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第1章 はじまり
第15話 ガーデン帝国
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ガーデン帝国。ローレン大陸の三分の一にも及ぶ領地をほこる大国。マードレック国王いわく、現在その帝国に不穏な空気が立ち込めているそうだ。
迂回するにも広すぎで、どの国を通ったとしても必ず一度は帝国に入らなければならない。そう考えると真っ直ぐ北上した方が早いと判断したが、どうやらその判断は誤りだったようだ。
「いたぞっ! アイツだっ!」
「っしゃあ! 懸賞金いただきだっ!」
「バカ野郎! 山分けに決まってんだろうが! 挟め挟めっ!」
連日山のように盗賊が押し寄せアインの命を狙ってくる。
「懸賞金だと? 悪党のする事はわけがわからんな。ちっぽけな金に命を賭けるとは」
「ぐはっ! この……野郎……っ」
「そのまま押さえとけっ! オラァァァッ!」
「【ファイアウォール】!」
「「「「あぁぁぁっぢぃぃぃぃぃぃっ!?」」」」
剣を押さえられた瞬間数人の盗賊が飛び掛かってきたが、それは魔法で焼却された。
「なんなんだこいつら。懸賞金ってなんだ? まさか俺の首に賞金でもかかってるのか? ……少し狩り過ぎたかな」
そうして盗賊達を処分しつつ街道を北上していくと最初の町が見えた。町の入り口には兵士が二人立っており、身分証の確認を行っていた。
「次!」
「俺か」
アインの番になり、兵士の前に向かう。そして首から下げていたクロスを見せた。
「貴様……冒険者か」
「え?」
「現在この国で冒険者の活動は禁止されている。これを破った場合、財産没収の上奴隷落ちとなる。貴様、まさか冒険者活動などしておらんだろうな?」
どうやらマードレック王国より冒険者に対して厳しい取締りが行われているようだ。
「してはいないが他に身分証がないんだ。この国で身分を示すにはどうしたら良い」
「ん? 貴様、他国の者か。ならば教えてやろう。この国で身分を示すにはどこかの町で帝国人登録証明書を発行してもらうのだ。発行するか? もし発行しない場合は町に入るために十万ゴルドだ。ちなみに発行は五万ゴルドだ」
「町に入るだけで五万だと!? いくらなんでも法外だ!」
「嫌なら立ち去るんだな。たかが五万も払えぬようならこの町では何も買えんよ」
このあり得ない価格設定に抗議しよかとも思ったが、今騒ぎを起こすのは不味いと考え、アインは仕方なく十万ゴルドを支払い帝国人登録証明書を購入した。
「確かに。では良い旅を」
「ああ、払った分は楽しませてもらうよ」
そうして町の中に入り再び驚いた。
「く、串焼き肉が五千ゴルド!?」
「なにか? 買わねぇならあっち行けや」
「物価が高すぎる! マードレックの十倍だぞ……」
「マードレック? ああ、あの田舎国か。帝国はどこもこの価格帯だぜ。田舎の国と一緒にされちゃたまんねぇよ」
串焼き肉に五千ゴルドなどありえず、諦め宿に向かった。
「素泊まりで三万……ゴルド!?」
「一番安い部屋がね。どうするんだい、お客さん」
「な、なんなんだこの国は……。何もかもが高すぎるぞ!」
「仕方ない事さ。何せ新しい皇帝直々のお達しだからねぇ」
「新しい皇帝……」
「そうさ。皇帝が代わる前は高くても素泊まり七千ゴルド。皇帝は貧乏人が嫌いなんだそうだよ」
アインは呆れ果てていた。
「な、なら払えない者はどうしてるんだ?」
「そりゃ子供を奴隷商人に売ったり、地方の村じゃ物々交換かねぇ。新しい皇帝の政策で喜んでるのは金持ち貴族や騎士、商人だけさ。あたしら一般人は明日の飯も食えないかもしれないからねぇ」
「なぜ誰も反対しないんだ」
「反対? そんな事できるわけないだろう! まさか新しい皇帝が何者か知らないのかい!?」
「悪いが今帝国に来たばかりで何も知らないんだ」
すると宿の女将は身を震わせながらこう言った。
「なら教えてあげるよ。新しい皇帝は……魔族さ」
「魔族!?」
「ああ。半竜半魔のね。奴は前皇帝を国民の前で肉塊にし、焼き上げてから皇子に食わせやがったのさ」
「な、なんて奴だ……! それで皇子は?」
「その場で自害したよ。死体は魔族が喰っちまった。あれを見て逆らえる奴なんていないよ。それからこの国は魔族のやりたい放題さ」
これがガーデン帝国の闇だ。
「冒険者組合や聖神教会は?」
「真っ先に潰されたよ。冒険者は帝国から追放、教会関係者は見せしめになぶられ、最後には晒し首さ。騎士も貴族も魔族の顔色ばかり窺って国民なんて助けちゃくれない。ここじゃ魔族の言いなりになって生きるしかないのさ」
帝国の民は魔族の恐怖を目の当たりにし、隷属の道を選択したようだ。逆らった瞬間に凄惨な結末が待っているのだろう。頼りの冒険者組合や聖神教会もすでに存在していないとなれば従うしか生きる道は残されていない。
「……そうか。とりあえず一泊食事付きで頼むよ。もちろん一番良い部屋でね」
「ははっ、毎度。じゃあこれが部屋の鍵ね。食事は好きな時に酒場にきておくれ。決まった料理以外は追加料金になるけど」
「わかった。一晩世話になるよ」
アインは部屋の鍵を受け取り、部屋に向かう前にまず腹拵えのため酒場に向かった。
「美味いっ!」
「ははっ、美味そうに食うねぇお客さん。宿泊の客は久しぶりだから嬉しいよ」
そこから会話を続け、酒場の主人は宿の女将の夫だとわかった。そしてこの主人は今の皇帝に対してかなりの不満を抱えている事がわかった。
「なにもかもが十倍の値段。けれど農家の売値は変わらず、働く奴の給料も上がらん。いつしか旅人もこの国には近寄らなくなり、宿屋や飲食店は火の車だ。こんなのは死刑宣告と一緒だよ。誰か助けちゃくれねぇもんかね……」
「皆魔族が怖いんだろうさ。冒険者組合も聖神教会もない国だからな。っと、ごちそうさん。これチップね。受け取ってくれ」
「チップで十万ゴルド!? お客さん、金持ちなんか!?」
「まぁね。美味い食事のお礼だよ。まともな食事は久しぶりだったからさ」
「すまねぇなぁ……。ありがたくいただくよ」
アインは酒場の主人を励まし、借りた部屋へと向かうのだった。
迂回するにも広すぎで、どの国を通ったとしても必ず一度は帝国に入らなければならない。そう考えると真っ直ぐ北上した方が早いと判断したが、どうやらその判断は誤りだったようだ。
「いたぞっ! アイツだっ!」
「っしゃあ! 懸賞金いただきだっ!」
「バカ野郎! 山分けに決まってんだろうが! 挟め挟めっ!」
連日山のように盗賊が押し寄せアインの命を狙ってくる。
「懸賞金だと? 悪党のする事はわけがわからんな。ちっぽけな金に命を賭けるとは」
「ぐはっ! この……野郎……っ」
「そのまま押さえとけっ! オラァァァッ!」
「【ファイアウォール】!」
「「「「あぁぁぁっぢぃぃぃぃぃぃっ!?」」」」
剣を押さえられた瞬間数人の盗賊が飛び掛かってきたが、それは魔法で焼却された。
「なんなんだこいつら。懸賞金ってなんだ? まさか俺の首に賞金でもかかってるのか? ……少し狩り過ぎたかな」
そうして盗賊達を処分しつつ街道を北上していくと最初の町が見えた。町の入り口には兵士が二人立っており、身分証の確認を行っていた。
「次!」
「俺か」
アインの番になり、兵士の前に向かう。そして首から下げていたクロスを見せた。
「貴様……冒険者か」
「え?」
「現在この国で冒険者の活動は禁止されている。これを破った場合、財産没収の上奴隷落ちとなる。貴様、まさか冒険者活動などしておらんだろうな?」
どうやらマードレック王国より冒険者に対して厳しい取締りが行われているようだ。
「してはいないが他に身分証がないんだ。この国で身分を示すにはどうしたら良い」
「ん? 貴様、他国の者か。ならば教えてやろう。この国で身分を示すにはどこかの町で帝国人登録証明書を発行してもらうのだ。発行するか? もし発行しない場合は町に入るために十万ゴルドだ。ちなみに発行は五万ゴルドだ」
「町に入るだけで五万だと!? いくらなんでも法外だ!」
「嫌なら立ち去るんだな。たかが五万も払えぬようならこの町では何も買えんよ」
このあり得ない価格設定に抗議しよかとも思ったが、今騒ぎを起こすのは不味いと考え、アインは仕方なく十万ゴルドを支払い帝国人登録証明書を購入した。
「確かに。では良い旅を」
「ああ、払った分は楽しませてもらうよ」
そうして町の中に入り再び驚いた。
「く、串焼き肉が五千ゴルド!?」
「なにか? 買わねぇならあっち行けや」
「物価が高すぎる! マードレックの十倍だぞ……」
「マードレック? ああ、あの田舎国か。帝国はどこもこの価格帯だぜ。田舎の国と一緒にされちゃたまんねぇよ」
串焼き肉に五千ゴルドなどありえず、諦め宿に向かった。
「素泊まりで三万……ゴルド!?」
「一番安い部屋がね。どうするんだい、お客さん」
「な、なんなんだこの国は……。何もかもが高すぎるぞ!」
「仕方ない事さ。何せ新しい皇帝直々のお達しだからねぇ」
「新しい皇帝……」
「そうさ。皇帝が代わる前は高くても素泊まり七千ゴルド。皇帝は貧乏人が嫌いなんだそうだよ」
アインは呆れ果てていた。
「な、なら払えない者はどうしてるんだ?」
「そりゃ子供を奴隷商人に売ったり、地方の村じゃ物々交換かねぇ。新しい皇帝の政策で喜んでるのは金持ち貴族や騎士、商人だけさ。あたしら一般人は明日の飯も食えないかもしれないからねぇ」
「なぜ誰も反対しないんだ」
「反対? そんな事できるわけないだろう! まさか新しい皇帝が何者か知らないのかい!?」
「悪いが今帝国に来たばかりで何も知らないんだ」
すると宿の女将は身を震わせながらこう言った。
「なら教えてあげるよ。新しい皇帝は……魔族さ」
「魔族!?」
「ああ。半竜半魔のね。奴は前皇帝を国民の前で肉塊にし、焼き上げてから皇子に食わせやがったのさ」
「な、なんて奴だ……! それで皇子は?」
「その場で自害したよ。死体は魔族が喰っちまった。あれを見て逆らえる奴なんていないよ。それからこの国は魔族のやりたい放題さ」
これがガーデン帝国の闇だ。
「冒険者組合や聖神教会は?」
「真っ先に潰されたよ。冒険者は帝国から追放、教会関係者は見せしめになぶられ、最後には晒し首さ。騎士も貴族も魔族の顔色ばかり窺って国民なんて助けちゃくれない。ここじゃ魔族の言いなりになって生きるしかないのさ」
帝国の民は魔族の恐怖を目の当たりにし、隷属の道を選択したようだ。逆らった瞬間に凄惨な結末が待っているのだろう。頼りの冒険者組合や聖神教会もすでに存在していないとなれば従うしか生きる道は残されていない。
「……そうか。とりあえず一泊食事付きで頼むよ。もちろん一番良い部屋でね」
「ははっ、毎度。じゃあこれが部屋の鍵ね。食事は好きな時に酒場にきておくれ。決まった料理以外は追加料金になるけど」
「わかった。一晩世話になるよ」
アインは部屋の鍵を受け取り、部屋に向かう前にまず腹拵えのため酒場に向かった。
「美味いっ!」
「ははっ、美味そうに食うねぇお客さん。宿泊の客は久しぶりだから嬉しいよ」
そこから会話を続け、酒場の主人は宿の女将の夫だとわかった。そしてこの主人は今の皇帝に対してかなりの不満を抱えている事がわかった。
「なにもかもが十倍の値段。けれど農家の売値は変わらず、働く奴の給料も上がらん。いつしか旅人もこの国には近寄らなくなり、宿屋や飲食店は火の車だ。こんなのは死刑宣告と一緒だよ。誰か助けちゃくれねぇもんかね……」
「皆魔族が怖いんだろうさ。冒険者組合も聖神教会もない国だからな。っと、ごちそうさん。これチップね。受け取ってくれ」
「チップで十万ゴルド!? お客さん、金持ちなんか!?」
「まぁね。美味い食事のお礼だよ。まともな食事は久しぶりだったからさ」
「すまねぇなぁ……。ありがたくいただくよ」
アインは酒場の主人を励まし、借りた部屋へと向かうのだった。
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