8 / 79
第1幕
07 信長の母様
しおりを挟む
城の女達にたっぷりとお仕置きされた武瑠は、その翌日皆を集めて武器の説明をしていた。
「えっと…まず、この時代の鉄砲って火縄銃だよな?」
「まぁそうだな。と言うか、これしか見た事がない。」
銀太が言った。
「これ、連射出来ないし、玉籠めも面倒なんだよなぁ。」
「そこでだ、俺は考えた。最初はサブマシンガンでも出してやろうかってな。」
「「「「サブマシンガン???」」」」
皆は頭に?を浮かべていた。
「まぁ、見せた方が早いか。【万物創造】サブマシンガン。」
武瑠は手のひらを上にし、スキルを使う。すると、両手に一丁の銃が出てきた。
「い、今のはなんだ!?」
「?スキルだが……、待て…もしかして…スキルって皆持ってるんじゃないのか!?」
信長が言った。
「あるにはあるぞ。だが、貴様の様に無から有を創り出す様なスキルは見た事がない。」
「錬金術に似てますが…あれは物質変化ですからねぇ…。無から有なんて…武瑠は神ですか?」
やっぱチートだよな。余り見せない様にした方が良かったかもなぁ…。ミスったわ。
「前に家を出したのもその力でですか?」
「ん?あ、そういや出したな…。考えが足りなかったか。それよりだ、先ずはこの銃の威力を見てくれ。」
武瑠は的に向かい銃を構え、引き金を弾く。
ーダララララララララララッ!!!ー
一瞬で的は蜂の巣になり、壊れた。
「な、なんじゃ!?今何が起こった!?」
「1秒で15発、弾を打ち出した。んで、これは実在しない武器の類だからマガジンの交換も必要ない。」
「た、弾を籠める必要がない!?何ですかそれ!?意味が分からない。」
ルイスも驚いていた。仕方ないわな。ゲームなんて概念もない時代だしなぁ。
「まぁ、こういう武器だと思ってくれればいい。だが、これだと威力がありすぎて敵を皆殺してしまう…。」
「は?戦じゃ。殺すのは当たり前じゃろう?」
「敵兵も女の子だろう!?戦の度に殺してたら国中男だらけになっちまうじゃねぇか!?そんな地獄…俺は耐えられん!!」
皆はポカーンとしていた。
「き、貴様…まさか…敵を殺さないつもりか!?」
「当たり前よっ!まぁ…どうしようもない悪は殺しても仕方ないと思う。が、一般の兵は普段畑とか耕す農兵だろ?日本の国力が落ちてしまう。それはダメだ。この国以外…例えば明とかに攻め込まれたら瞬く間に落ちるぞ?」
「ん?武瑠は明も知っておるのか?」
「まぁな。でだ、俺は考えた。兵は殺さず捕虜にしよう、全て。」
信長は言った。
「捕虜にするのは良い、だが、資源が無いと捕虜達を食わせてやれんぞ?尾張は狭い。捕まえてもその後が困るのだよ。」
「心配ねぇよ。全部俺に任せな。で、お前等に渡す武器はこれだ。」
武瑠は再びスキルを使い、小さな銃を出した。
「これは?」
「ふふふっ、これはな…ショックガンという。電気ショックを与え、敵の身体を麻痺させる銃だ。殺傷能力は0だ。暫く相手の自由を奪うだけの武器だよ。まぁ、見てな見てな。」
武瑠は空を飛んでいる鷹に向かって引き金を弾いた。
「ぴきぃぃぃぃっ!」
空からポトッと鷹が落ちてきた。
「ぴ…ぴぃ………。」
「生きているな…。身体が固まっている様だが…。」
「麻痺してるんだよ。暫くすれば元に戻る筈だ。」
それから3時間位すると、鷹は逃げる様に飛んでいった。
「な?」
「う~む、これで敵兵を麻痺させ、捕まえたら懐柔し軍に組み入れる気か…。ふむ…。悪くない。が、やはり兵糧が無ければな、それに報酬が無いと人は付いてこないぞ?それにはやはり土地がいる。それはどうする?」
「先ずは美濃…獲るか。」
「かかっ。随分簡単に言うのだな。道三は怪物ぞ?貴様に殺れるのか?」
「俺にタイマンで勝てる奴なんかいねぇよ。ま、見てな。信長、俺がお前を日本の頂点に立たせてやる。お前は俺を使え。褒美は俺の子を生む事。それだけで良い。」
信長は笑った。
「このエロ猿め…。分かった、何人でも望むだけ生んでやるわ。戦は貴様に任せる。兵が必要なら好きに使え。で、いつ攻める?」
「その前に信秀に合わせてくれ。彼女の力も借りたいんでな。尾張を纏める為に絶対必要だ。」
「うむ、母様か。分かった、案内しよう。猿、暫し城をあける。後は任せたぞ。」
「は、はいっ!」
信長と武瑠は信秀に会うため、彼女の居る城へと向かった。
「母様!久しゅうございます!信長です。」
「ん?おぉぉぉ、信長か!立派になったな…っと。何しに参った?信長がただ会いにきたってのもおかしい。」
「うむ。実は儂、この武瑠と契りを結んでな。もうやや子も居る…はず。」
信秀は立ち上がった。
「何ぃっ!?お前、まだ13じゃろう!?もう後継ぎを孕んだのかっ!」
「家の旦那様が激しくてなぁ…。毎日大量に注がれればな。」
と、信長は武瑠の腕を取り抱きついて見せた。
「信秀様、これで織田家は安泰ですかな?あの信長様と契ろうなんて男…他におりませんぞ?」
「政秀…、うむ。武瑠とか言ったな。主は信長が怖く無いのか?並の男なら信長を見ただけで縮み上がり、アレは役立たずになるのだが…。」
武瑠は言った。
「俺に怖いもんなんかねぇよ。信長だって可愛いじゃねぇか。アレん時なんかそれはもう…」
「こ、こら!武瑠、母様に何を言うか!」
「くっ…はははははっ!これは良いっ!最近聞いた知らせでは一番の吉報じゃ。信長、良い旦那を持ったな。」
「扱いに困っておるがの…。」
信秀が言った。
「む?なら儂が貰おうか?どうやらその者…儂を見ても平気な様だしな。」
「娘の旦那に手を出すのか、母様!」
「がははははっ、冗談じゃ。だが…その者…不思議な魅力を感じる。ただの男ではあるまい。お前がわざわざ連れて来る位じゃからな。本当の用はなんじゃ?」
ここで武瑠が口を開いた。
「今から1年後、三河の松平が死ぬ。そこで三河を獲ろうとし、出兵した信秀様は今川に敗れ、三河を全て失う事になる。更に、道三が美濃を襲い、美濃の土地も失う。」
「は?信長、こやつは何を言っておる??」
「うむ、武瑠はどうやら未来から来たらしい。会った事もない儂の過去まで全て知っておった。更に母様や婆やの事までな。」
「み、未来?未来とは先の世の事か?」
「まぁそうだな。西暦2020年、今は1546年だから、474年先から来た事になるな。」
「し、信じられるかっ。信長は信じたのか!?」
「まぁ…の。嘘は言ってない。」
政秀が言った。
「信長様は他人の嘘を見抜く事が出来る…、恐らく真実なのでしょう。荒唐無稽ですがね。」
「ぐぬ…。それは分かった。が、それを儂に言ってどうする?まさか止める気ではあるまいな?」
「勿論、止める。そして、信秀にはやらなくちゃならない事がある。」
「?なんじゃ?」
「生きろ、お前が死んだら織田はバラバラになる。今は皆信秀の力を知っているから大人しくしているのだ。それが敗戦続きで病に伏すとなったら歴史通りになってしまう。頼む、生きてくれ。」
武瑠は真っ直ぐ信秀を見て言った。
「信長、旦那を借りるぞ。暫し話がある。」
「穏便に頼む。」
「ふっ、それは其奴次第じゃ、付いて参れ。」
信秀は武瑠を連れ、奥の部屋に向かうのであった。
「えっと…まず、この時代の鉄砲って火縄銃だよな?」
「まぁそうだな。と言うか、これしか見た事がない。」
銀太が言った。
「これ、連射出来ないし、玉籠めも面倒なんだよなぁ。」
「そこでだ、俺は考えた。最初はサブマシンガンでも出してやろうかってな。」
「「「「サブマシンガン???」」」」
皆は頭に?を浮かべていた。
「まぁ、見せた方が早いか。【万物創造】サブマシンガン。」
武瑠は手のひらを上にし、スキルを使う。すると、両手に一丁の銃が出てきた。
「い、今のはなんだ!?」
「?スキルだが……、待て…もしかして…スキルって皆持ってるんじゃないのか!?」
信長が言った。
「あるにはあるぞ。だが、貴様の様に無から有を創り出す様なスキルは見た事がない。」
「錬金術に似てますが…あれは物質変化ですからねぇ…。無から有なんて…武瑠は神ですか?」
やっぱチートだよな。余り見せない様にした方が良かったかもなぁ…。ミスったわ。
「前に家を出したのもその力でですか?」
「ん?あ、そういや出したな…。考えが足りなかったか。それよりだ、先ずはこの銃の威力を見てくれ。」
武瑠は的に向かい銃を構え、引き金を弾く。
ーダララララララララララッ!!!ー
一瞬で的は蜂の巣になり、壊れた。
「な、なんじゃ!?今何が起こった!?」
「1秒で15発、弾を打ち出した。んで、これは実在しない武器の類だからマガジンの交換も必要ない。」
「た、弾を籠める必要がない!?何ですかそれ!?意味が分からない。」
ルイスも驚いていた。仕方ないわな。ゲームなんて概念もない時代だしなぁ。
「まぁ、こういう武器だと思ってくれればいい。だが、これだと威力がありすぎて敵を皆殺してしまう…。」
「は?戦じゃ。殺すのは当たり前じゃろう?」
「敵兵も女の子だろう!?戦の度に殺してたら国中男だらけになっちまうじゃねぇか!?そんな地獄…俺は耐えられん!!」
皆はポカーンとしていた。
「き、貴様…まさか…敵を殺さないつもりか!?」
「当たり前よっ!まぁ…どうしようもない悪は殺しても仕方ないと思う。が、一般の兵は普段畑とか耕す農兵だろ?日本の国力が落ちてしまう。それはダメだ。この国以外…例えば明とかに攻め込まれたら瞬く間に落ちるぞ?」
「ん?武瑠は明も知っておるのか?」
「まぁな。でだ、俺は考えた。兵は殺さず捕虜にしよう、全て。」
信長は言った。
「捕虜にするのは良い、だが、資源が無いと捕虜達を食わせてやれんぞ?尾張は狭い。捕まえてもその後が困るのだよ。」
「心配ねぇよ。全部俺に任せな。で、お前等に渡す武器はこれだ。」
武瑠は再びスキルを使い、小さな銃を出した。
「これは?」
「ふふふっ、これはな…ショックガンという。電気ショックを与え、敵の身体を麻痺させる銃だ。殺傷能力は0だ。暫く相手の自由を奪うだけの武器だよ。まぁ、見てな見てな。」
武瑠は空を飛んでいる鷹に向かって引き金を弾いた。
「ぴきぃぃぃぃっ!」
空からポトッと鷹が落ちてきた。
「ぴ…ぴぃ………。」
「生きているな…。身体が固まっている様だが…。」
「麻痺してるんだよ。暫くすれば元に戻る筈だ。」
それから3時間位すると、鷹は逃げる様に飛んでいった。
「な?」
「う~む、これで敵兵を麻痺させ、捕まえたら懐柔し軍に組み入れる気か…。ふむ…。悪くない。が、やはり兵糧が無ければな、それに報酬が無いと人は付いてこないぞ?それにはやはり土地がいる。それはどうする?」
「先ずは美濃…獲るか。」
「かかっ。随分簡単に言うのだな。道三は怪物ぞ?貴様に殺れるのか?」
「俺にタイマンで勝てる奴なんかいねぇよ。ま、見てな。信長、俺がお前を日本の頂点に立たせてやる。お前は俺を使え。褒美は俺の子を生む事。それだけで良い。」
信長は笑った。
「このエロ猿め…。分かった、何人でも望むだけ生んでやるわ。戦は貴様に任せる。兵が必要なら好きに使え。で、いつ攻める?」
「その前に信秀に合わせてくれ。彼女の力も借りたいんでな。尾張を纏める為に絶対必要だ。」
「うむ、母様か。分かった、案内しよう。猿、暫し城をあける。後は任せたぞ。」
「は、はいっ!」
信長と武瑠は信秀に会うため、彼女の居る城へと向かった。
「母様!久しゅうございます!信長です。」
「ん?おぉぉぉ、信長か!立派になったな…っと。何しに参った?信長がただ会いにきたってのもおかしい。」
「うむ。実は儂、この武瑠と契りを結んでな。もうやや子も居る…はず。」
信秀は立ち上がった。
「何ぃっ!?お前、まだ13じゃろう!?もう後継ぎを孕んだのかっ!」
「家の旦那様が激しくてなぁ…。毎日大量に注がれればな。」
と、信長は武瑠の腕を取り抱きついて見せた。
「信秀様、これで織田家は安泰ですかな?あの信長様と契ろうなんて男…他におりませんぞ?」
「政秀…、うむ。武瑠とか言ったな。主は信長が怖く無いのか?並の男なら信長を見ただけで縮み上がり、アレは役立たずになるのだが…。」
武瑠は言った。
「俺に怖いもんなんかねぇよ。信長だって可愛いじゃねぇか。アレん時なんかそれはもう…」
「こ、こら!武瑠、母様に何を言うか!」
「くっ…はははははっ!これは良いっ!最近聞いた知らせでは一番の吉報じゃ。信長、良い旦那を持ったな。」
「扱いに困っておるがの…。」
信秀が言った。
「む?なら儂が貰おうか?どうやらその者…儂を見ても平気な様だしな。」
「娘の旦那に手を出すのか、母様!」
「がははははっ、冗談じゃ。だが…その者…不思議な魅力を感じる。ただの男ではあるまい。お前がわざわざ連れて来る位じゃからな。本当の用はなんじゃ?」
ここで武瑠が口を開いた。
「今から1年後、三河の松平が死ぬ。そこで三河を獲ろうとし、出兵した信秀様は今川に敗れ、三河を全て失う事になる。更に、道三が美濃を襲い、美濃の土地も失う。」
「は?信長、こやつは何を言っておる??」
「うむ、武瑠はどうやら未来から来たらしい。会った事もない儂の過去まで全て知っておった。更に母様や婆やの事までな。」
「み、未来?未来とは先の世の事か?」
「まぁそうだな。西暦2020年、今は1546年だから、474年先から来た事になるな。」
「し、信じられるかっ。信長は信じたのか!?」
「まぁ…の。嘘は言ってない。」
政秀が言った。
「信長様は他人の嘘を見抜く事が出来る…、恐らく真実なのでしょう。荒唐無稽ですがね。」
「ぐぬ…。それは分かった。が、それを儂に言ってどうする?まさか止める気ではあるまいな?」
「勿論、止める。そして、信秀にはやらなくちゃならない事がある。」
「?なんじゃ?」
「生きろ、お前が死んだら織田はバラバラになる。今は皆信秀の力を知っているから大人しくしているのだ。それが敗戦続きで病に伏すとなったら歴史通りになってしまう。頼む、生きてくれ。」
武瑠は真っ直ぐ信秀を見て言った。
「信長、旦那を借りるぞ。暫し話がある。」
「穏便に頼む。」
「ふっ、それは其奴次第じゃ、付いて参れ。」
信秀は武瑠を連れ、奥の部屋に向かうのであった。
1
お気に入りに追加
1,027
あなたにおすすめの小説
小学生最後の夏休みに近所に住む2つ上のお姉さんとお風呂に入った話
矢木羽研
青春
「……もしよかったら先輩もご一緒に、どうですか?」
「あら、いいのかしら」
夕食を作りに来てくれた近所のお姉さんを冗談のつもりでお風呂に誘ったら……?
微笑ましくも甘酸っぱい、ひと夏の思い出。
※性的なシーンはありませんが裸体描写があるのでR15にしています。
※小説家になろうでも同内容で投稿しています。
※2022年8月の「第5回ほっこり・じんわり大賞」にエントリーしていました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる