現世で死んだ俺は新たな世界へと生まれ変わる途中で邪神に拐われました。ありがとう! 感謝します邪神様っ!

夜夢

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第6章 ナルニーア大陸編

09 村での暮らし

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「じゃあみんな野菜は持ってきたか~?」
「「「「おぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!」 」」」

 俺は今村人達に収穫してきた野菜を持ち寄らせていた。

「ふむふむ。こいつが一番良いな。じゃあ他は約束通りもらうぜ?」
「ああ、本当に増やせるならな?」
「ふっ、任せな」

 俺は一人一人が持ち寄ってきた野菜から一番良い物を選び、他をもらう。そしてその一番良い野菜を……。

「スキル【複製】!」
「「「「おぉぉぉぉぉぉぉあっ!? ふ、増えたぁぁぁぁぁぁぁっ!?」」」」
「だから言っただろ~? はい、次の人~」
「つ、次は俺ん所の野菜をっ!」
「バカ野郎っ! 次は俺だっ!」
「はいはい喧嘩しな~い。いくらでも増やしてやっからさ。順番順番」
「「「「はいっ! ジェイドさんっ!」」」」

 とまぁ、俺は全く働かずに野菜を手に入れつつ、村人達からの信頼を勝ち取っていた。

「あんたのスキル何個あるの? 野菜増やすスキルなんて初めて見たんだけど……」

 羊人族の娘【マリーエル】もこれには唖然としていた。

「スキルの数? さぁ……数えた事ないな、多過ぎて」
「化け物ね……」
「スゲーだろ?」
「はいはい凄い凄い。見たことない家具もあるし、貯蔵庫もあるし……。あんたが来てから私の生活は一辺したわ」
「毎日は楽しいか?」

 マリーエルはフィッと顔をそむけてこう言った。

「……わ、悪くないわ」
「そうか。それは何よりだ」
「ジェイドさ~ん!」
「ん?」

 野菜の取引を終えた俺にリーフが声を掛けてきた。

「どうしたリーフ?」
「ふふふ、ジェイドさんっ。私……赤ちゃん出来たみたいです!」
「おぉぉぉ! でかしたリーフ! よくやったぞ!」
「ふふっ、嬉しい……。ちゃんと愛する人と子作りするってこんな気持ちになるのね……」

 俺は一応リーフに言っておく。

「その想いは大事だが……だからと言ってライカを蔑ろにしたらダメだぞ? ライカもリーフの子供なんだからな?」
「もちろんですっ。ジェイドさんも自分の子ばかりにかまけちゃダメですよ?」
「はははは。俺は子沢山だからなぁ~。本国には山盛り子がいる。だが全員等しく愛しているぞ、うん」
「ああ……、たまに姿が見えないのはその方達に会いに行っていたのですね」
「まぁな。俺は作って終わるような外道じゃないからな。子育ては妻に任せきりだが、何せ多忙な身でなぁ……」

 マリーエルが尋ねてきた。

「あんた……他にも嫁がいるの?」
「まぁな。イージス大陸、グランディア大陸、シーガロン大陸の三大陸に俺の妻と子がいるぞ」
「はぁっ!? そ、そんなに渡り歩いてんの!?」
「渡り歩いていると言うか……俺は邪心国国王だからな。世界に邪心教を広めるため活動してんだよ」
「こ、国王~!? いやいや、国王がこんな村でなにしてんの!? まったりし過ぎじゃない!?」
「良いんだよ。これまで忙しくてあまり休む暇もなかったからなぁ……。少しくらい休ませろってんだ」
「め、滅茶苦茶な王ね……」

 俺はまったりするって決めたんだ。世界がどうなろうと知った事か。滅ぶなら勝手に滅べば良い。すでに神の力は大分削がれたはずだからな。

 聖神教が倒れ三つの大陸を邪心教が席巻している。さらに神に仕えている神獣白虎族までをも手中に収めた今、神の力は全盛期の六割にまで下がっていた。

 ここは神界、神達が住む世界だ。神界は主神ゼウスを筆頭に様々な神が暮らしている。

《むぅ……。最近力が減っている気がする……。一体何が起きていると言うのだ……》
《最近力が増してきてるんだよなぁ~。なんでだ?》
《あれはガネーシャ……か?》

 彼は商業の神ガネーシャ。像の姿をした神だ。どうやらジェイドが玩具を世界に広めた事でその力を爆発的に増したらしい。しかも全世界に広まるほどの玩具だ。今や彼の力はゼウスに切迫しようとしていた。

 だがゼウスはそれを善しとしない。なぜなら自分の地位を奪われかねないからだ。ゼウスは自分の間にガネーシャを呼び出した。

《なんです、ゼウスさま?》
《ガネーシャ。お前……堕ちたな?》
《へ? な、何言って……》
《その力……闇を感じるぞガネーシャ!! 闇に身を堕としてまで力が欲しいか!!》
《ち、ちょっと待てって! 何言ってるかわかんねぇよ!》
《黙れぃっ! 貴様は追放だ! その力を封印し貴様を相応しい場所に送ってやるわっ! ……闇に染まりし神、ガネーシャを我が権限により神界から追放する! 悔い改めるがいいっ!!》
《ふ……ふざけんなぁぁぁぁぁぁぁぁっ! 覚えてろよっ! 必ず復讐してやるからなぁぁぁぁぁぁぁっ!!》 

 ガネーシャの足元に黒い穴が開き、彼は神界から追放された。

《……ふん。我に迫る力を持つ貴様が悪いのだ。地上で惨めに暮らすがいい。くくくくっ……! 神界は我のモノよっ! 誰にも渡してたまるかっ!》

 ついにその本性を見せ始めたゼウス。ゼウスは主神であるが力にモノを言わせる単なる独裁者に過ぎなかった。気に入らなければ堕とす。それは妻だろうが子だろうが関係ない。ゼウスの本性はジェイド以上のクズだ。

《さてと……次に危なそうな神を探すか……。ナニヤラ出産の神達も最近力を増してきているな。ふむ……》

 ゼウスは悪い笑みを浮かべ部屋から出るのであった。
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