!》
土竜の腕が闇の魔法で吹き飛ぶ。
《ぐぅぅぅぅっ! な、なんだ今のはっ!?》
《見ろ、上だっ!》
氷竜はいち早く危険を察知していた。突如現れた巨大な力を察知し、他の竜達もカプセルハウスから飛び出してきた。
《あ、あれは……あ、主か!?》
《あいつ……呑み込まれたのかっ!》
《く、黒髪のローグ様!? って闇竜っ!!》
空から竜達の姿を確認した闇竜はローグと共にゆっくりと地面に降り立った。
《久しぶりね、皆》
《闇竜っ! 貴様、よくも我の腕をっ!!》
《ふふっ、鈍ってないか確かめたんだけど。どうやらずいぶん平和ボケしているみたいね、土竜》
《なんだとっ!!》
そこで雷竜が前に出る。
《平和ボケね。ローグを相手にしたら誰だってこうなるに決まってんぜ。闇竜、マインドハックしたな?》
《ええ。あら、もしかして全員このローグに負けたのかしら? ふふふっ、やっぱり凄い人間みたいね》
《ちっ》
笑う闇竜の前に土竜の腕を治療し終えた聖竜が立つ。
《闇竜……! ローグ様を元に戻しなさいっ!》
《……嫌よ。私は……、私はこの人間を使って私達からレオンを奪った魔族を滅ぼすんだからっ!》
《レオンを奪った……魔族?》
《私は見たっ! レオンは魔王のいた魔大陸と共に次元の狭間に消えたっ! いくらレオンでも魔族と大量の魔族相手に勝てるとは思えないっ! だから私は魔族を滅ぼせる力を求めて世界最大の迷宮で力を持つ者が現れるのを待った。そして今私は力を手に入れたわ!》
闇竜はそっとローグを後ろから抱きしめ包み込んだ。
《な、なにをしているのですか闇竜っ!!》
《これはもう私のよ。どうしようと私の自由。ねぇ、ローグ?》
「……はい、主様」
《ロ、ローグ様!?》
聖竜はわなわなと震え、闇竜を睨んだ。
《ゆ、許さないっ! 闇竜っ! 私と戦いなさいっ!》
《戦う?》
《そうよっ! 私が勝ったらローグ様を元に戻しなさいっ!》
闇竜は暗い瞳で聖竜を見る。
《良いよ。じゃあローグ、お願いね》
《なっ!?》
「はい、主様」
《ローグ様っ!!》
ローグは無表情のままゆっくりと前に出るのだった。
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