50 / 55
第4章 東の大陸編
10 快進撃
しおりを挟む
アーレスが去った後のカジノは大慌てで収支計算にあたっていた、
「くそぉぉぉっ! 前代未聞の大赤字どころかこれじゃあ営業ができんっ!」
「あの貴族が連れてきた従者もスロット台パンクさせてましたっ!」
「ルーレットなんか全部当ててたんだぞ!? 狙った場所に放れるディーラーもショックで辞めちまった!」
カジノのオーナーはこの大損害に頭を抱えている。
「終わりだ……。国王に知られたら俺達はもれなく借金奴隷にされるだろう……。しかし! まだ助かる道はある!」
「助かる道……ですか」
「ああ。あの貴族を尾行させている。今夜中に宿を襲撃して抜かれた金を全部回収してなかった事にするぞ! ゴロツキの手配を急げ!」
「「「はっ!!」」」
カジノが襲撃を計画しているとは知らなかったが、尾行に気付いていたアーレスは普通に馬車を走らせていた。
「び、尾行されてるんですか!?」
「ああ。馬車から一定の距離を保ったままずっとついてきている」
「速度を上げますか?」
「いや、このままアジトまで連れて行く。どうあっても勝てない現実を教えてやらなきゃな」
「あの要塞を攻略なんてドラゴンでも不可能っすよ」
そして馬車は夜通し走り、要塞の中に消える。馬車が見えなくなった所で追尾していた斥候が姿を現し、堅牢堅固な要塞を見上げ絶望と共に膝をついていた。
「こ、こんな場所になんだこれはっ!? こんな要塞に忍び込み金を回収するなど無理だろう!? と、とにかく報告に戻らねばっ!」
尾行していた斥候は休む間もなく引き返し、カジノのオーナーに全てを語った。
「よ、要塞?」
「はっ! 高い外壁に深い堀、入り口は吊り橋式で侵入すら不可能! さらに外壁上部には大砲のような筒が設置され、空からの侵入も厳しい模様!」
「あ、あの男!! 貴族というのは嘘だったかっ!! は、はははっ! よしっ! これなら国を動かせるぞ!! 急ぎ国王に報告だ! 反逆者がカジノから大金を奪い謀反を企てているとなっ!」
「オーナー、事実確認は……」
「必要ないっ! 私の報告が事実だっ!! 急ぎ報告し軍を動かしてもらうぞ! これで私の罪はなかった事になるわっ! はははははっ!」
その後、カジノのオーナーから国王にアーレス達の事が報告された。
「反逆者か。商人から金を奪うなど舐めてくれる! 今すぐ全軍出撃だ! 盗人共を抹殺せよ!!」
「「「「おぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!!」」」」
報告から数日でユーテリア軍は戦の支度を整え要塞に向かう。だが軍は要塞を前にし固まっていた。
「どうやって入るんだこれ……」
「破城槌を使おうにも堀の幅じゃ無理だ!」
「投石はどうだ?」
「石で鋼鉄の門を破壊出来るかよっ! 魔法部隊!」
「む、無理です! あの外壁に触れた瞬間魔法が消えてます! マジックキャンセラーが付与されていると思われます!」
「ぐぅっ、敵を前に手出しすらできんのかっ!」
そこで軍師が総大将に助言する。
「慌てる事はありません。いくら強固な要塞だろうと食糧までは手に入らぬでしょう。敵は籠城するでしょうから我らは食糧が尽きて門を開く時を待てば良いのです」
「なるほど。各隊は入り口を包囲し門が開くのを待て!」
「「「「ははっ!」」」」
それから一ヶ月、待てど暮らせど要塞の門は開かず、軍の兵糧だけが減っていく。交代で門を見張る兵も疲弊し、不満を口にするようになった。
「全然開かねぇじゃねぇか。あの軍師に騙されてんじゃね?」
「もう一週間も一食芋一つだけだぞ。やってらんねぇぞ!」
「もう帰りてぇよ~。本当に反逆者なんているのかよ!」
「そうだそうだ! 誰も出入りしてねぇ! 実は無人なんじゃねぇか!?」
やがて不満は軍全体に伝播し、総大将はなくなく指示を出す。
「……撤収だっ! 本当に反逆者がいるなら抵抗するはずだっ! 一ヶ月もの間敵の姿一つ見えぬ事を鑑みるに、この要塞は外壁だけの張りぼてだろう! そう王都に報告し、我らを無駄に動かせたカジノのオーナーを詰問する!! 以上だっ!」
そうして軍は多大な損害を出し、王都へと引き返していった。そして全ての罪をカジノのオーナーになすりつけ、カジノオーナーは国に損害を与えた罪で公開処刑となった。
「嘘ではないっ! 本当に反逆者はいたんだっ!」
「問答無用! 火炙りの刑に処せいっ!!」
「や、やめ──! ぎあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」
カジノオーナーは生きたまま火炙りにされ、この世を去っていった。そしてアーレスはというと。
「カジノに続き無駄に兵糧を消費させる事ができたな」
「要塞の中は自給自足してもまだお釣りがきますからねぇ。全てアーレス様のお力です!」
「ははっ、この程度造作ない。さあ、この勢いで商人共にとって命に等しい金を根刮ぎ奪い尽くすぞ。次は貿易を妨害する。奴らより安く取引を行い取引相手を奪ってやろうじゃないか」
「「「「おぉぉぉぉぉぉぉぉっ!」」」」
それからさらに一ヶ月後、カジノを失い、貿易先をも潰されたユーテリアの民は金がない状態で物資のみが余るデフレ状態に突入した。
「陛下! 我々には売るだけ物があるというのに何故隣国との取引を中止せんのですか!」
「黙れっ! 今も取引が続いている国は俺が王になるために力を貸してくれた取引先だっ! 裏切るわけにはいかんっ!」
「しかし! 民草にはもう物を買う財力すらありませんぞ! 我が国の経済は破綻しかけております!」
「な、なら新しい取引先を探せっ! 物があるなら売れば良いだろうが!」
「……ありませんよ」
「なんだと?」
「何者かが妨害しており、我らの売りたい物をより安価で卸しております! それこそ採算度外視でね!」
「なん……だと!? 何者だ!」
「わかりませんよ! 陛下、もうこの国はおしまいです。身の振り方を考えては? 我々はもう陛下に従えません。では失礼します」
「ま、待たんかっ!!」
ユーテリアを運営していた商人達は国王を見限り、それぞれ別々の国へと亡命していった。そして王都の民も有り金を握りしめ国を捨てて逃げていく。
「……何故だ! この国はこれからではないかっ! そうだ……金がないならまた人魚を捕まえて売れば良い! あれは捨てる所のない商品だからなぁっ! 俺は決して諦めんぞ……。一商人から国王まで成り上がったのだ! こんな所で諦めてたまるかぁっ!」
そして国王は身一つで港町を目指し北上していく。そこで初めてアーレスの要塞を目の当たりにし、腰を抜かした。理由は要塞の前に集まった大勢の農民。自らが搾取してきた農民が今全てを失った国王の前に立ち塞がっている。
「農民……農民っ!! 貴様らかぁぁぁっ! よくもの野望を潰してくれたなぁぁぁぁっ!! 畑を耕す事しか能のない馬鹿どもがぁぁぁぁぁっ!!」
国王は目の前にいる農民が全ての元凶だと知り、腰に下げていた剣を抜いた。それをアーレスから訓練を受けた農民が鼻で笑う。
「はっ、頭でっかちの商人が剣で農民に勝てるのか? だてに農作業で鍛えちゃいねぇよ?」
「な、なんだとっ!? 不敬であるぞ!!」
「不敬? 先王を騙して奪っただけの王なんぞ敬えるわけねぇだろ!! 散々苦しめられた恨みだ……! 全員で串刺しにしたらぁぁぁぁっ!」
「う、うぉぉぉぉぉぉぉっ!!」
これまでの恨みを晴らさんとばかりに農民達は次々と国王に向け剣を突き刺していく。元より商人でしかない国王に戦う力などない。国王は全身を無数の剣で滅多刺しにされ地面に転がった。
「や、やったぞ! 王は死んだ!! 俺達の国を取り戻したぞっ!!」
「おぉぉぉぉぉっ! 農民でもやればできるっ! 俺達の勝ちだっ!!」
「ざまぁみやがれっ!」
農民達は拳を突き上げ喜びにうち震えている。そんな中、アーレスは静かに国王の死体に近付きこう呟いた。
「散々蔑んできた農民に殺された気分はどうだ? 全てを奪われ仲間に捨てられ最後は一人ぼっちだ。俺がこの国を潰そうと思えば一瞬で瓦礫と死体の山に変えられる。だがそれだと拐われ殺された人魚達の恨みは晴れないだろう? だからわざわざ時間をかけてお前から全てを奪ってやった。お前に仲間を奪われた人魚達の気持ちがわかったか? ま、あの世でしっかり反省するんだな」
こうしてユーテリアはアーレス到着から数ヶ月で滅亡し、後に農民を王にした農業国家アーレシアへと再興されていく事になるのだが、それはまだ先の話だ。
「アーレス様! 本当に行ってしまわれるのですか!」
「次の王はアーレス様しか考えられませんっ!」
「悪いな、俺にはまだやる事があるんだ。新しい王は民の苦しみを知るお前達がやれ。皆で力を合わせて素晴らしい国を作れよ」
「アーレス様っ! ありがとうございましたっ!」
アーレスは人魚の恨みを晴らし、本来の目的地である朱雀達の同胞がいる隠れ里へと足を進めるのだった。
「くそぉぉぉっ! 前代未聞の大赤字どころかこれじゃあ営業ができんっ!」
「あの貴族が連れてきた従者もスロット台パンクさせてましたっ!」
「ルーレットなんか全部当ててたんだぞ!? 狙った場所に放れるディーラーもショックで辞めちまった!」
カジノのオーナーはこの大損害に頭を抱えている。
「終わりだ……。国王に知られたら俺達はもれなく借金奴隷にされるだろう……。しかし! まだ助かる道はある!」
「助かる道……ですか」
「ああ。あの貴族を尾行させている。今夜中に宿を襲撃して抜かれた金を全部回収してなかった事にするぞ! ゴロツキの手配を急げ!」
「「「はっ!!」」」
カジノが襲撃を計画しているとは知らなかったが、尾行に気付いていたアーレスは普通に馬車を走らせていた。
「び、尾行されてるんですか!?」
「ああ。馬車から一定の距離を保ったままずっとついてきている」
「速度を上げますか?」
「いや、このままアジトまで連れて行く。どうあっても勝てない現実を教えてやらなきゃな」
「あの要塞を攻略なんてドラゴンでも不可能っすよ」
そして馬車は夜通し走り、要塞の中に消える。馬車が見えなくなった所で追尾していた斥候が姿を現し、堅牢堅固な要塞を見上げ絶望と共に膝をついていた。
「こ、こんな場所になんだこれはっ!? こんな要塞に忍び込み金を回収するなど無理だろう!? と、とにかく報告に戻らねばっ!」
尾行していた斥候は休む間もなく引き返し、カジノのオーナーに全てを語った。
「よ、要塞?」
「はっ! 高い外壁に深い堀、入り口は吊り橋式で侵入すら不可能! さらに外壁上部には大砲のような筒が設置され、空からの侵入も厳しい模様!」
「あ、あの男!! 貴族というのは嘘だったかっ!! は、はははっ! よしっ! これなら国を動かせるぞ!! 急ぎ国王に報告だ! 反逆者がカジノから大金を奪い謀反を企てているとなっ!」
「オーナー、事実確認は……」
「必要ないっ! 私の報告が事実だっ!! 急ぎ報告し軍を動かしてもらうぞ! これで私の罪はなかった事になるわっ! はははははっ!」
その後、カジノのオーナーから国王にアーレス達の事が報告された。
「反逆者か。商人から金を奪うなど舐めてくれる! 今すぐ全軍出撃だ! 盗人共を抹殺せよ!!」
「「「「おぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!!」」」」
報告から数日でユーテリア軍は戦の支度を整え要塞に向かう。だが軍は要塞を前にし固まっていた。
「どうやって入るんだこれ……」
「破城槌を使おうにも堀の幅じゃ無理だ!」
「投石はどうだ?」
「石で鋼鉄の門を破壊出来るかよっ! 魔法部隊!」
「む、無理です! あの外壁に触れた瞬間魔法が消えてます! マジックキャンセラーが付与されていると思われます!」
「ぐぅっ、敵を前に手出しすらできんのかっ!」
そこで軍師が総大将に助言する。
「慌てる事はありません。いくら強固な要塞だろうと食糧までは手に入らぬでしょう。敵は籠城するでしょうから我らは食糧が尽きて門を開く時を待てば良いのです」
「なるほど。各隊は入り口を包囲し門が開くのを待て!」
「「「「ははっ!」」」」
それから一ヶ月、待てど暮らせど要塞の門は開かず、軍の兵糧だけが減っていく。交代で門を見張る兵も疲弊し、不満を口にするようになった。
「全然開かねぇじゃねぇか。あの軍師に騙されてんじゃね?」
「もう一週間も一食芋一つだけだぞ。やってらんねぇぞ!」
「もう帰りてぇよ~。本当に反逆者なんているのかよ!」
「そうだそうだ! 誰も出入りしてねぇ! 実は無人なんじゃねぇか!?」
やがて不満は軍全体に伝播し、総大将はなくなく指示を出す。
「……撤収だっ! 本当に反逆者がいるなら抵抗するはずだっ! 一ヶ月もの間敵の姿一つ見えぬ事を鑑みるに、この要塞は外壁だけの張りぼてだろう! そう王都に報告し、我らを無駄に動かせたカジノのオーナーを詰問する!! 以上だっ!」
そうして軍は多大な損害を出し、王都へと引き返していった。そして全ての罪をカジノのオーナーになすりつけ、カジノオーナーは国に損害を与えた罪で公開処刑となった。
「嘘ではないっ! 本当に反逆者はいたんだっ!」
「問答無用! 火炙りの刑に処せいっ!!」
「や、やめ──! ぎあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」
カジノオーナーは生きたまま火炙りにされ、この世を去っていった。そしてアーレスはというと。
「カジノに続き無駄に兵糧を消費させる事ができたな」
「要塞の中は自給自足してもまだお釣りがきますからねぇ。全てアーレス様のお力です!」
「ははっ、この程度造作ない。さあ、この勢いで商人共にとって命に等しい金を根刮ぎ奪い尽くすぞ。次は貿易を妨害する。奴らより安く取引を行い取引相手を奪ってやろうじゃないか」
「「「「おぉぉぉぉぉぉぉぉっ!」」」」
それからさらに一ヶ月後、カジノを失い、貿易先をも潰されたユーテリアの民は金がない状態で物資のみが余るデフレ状態に突入した。
「陛下! 我々には売るだけ物があるというのに何故隣国との取引を中止せんのですか!」
「黙れっ! 今も取引が続いている国は俺が王になるために力を貸してくれた取引先だっ! 裏切るわけにはいかんっ!」
「しかし! 民草にはもう物を買う財力すらありませんぞ! 我が国の経済は破綻しかけております!」
「な、なら新しい取引先を探せっ! 物があるなら売れば良いだろうが!」
「……ありませんよ」
「なんだと?」
「何者かが妨害しており、我らの売りたい物をより安価で卸しております! それこそ採算度外視でね!」
「なん……だと!? 何者だ!」
「わかりませんよ! 陛下、もうこの国はおしまいです。身の振り方を考えては? 我々はもう陛下に従えません。では失礼します」
「ま、待たんかっ!!」
ユーテリアを運営していた商人達は国王を見限り、それぞれ別々の国へと亡命していった。そして王都の民も有り金を握りしめ国を捨てて逃げていく。
「……何故だ! この国はこれからではないかっ! そうだ……金がないならまた人魚を捕まえて売れば良い! あれは捨てる所のない商品だからなぁっ! 俺は決して諦めんぞ……。一商人から国王まで成り上がったのだ! こんな所で諦めてたまるかぁっ!」
そして国王は身一つで港町を目指し北上していく。そこで初めてアーレスの要塞を目の当たりにし、腰を抜かした。理由は要塞の前に集まった大勢の農民。自らが搾取してきた農民が今全てを失った国王の前に立ち塞がっている。
「農民……農民っ!! 貴様らかぁぁぁっ! よくもの野望を潰してくれたなぁぁぁぁっ!! 畑を耕す事しか能のない馬鹿どもがぁぁぁぁぁっ!!」
国王は目の前にいる農民が全ての元凶だと知り、腰に下げていた剣を抜いた。それをアーレスから訓練を受けた農民が鼻で笑う。
「はっ、頭でっかちの商人が剣で農民に勝てるのか? だてに農作業で鍛えちゃいねぇよ?」
「な、なんだとっ!? 不敬であるぞ!!」
「不敬? 先王を騙して奪っただけの王なんぞ敬えるわけねぇだろ!! 散々苦しめられた恨みだ……! 全員で串刺しにしたらぁぁぁぁっ!」
「う、うぉぉぉぉぉぉぉっ!!」
これまでの恨みを晴らさんとばかりに農民達は次々と国王に向け剣を突き刺していく。元より商人でしかない国王に戦う力などない。国王は全身を無数の剣で滅多刺しにされ地面に転がった。
「や、やったぞ! 王は死んだ!! 俺達の国を取り戻したぞっ!!」
「おぉぉぉぉぉっ! 農民でもやればできるっ! 俺達の勝ちだっ!!」
「ざまぁみやがれっ!」
農民達は拳を突き上げ喜びにうち震えている。そんな中、アーレスは静かに国王の死体に近付きこう呟いた。
「散々蔑んできた農民に殺された気分はどうだ? 全てを奪われ仲間に捨てられ最後は一人ぼっちだ。俺がこの国を潰そうと思えば一瞬で瓦礫と死体の山に変えられる。だがそれだと拐われ殺された人魚達の恨みは晴れないだろう? だからわざわざ時間をかけてお前から全てを奪ってやった。お前に仲間を奪われた人魚達の気持ちがわかったか? ま、あの世でしっかり反省するんだな」
こうしてユーテリアはアーレス到着から数ヶ月で滅亡し、後に農民を王にした農業国家アーレシアへと再興されていく事になるのだが、それはまだ先の話だ。
「アーレス様! 本当に行ってしまわれるのですか!」
「次の王はアーレス様しか考えられませんっ!」
「悪いな、俺にはまだやる事があるんだ。新しい王は民の苦しみを知るお前達がやれ。皆で力を合わせて素晴らしい国を作れよ」
「アーレス様っ! ありがとうございましたっ!」
アーレスは人魚の恨みを晴らし、本来の目的地である朱雀達の同胞がいる隠れ里へと足を進めるのだった。
0
お気に入りに追加
993
あなたにおすすめの小説

爺さんの異世界建国記 〜荒廃した異世界を農業で立て直していきます。いきなりの土作りはうまくいかない。
秋田ノ介
ファンタジー
88歳の爺さんが、異世界に転生して農業の知識を駆使して建国をする話。
異世界では、戦乱が絶えず、土地が荒廃し、人心は乱れ、国家が崩壊している。そんな世界を司る女神から、世界を救うように懇願される。爺は、耳が遠いせいで、村長になって村人が飢えないようにしてほしいと頼まれたと勘違いする。
その願いを叶えるために、農業で村人の飢えをなくすことを目標にして、生活していく。それが、次第に輪が広がり世界の人々に希望を与え始める。戦争で成人男性が極端に少ない世界で、13歳のロッシュという若者に転生した爺の周りには、ハーレムが出来上がっていく。徐々にその地に、流浪をしている者たちや様々な種族の者たちが様々な思惑で集まり、国家が出来上がっていく。
飢えを乗り越えた『村』は、王国から狙われることとなる。強大な軍事力を誇る王国に対して、ロッシュは知恵と知識、そして魔法や仲間たちと協力して、その脅威を乗り越えていくオリジナル戦記。
完結済み。全400話、150万字程度程度になります。元は他のサイトで掲載していたものを加筆修正して、掲載します。一日、少なくとも二話は更新します。

(完結)魔王討伐後にパーティー追放されたFランク魔法剣士は、超レア能力【全スキル】を覚えてゲスすぎる勇者達をザマアしつつ世界を救います
しまうま弁当
ファンタジー
魔王討伐直後にクリードは勇者ライオスからパーティーから出て行けといわれるのだった。クリードはパーティー内ではつねにFランクと呼ばれ戦闘にも参加させてもらえず場美雑言は当たり前でクリードはもう勇者パーティーから出て行きたいと常々考えていたので、いい機会だと思って出て行く事にした。だがラストダンジョンから脱出に必要なリアーの羽はライオス達は分けてくれなかったので、仕方なく一階層づつ上っていく事を決めたのだった。だがなぜか後ろから勇者パーティー内で唯一のヒロインであるミリーが追いかけてきて一緒に脱出しようと言ってくれたのだった。切羽詰まっていると感じたクリードはミリーと一緒に脱出を図ろうとするが、後ろから追いかけてきたメンバーに石にされてしまったのだった。

どうも、命中率0%の最弱村人です 〜隠しダンジョンを周回してたらレベル∞になったので、種族進化して『半神』目指そうと思います〜
サイダーボウイ
ファンタジー
この世界では15歳になって成人を迎えると『天恵の儀式』でジョブを授かる。
〈村人〉のジョブを授かったティムは、勇者一行が訪れるのを待つ村で妹とともに仲良く暮らしていた。
だがちょっとした出来事をきっかけにティムは村から追放を言い渡され、モンスターが棲息する森へと放り出されてしまう。
〈村人〉の固有スキルは【命中率0%】というデメリットしかない最弱スキルのため、ティムはスライムすらまともに倒せない。
危うく死にかけたティムは森の中をさまよっているうちにある隠しダンジョンを発見する。
『【煌世主の意志】を感知しました。EXスキル【オートスキップ】が覚醒します』
いきなり現れたウィンドウに驚きつつもティムは試しに【オートスキップ】を使ってみることに。
すると、いつの間にか自分のレベルが∞になって……。
これは、やがて【種族の支配者(キング・オブ・オーバーロード)】と呼ばれる男が、最弱の村人から最強種族の『半神』へと至り、世界を救ってしまうお話である。

俺だけに効くエリクサー。飲んで戦って気が付けば異世界最強に⁉
まるせい
ファンタジー
異世界に召喚された熱海 湊(あたみ みなと)が得たのは(自分だけにしか効果のない)エリクサーを作り出す能力だった。『外れ異世界人』認定された湊は神殿から追放されてしまう。
貰った手切れ金を元手に装備を整え、湊はこの世界で生きることを決意する。
【完結】帝国から追放された最強のチーム、リミッター外して無双する
エース皇命
ファンタジー
【HOTランキング2位獲得作品】
スペイゴール大陸最強の帝国、ユハ帝国。
帝国に仕え、最強の戦力を誇っていたチーム、『デイブレイク』は、突然議会から追放を言い渡される。
しかし帝国は気づいていなかった。彼らの力が帝国を拡大し、恐るべき戦力を誇示していたことに。
自由になった『デイブレイク』のメンバー、エルフのクリス、バランス型のアキラ、強大な魔力を宿すジャック、杖さばきの達人ランラン、絶世の美女シエナは、今まで抑えていた実力を完全開放し、ゼロからユハ帝国を超える国を建国していく。
※この世界では、杖と魔法を使って戦闘を行います。しかし、あの稲妻型の傷を持つメガネの少年のように戦うわけではありません。どうやって戦うのかは、本文を読んでのお楽しみです。杖で戦う戦士のことを、本文では杖士(ブレイカー)と描写しています。
※舞台の雰囲気は中世ヨーロッパ〜近世ヨーロッパに近いです。
〜『デイブレイク』のメンバー紹介〜
・クリス(男・エルフ・570歳)
チームのリーダー。もともとはエルフの貴族の家系だったため、上品で高潔。白く透明感のある肌に、整った顔立ちである。エルフ特有のとがった耳も特徴的。メンバーからも信頼されているが……
・アキラ(男・人間・29歳)
杖術、身体能力、頭脳、魔力など、あらゆる面のバランスが取れたチームの主力。独特なユーモアのセンスがあり、ムードメーカーでもある。唯一の弱点が……
・ジャック(男・人間・34歳)
怪物級の魔力を持つ杖士。その魔力が強大すぎるがゆえに、普段はその魔力を抑え込んでいるため、感情をあまり出さない。チームで唯一の黒人で、ドレッドヘアが特徴的。戦闘で右腕を失って以来義手を装着しているが……
・ランラン(女・人間・25歳)
優れた杖の腕前を持ち、チームを支える杖士。陽気でチャレンジャーな一面もあり、可愛さも武器である。性格の共通点から、アキラと親しく、親友である。しかし実は……
・シエナ(女・人間・28歳)
絶世の美女。とはいっても杖士としての実力も高く、アキラと同じくバランス型である。誰もが羨む美貌をもっているが、本人はあまり自信がないらしく、相手の反応を確認しながら静かに話す。あるメンバーのことが……
アイテムボックス無双 ~何でも収納! 奥義・首狩りアイテムボックス!~
明治サブ🍆スニーカー大賞【金賞】受賞作家
ファンタジー
※大・大・大どんでん返し回まで投稿済です!!
『第1回 次世代ファンタジーカップ ~最強「進化系ざまぁ」決定戦!』投稿作品。
無限収納機能を持つ『マジックバッグ』が巷にあふれる街で、収納魔法【アイテムボックス】しか使えない主人公・クリスは冒険者たちから無能扱いされ続け、ついに100パーティー目から追放されてしまう。
破れかぶれになって単騎で魔物討伐に向かい、あわや死にかけたところに謎の美しき旅の魔女が現れ、クリスに告げる。
「【アイテムボックス】は最強の魔法なんだよ。儂が使い方を教えてやろう」
【アイテムボックス】で魔物の首を、家屋を、オークの集落を丸ごと収納!? 【アイテムボックス】で道を作り、川を作り、街を作る!? ただの収納魔法と侮るなかれ。知覚できるものなら疫病だろうが敵の軍勢だろうが何だって除去する超能力! 主人公・クリスの成り上がりと「進化系ざまぁ」展開、そして最後に待ち受ける極上のどんでん返しを、とくとご覧あれ! 随所に散りばめられた大小さまざまな伏線を、あなたは見抜けるか!?

迷宮に捨てられた俺、魔導ガチャを駆使して世界最強の大賢者へと至る〜
サイダーボウイ
ファンタジー
アスター王国ハワード伯爵家の次男ルイス・ハワードは、10歳の【魔力固定の儀】において魔法適性ゼロを言い渡され、実家を追放されてしまう。
父親の命令により、生還率が恐ろしく低い迷宮へと廃棄されたルイスは、そこで魔獣に襲われて絶体絶命のピンチに陥る。
そんなルイスの危機を救ってくれたのが、400年の時を生きる魔女エメラルドであった。
彼女が操るのは、ルイスがこれまでに目にしたことのない未発見の魔法。
その煌めく魔法の数々を目撃したルイスは、深い感動を覚える。
「今の自分が悔しいなら、生まれ変わるしかないよ」
そう告げるエメラルドのもとで、ルイスは努力によって人生を劇的に変化させていくことになる。
これは、未発見魔法の列挙に挑んだ少年が、仲間たちとの出会いを通じて成長し、やがて世界の命運を動かす最強の大賢者へと至る物語である。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる