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第1章 はじまり
第11話 後継者
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空が白む頃、アインは再び城内へと戻り改革派の騎士達が全員牢屋の中にいるか確認していた。
「本当にこれで全員か?」
「ん? ああ、何でか知らないが奴ら自分から牢屋に入って出てこないんだよな。奴らは国王や穏健派の騎士達に酷い真似をしていたからな。国王の指示があるまで入れておこうってなったんだ」
「そうか。じゃあこのまま見張りをお願いしようかな」
「任せときな、あんたも国王の守護騎士に任命されて大変だな」
アインは穏健派の騎士達に自分は国王を守護する騎士であると認識させていた。
「よし、これで後は国王が起きるのを待つだけか。牢屋でかなり衰弱していたようだしな。元気を取り戻すには何日かかかるだろうな。となると……アリアの方を先に何とかしておくか」
アインは適当な扉に手をおき、現実を書き換えた。
「いらっしゃいませ~、お泊まりですか~?」
「いや、悪いが客じゃない」
アインが繋いだ先は合流地点の村クランベルの宿屋だ。アインは宿屋の店主に伝言させて頼んだ。
「ここにアリアという者がくるはずになっている。その者にアインから問題は解決したから今すぐ王都まで来て欲しいと伝えてくれないか?」
「アリア様にご伝言ですね。賜りました」
「すまないな。少ないがチップだ、受け取ってくれ」
「ありがとうございます~」
伝言を頼んだアインは再び王都へと戻り宿で身体を休める。そして昼になると城に行き、国王の容態を診る。
「おお、お主か」
「具合はいかがですか?」
「うむ。まだ食事を受け付けんようだ。牢屋の中では水とパン一切れだけじゃったからな」
「それは酷い……。して、これからどうなさるおつもりか」
「うむ……」
国王は空にしたスープの皿をメイドに渡し下がらせる。
「……全ては私が魔国クリミナルに対し態度を明確にしていなかった事が原因かもしれぬ。第一王子は魔国に従うなんぞ愚かであるといつも言っておった。ガレイルは表向き魔国に従うとの宣言をチャンスと捉えたのじゃろう。あやつは昔から欲深く、悪事を何とも思わぬ輩じゃった。魔国に従えばなんでも好き勝手できると考えたのじゃろう。全てはワシが愚かじゃった。そのせいで後継者はまだ幼い娘のみになってしもうた……」
「娘? まだ後継者がいらしたのですか?」
「うむ。じゃが城にはおらぬし、娘も自分が王族じゃと知らぬ。今は教会で預かってもらっておる。ここにいたらガレイルに殺されてしまうからの……」
アインは国王に教会が破壊されていた事を告げた。
「なっ! ガレイルめっ!! む、娘は!? 教会の者らは無事なのかっ!?」
「はい。ガレイルは建物を破壊し、司祭様やシスター、そして子ども達を牢屋に入れておりました。今は解放され教会に戻っております」
「戻って?? いや、破壊されたのでは?」
「それはもう修繕いたしました。教会は冒険者組合と並び魔国と戦っている者ですからね。破壊したままとなれば裏切り者扱いされてしまいます」
「……そうじゃな。色々と迷惑をかけるのう、アレンよ。後数日もすれば体力も戻るはずじゃ。その後王の座に復帰し、犯罪者どもに裁きを与えよう。特にガレイルだけは絶対に逃がすでないぞ?」
「はっ」
王が身体を休めるために横になった事を確認し、アインは教会に向かった。
「司祭様」
「おぉ、アイン様ではありませんか! どうされましたかな?」
「実は確認したい事がありまして」
綺麗に復元された教会の中庭で子ども達が元気に駆け回っている。
「確認とは?」
「はい。王から聞きました。ここで王の娘が匿われているとか」
「……ええ。確かに預かっております。えぇと……あ、いました。あの木陰で読者している女の子が王女様ですよ」
子ども達が駆け回っている中、一人静かに本を読む少女がいた。その姿はどこか気品すら感じさせる。
「彼女は【ユーリカ】と言います。まだ赤子の時からここで匿ってきました。彼女には親は魔物に殺されたのだと説明しております」
「なるほど。ちょっと話せるかな?」
「ええ。ついに迎えがきたのですね。私も行きましょう」
アインは司祭と共にユーリカの所に向かった。
「ユーリカ、アイン様がお見えになられましたよ」
「アイン様っ!」
「おっと」
ユーリカはアインの姿を見るや本を芝生の上に置き抱きついてきた。
「アイン様! お会いしたかったです!」
「な、なぜ?」
「だってアイン様は命の恩人ですからっ。今私が生きていられるのはアイン様が助けてくれたからですっ」
「あ、ああ、なるほど。それよりユーリカ、少し話があるんだ」
「お話ですか?」
アインはユーリカの前でしゃがみ、視線を合わせながら真実を告げた。
「え!? 私王女だったんですか!?」
「そうだ。王は暗殺されないようにユーリカを教会に預けていたんだ。ガレイルがユーリカの存在を知っていたら必ず邪魔だと思い消していたはず。現に第一王子はガレイルに消された」
「……はい」
「今ガレイルは城の牢屋にいる。ユーリカはもう安全だ。城に戻らないか?」
その問いかけにユーリカはとても子どもらしからぬ様子でこう言った。
「はい。私が王女だった事実には驚きましたが、それも私のためだったと思えば何ともありません。アイン様、私を連れて行って下さいっ」
「か、賢すぎないか? とても子どもとのやり取りじゃない気が……」
そこで司祭が説明を挟んだ。
「ユーリカ様には幼い頃からしっかりとした教育を施してありますので。いつかこうなる日がくると思い、私にできる限りの教育をね」
「そうでしたか。王は感謝しないといけませんね」
「はっは。感謝など。これも司祭の務めですから。さあ、アイン様。親子を対面させてあげて下さい」
「はい。ユーリカ、行こうか」
「はいっ!」
アインはユーリカの手を握り、城へと戻るのだった。
「本当にこれで全員か?」
「ん? ああ、何でか知らないが奴ら自分から牢屋に入って出てこないんだよな。奴らは国王や穏健派の騎士達に酷い真似をしていたからな。国王の指示があるまで入れておこうってなったんだ」
「そうか。じゃあこのまま見張りをお願いしようかな」
「任せときな、あんたも国王の守護騎士に任命されて大変だな」
アインは穏健派の騎士達に自分は国王を守護する騎士であると認識させていた。
「よし、これで後は国王が起きるのを待つだけか。牢屋でかなり衰弱していたようだしな。元気を取り戻すには何日かかかるだろうな。となると……アリアの方を先に何とかしておくか」
アインは適当な扉に手をおき、現実を書き換えた。
「いらっしゃいませ~、お泊まりですか~?」
「いや、悪いが客じゃない」
アインが繋いだ先は合流地点の村クランベルの宿屋だ。アインは宿屋の店主に伝言させて頼んだ。
「ここにアリアという者がくるはずになっている。その者にアインから問題は解決したから今すぐ王都まで来て欲しいと伝えてくれないか?」
「アリア様にご伝言ですね。賜りました」
「すまないな。少ないがチップだ、受け取ってくれ」
「ありがとうございます~」
伝言を頼んだアインは再び王都へと戻り宿で身体を休める。そして昼になると城に行き、国王の容態を診る。
「おお、お主か」
「具合はいかがですか?」
「うむ。まだ食事を受け付けんようだ。牢屋の中では水とパン一切れだけじゃったからな」
「それは酷い……。して、これからどうなさるおつもりか」
「うむ……」
国王は空にしたスープの皿をメイドに渡し下がらせる。
「……全ては私が魔国クリミナルに対し態度を明確にしていなかった事が原因かもしれぬ。第一王子は魔国に従うなんぞ愚かであるといつも言っておった。ガレイルは表向き魔国に従うとの宣言をチャンスと捉えたのじゃろう。あやつは昔から欲深く、悪事を何とも思わぬ輩じゃった。魔国に従えばなんでも好き勝手できると考えたのじゃろう。全てはワシが愚かじゃった。そのせいで後継者はまだ幼い娘のみになってしもうた……」
「娘? まだ後継者がいらしたのですか?」
「うむ。じゃが城にはおらぬし、娘も自分が王族じゃと知らぬ。今は教会で預かってもらっておる。ここにいたらガレイルに殺されてしまうからの……」
アインは国王に教会が破壊されていた事を告げた。
「なっ! ガレイルめっ!! む、娘は!? 教会の者らは無事なのかっ!?」
「はい。ガレイルは建物を破壊し、司祭様やシスター、そして子ども達を牢屋に入れておりました。今は解放され教会に戻っております」
「戻って?? いや、破壊されたのでは?」
「それはもう修繕いたしました。教会は冒険者組合と並び魔国と戦っている者ですからね。破壊したままとなれば裏切り者扱いされてしまいます」
「……そうじゃな。色々と迷惑をかけるのう、アレンよ。後数日もすれば体力も戻るはずじゃ。その後王の座に復帰し、犯罪者どもに裁きを与えよう。特にガレイルだけは絶対に逃がすでないぞ?」
「はっ」
王が身体を休めるために横になった事を確認し、アインは教会に向かった。
「司祭様」
「おぉ、アイン様ではありませんか! どうされましたかな?」
「実は確認したい事がありまして」
綺麗に復元された教会の中庭で子ども達が元気に駆け回っている。
「確認とは?」
「はい。王から聞きました。ここで王の娘が匿われているとか」
「……ええ。確かに預かっております。えぇと……あ、いました。あの木陰で読者している女の子が王女様ですよ」
子ども達が駆け回っている中、一人静かに本を読む少女がいた。その姿はどこか気品すら感じさせる。
「彼女は【ユーリカ】と言います。まだ赤子の時からここで匿ってきました。彼女には親は魔物に殺されたのだと説明しております」
「なるほど。ちょっと話せるかな?」
「ええ。ついに迎えがきたのですね。私も行きましょう」
アインは司祭と共にユーリカの所に向かった。
「ユーリカ、アイン様がお見えになられましたよ」
「アイン様っ!」
「おっと」
ユーリカはアインの姿を見るや本を芝生の上に置き抱きついてきた。
「アイン様! お会いしたかったです!」
「な、なぜ?」
「だってアイン様は命の恩人ですからっ。今私が生きていられるのはアイン様が助けてくれたからですっ」
「あ、ああ、なるほど。それよりユーリカ、少し話があるんだ」
「お話ですか?」
アインはユーリカの前でしゃがみ、視線を合わせながら真実を告げた。
「え!? 私王女だったんですか!?」
「そうだ。王は暗殺されないようにユーリカを教会に預けていたんだ。ガレイルがユーリカの存在を知っていたら必ず邪魔だと思い消していたはず。現に第一王子はガレイルに消された」
「……はい」
「今ガレイルは城の牢屋にいる。ユーリカはもう安全だ。城に戻らないか?」
その問いかけにユーリカはとても子どもらしからぬ様子でこう言った。
「はい。私が王女だった事実には驚きましたが、それも私のためだったと思えば何ともありません。アイン様、私を連れて行って下さいっ」
「か、賢すぎないか? とても子どもとのやり取りじゃない気が……」
そこで司祭が説明を挟んだ。
「ユーリカ様には幼い頃からしっかりとした教育を施してありますので。いつかこうなる日がくると思い、私にできる限りの教育をね」
「そうでしたか。王は感謝しないといけませんね」
「はっは。感謝など。これも司祭の務めですから。さあ、アイン様。親子を対面させてあげて下さい」
「はい。ユーリカ、行こうか」
「はいっ!」
アインはユーリカの手を握り、城へと戻るのだった。
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