上 下
39 / 81

第39話 さらなる特典

しおりを挟む
 集落で大量の女を手に入れ戻った空間で再びファンファーレが鳴り響いた。

【おめでとうございます。総攻略人数が三百人に到達いたしました。これにより新たな特典を付与いたします】

 主人公は腕組みをして続きを待った。 

【まず、百名突破の特典として次回ゲーム選択権を付与いたします。これは今までのランダムだった行き先を自分で選択出来るようになる権利です】
「ほ~う、それは凄いな」
【次に、二百名突破の特典として、能力引き継ぎを付与いたします。これはゲーム内で得た能力を田中様の本体にインストールされる事になります】
「本体に? つまり……魔法があるゲームに行ったら魔法が使えるようになんのか!?」

 特典はさらに続く。

【最終に、三百名突破の特典として、全てのキャラは妊娠したら解放される強制解放モードを付与いたします。特典は以上となります。では引き続きゲームをお楽しみ下さいませ】

 主人公はフリーズしていた。

「ちょっと待てぇぇぇぇぇぇい! 最初からこの特典寄越せや! 裏ルート探すとかマジめんどかったからな!? なのに次からは孕ませたら解放!? どうなってんだ!?」

 この特典には裏があった。

 ──ここは神界──

「まずい……。どんどん人口が減ってきてる! あの愚か者たち……戦争を始めやがった!」

 神の管理する世界では現在世界中で全ての民を巻き込んでの世界大戦が勃発していた。そのせいで瞬く間に世界の人口は減り、神は自身を維持するのも困難な状態になりかけていた。

「早く……、早く全てのゲームを攻略してくれっ……田中っ! このままでは私が消えてしまうっ!」

 そしてそんな事になっているとは全く知りもしない主人公はずらりと並ぶ選択画面から次のゲームを選んでいた。

「う~ん……。いざ選べと言われると悩むな。ここは一つこの身体にスキルを叩き込むためにもこれにしとこうかな。ポチっとな」

 主人公は自らゲームを選択し、再びゲームの世界へと向かった。

「……くくくくっ……ふはははははっ! 狙い通り!」

 主人公が選んだゲームは長編のゲームだ。そのタイトルは【チート!? いえ仕様です~転生無双~】だった。

 このゲームは現世で死んだ主人公が神からチート能力を授かり、転生した世界でやりたい放題するという最近流行のゲームだ。

「既視感を感じるが俺はチートなんてもらっちゃいねぇしな。これでまずはチート能力をゲットしてやるぜ」

 主人公は新たなゲームへとダイブするのであった。

 物語は主人公が転生し十歳になった頃からスタートする。そこまではテンプレなのでオールスキップだ。

「ナイト! 何回言ったらわかるのっ!」

 主人公は母親に叱られていた。ここは小さな農村。主人公はそこに転生し早十年、精通してからと言うもの、毎日女の子に悪戯しては母親に説教をくらっていた。

「あなたがしてる事は大変な事なのよ? 赤ちゃんできたらどうするの!」
「大丈夫だよ母さん。だって俺が抱いた皆はまだ生理きてないからね!」
「いばって言うことかぁぁぁぁぁぁぁっ!」

 そしてついに母親はキレた。

「ナイトももう十歳。明日から王都にある学院に行きなさい。ちなみに寮制度だから卒業するまでは学院から出られないからね?」
「はぁっ!? いやだし!」
「残念、もう決まった事なの。みなさ~ん」
「「「「はいっ!」」」」

 家の扉が豪快に開け放たれ、外から屈強な兵士達が入って来ては主人公を縛り上げ拘束した。

「では愚息をよろしくお願いいたします」
「ははは、お任せ下さい。あ、ではこちらに拇印を」
「はいはい」

 チラリと見えたそれには売買契約書と書かれていた。

「てめっ……息子売んのか!?」
「家計が苦しいのは誰のせいだと? あなたが悪戯する度に我が家は謝罪で火の車よ! 最後くらい孝行しなさい!」
「な、なんて親だ!」
「さあ兵士さま、どうぞ連れていって下さい」

 こうして主人公は悪戯が過ぎたため母親に売られ、王都にある騎士養成学院へと送られる事となった。
 騎士養成学院には貴族コース、庶民コース、掃き溜めコースがある。主人公が送られるのはもちろん掃き溜めコースだ。ちなみに、コースにより寮のグレードが変わる。貴族は豪華な個室、庶民は二人部屋。そして掃き溜めコースは一人部屋だがボロボロの小屋だ。
 この時点まで主人公はスキルを隠し通した。

「着いたぞ、今日からこの小屋がお前の家だ。良い暮らしをしたきゃ結果を残す事だな」

 主人公は縄を解かれ小屋の前に捨てられた。学院のシステムやらルールは移動中に聞かされた。授業は来週から始まるらしい。

「お、新入りかい?」
「ん?」

 主人公がボロ小屋に入ろうとしたら後ろから声が掛かった。 声の主は女の子。歳は同じ十歳くらい。そしてちょっと見た目は盗賊くさかった。

「あたしはナーニャ。よろしくな」
「俺はナイトだ。立ち話もなんだし入るか?」
「お、あたしと仲良くしたいのか? ははっ、他の奴らはびびっちまってすぐ小屋に消えちまったんだけどさ。あんたは違うみたいだね?」
「まぁな」

 それから二時間……。

「あっあぁぁぁぁぁぁぁっ♪ もう止めっ……」
「まだまだだ! お前は今日から俺のモンだからなっ! ここで豪華な暮らしを送らせてやんよっ!」
「豪華な暮らし? んっ……ボロ小屋でか?」
「まぁ後で説明してやんよ。だからとりあえず今はやらせろ。もっかい行くぞおらっ!」
「や、やりすぎぃぃぃぃぃっ!」

 主人公はナーニャと深夜までやり続けた。

「全く……、好き勝手膣内に射精しやがって……! 水場もねぇのにどうすんだよ!? ドロドロになっちまったじゃん! これ朝になったらカピカピになっちまうだろぉ……」
「なんでそんな事知ってんだよ? 膜はあったし未経験者だろお前」
「……商売がら親父達がやってたからな。お察しの通りあたしは盗賊の子だ。親父たちが悪事で稼いだ金であたしはここに来た。目的は時期騎士になる奴らの実地調査だ。それと、そんな奴らと仲良くなって安全に仕事するための布石だ。なのにこんな……。悪党より悪党だな!」
「溜まってんだよ。こちとら親に売られたんだ。道中はむさ苦しい兵士だけだったしよ。そりゃ女をみたらやりたくなっちまうだろ?」
「だからってやりすぎだっ……おい……なにして……んはぁぁぁぁぁぁっ♪」

 主人公は再びナーニャの膣内へとモノをぶちこんだ。

「や、止めろってば! どんだけやりゃ気が済むんだよぉぉぉっ!」
「そりゃお前の膣内にいるこいつに聞けよ」
「んぅぅぅぅっ♪ こらぁっ、膣内で跳ねるなぁぁぁっ♪」

 結局到着初日はナーニャを抱きまくって終わった。

「さて、じゃあそろそろ力を見せるとしよう」 

 ナーニャは股から大量の白濁液を逆流させつつ、失神するのであった。 

しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

ママと中学生の僕

キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

蘇生魔法を授かった僕は戦闘不能の前衛(♀)を何度も復活させる

フルーツパフェ
大衆娯楽
 転移した異世界で唯一、蘇生魔法を授かった僕。  一緒にパーティーを組めば絶対に死ぬ(死んだままになる)ことがない。  そんな口コミがいつの間にか広まって、同じく異世界転移した同業者(多くは女子)から引っ張りだこに!  寛容な僕は彼女達の申し出に快諾するが条件が一つだけ。 ――実は僕、他の戦闘スキルは皆無なんです  そういうわけでパーティーメンバーが前衛に立って死ぬ気で僕を守ることになる。  大丈夫、一度死んでも蘇生魔法で復活させてあげるから。  相互利益はあるはずなのに、どこか鬼畜な匂いがするファンタジー、ここに開幕。      

俺のスキル『性行為』がセクハラ扱いで追放されたけど、実は最強の魔王対策でした

宮富タマジ
ファンタジー
アレンのスキルはたった一つ、『性行為』。職業は『愛の剣士』で、勇者パーティの中で唯一の男性だった。 聖都ラヴィリス王国から新たな魔王討伐任務を受けたパーティは、女勇者イリスを中心に数々の魔物を倒してきたが、突如アレンのスキル名が原因で不穏な空気が漂い始める。 「アレン、あなたのスキル『性行為』について、少し話したいことがあるの」 イリスが深刻な顔で切り出した。イリスはラベンダー色の髪を少し掻き上げ、他の女性メンバーに視線を向ける。彼女たちは皆、少なからず戸惑った表情を浮かべていた。 「……どうしたんだ、イリス?」 アレンのスキル『性行為』は、女性の愛の力を取り込み、戦闘中の力として変えることができるものだった。 だがその名の通り、スキル発動には女性の『愛』、それもかなりの性的な刺激が必要で、アレンのスキルをフルに発揮するためには、女性たちとの特別な愛の共有が必要だった。 そんなアレンが周りから違和感を抱かれることは、本人も薄々感じてはいた。 「あなたのスキル、なんだか、少し不快感を覚えるようになってきたのよ」 女勇者イリスが口にした言葉に、アレンの眉がぴくりと動く。

漫画の寝取り竿役に転生して真面目に生きようとしたのに、なぜかエッチな巨乳ヒロインがぐいぐい攻めてくるんだけど?

みずがめ
恋愛
目が覚めたら読んだことのあるエロ漫画の最低寝取り野郎になっていた。 なんでよりによってこんな悪役に転生してしまったんだ。最初はそう落ち込んだが、よく考えれば若いチートボディを手に入れて学生時代をやり直せる。 身体の持ち主が悪人なら意識を乗っ取ったことに心を痛める必要はない。俺がヒロインを寝取りさえしなければ、主人公は精神崩壊することなくハッピーエンドを迎えるだろう。 一時の快楽に身を委ねて他人の人生を狂わせるだなんて、そんな責任を負いたくはない。ここが現実である以上、NTRする気にはなれなかった。メインヒロインとは適切な距離を保っていこう。俺自身がお天道様の下で青春を送るために、そう固く決意した。 ……なのになぜ、俺はヒロインに誘惑されているんだ? ※他サイトでも掲載しています。 ※表紙や作中イラストは、AIイラストレーターのおしつじさん(https://twitter.com/your_shitsuji)に外注契約を通して作成していただきました。おしつじさんのAIイラストはすべて商用利用が認められたものを使用しており、また「小説活動に関する利用許諾」を許可していただいています。

美人四天王の妹とシテいるけど、僕は学校を卒業するまでモブに徹する、はずだった

ぐうのすけ
恋愛
【カクヨムでラブコメ週間2位】ありがとうございます! 僕【山田集】は高校3年生のモブとして何事もなく高校を卒業するはずだった。でも、義理の妹である【山田芽以】とシテいる現場をお母さんに目撃され、家族会議が開かれた。家族会議の結果隠蔽し、何事も無く高校を卒業する事が決まる。ある時学校の美人四天王の一角である【夏空日葵】に僕と芽以がベッドでシテいる所を目撃されたところからドタバタが始まる。僕の完璧なモブメッキは剥がれ、ヒマリに観察され、他の美人四天王にもメッキを剥され、何かを嗅ぎつけられていく。僕は、平穏無事に学校を卒業できるのだろうか? 『この物語は、法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません』

NTRエロゲの世界に転移した俺、ヒロインの好感度は限界突破。レベルアップ出来ない俺はスキルを取得して無双する。~お前らNTRを狙いすぎだろ~

ぐうのすけ
ファンタジー
高校生で18才の【黒野 速人】はクラス転移で異世界に召喚される。 城に召喚され、ステータス確認で他の者はレア固有スキルを持つ中、速人の固有スキルは呪い扱いされ城を追い出された。 速人は気づく。 この世界、俺がやっていたエロゲ、プリンセストラップダンジョン学園・NTRと同じ世界だ! この世界の攻略法を俺は知っている! そして自分のステータスを見て気づく。 そうか、俺の固有スキルは大器晩成型の強スキルだ! こうして速人は徐々に頭角を現し、ハーレムと大きな地位を築いていく。 一方速人を追放したクラスメートの勇者源氏朝陽はゲームの仕様を知らず、徐々に成長が止まり、落ちぶれていく。 そしてクラス1の美人【姫野 姫】にも逃げられ更に追い込まれる。 順調に強くなっていく中速人は気づく。 俺達が転移した事でゲームの歴史が変わっていく。 更にゲームオーバーを回避するためにヒロインを助けた事でヒロインの好感度が限界突破していく。 強くなり、ヒロインを救いつつ成り上がっていくお話。 『この物語は、法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません』 カクヨムとアルファポリス同時掲載。

校長室のソファの染みを知っていますか?

フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。 しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。 座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る

若妻の穴を堪能する夫の話

かめのこたろう
現代文学
内容は題名の通りです。

処理中です...