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第3章 打倒、聖フランチェスカ教国編
14 結界を破ろう
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磔にされていた火鳥族を生きる屍として蘇生させ、ウルスラと共に魔王国へと送り返す。そしてアーレスは結界を見た。
「なるほど。これは確かに簡単には破れないかもな」
「わかるの? アーレスちゃん」
「まぁ……な。一応昔は真面目に勉強してたし」
アーレスは学園で学んだ結界術を思い出す。
「これは五行結界術だな」
「五行結界術? それって普通の結界術とは違うのかしら?」
「ああ。五行とは朱雀、青龍、白虎、玄武、黄龍示す。つまりだ、大陸にある塔の名は何だったか?」
「えっと……ボクのは朱雀の塔!」
「今までいたのは青龍……では北に玄武、西に白虎がいるのでしょうか?」
アーレスは頷く。
「多分な。そしておそらく大神殿の中には黄龍がいる。母さんの話と、朱雀、青龍の存在からこの結論にいたる事ができた。この五行結界術は五つの支点をもち、結界の強度を増している。だが、この結界の要は中央の支点だ。ここがある限り破れないだろう」
「困りましたね……。朱雀さんは中に入れないのでしょうか?」
「やってみよっか」
朱雀は結界に向かい手をかざす。そして触れた瞬間、まるで壁があるように遮られ、朱雀の手は結界から先に入れなかった。
「やっぱり無理っぽい。多分裏切り者扱いされて入れなくなったかも」
「ふむ……。やっかいだな。普通の結界術なら支点を破壊すれば弱体化できるが、五行結界術は無理だ。いっそ別次元に放り込むか……」
「アーレスちゃん、そんな事できるの?」
「まあな。ただ、この規模になると魔力の消費が激し過ぎて制御不能になるかも」
「そうなったら……どうなるの?」
「……開いた次元が閉じなくなって星ごと吸い込まれ──」
「「却下で!」」
アーレスの案は即座に却下された。
「なら……おそらく中にいる青龍に頼るしかない。もし青龍が黄龍を殺害、もしくはこの結界の外まで運んできてくれたら結界は解除できそうなんだが」
「青龍……っ! 頑張って!」
ウィンディは青龍の無事を祈り、アーレス達はどうしようもないため、青龍の帰還を待つ事にした。
一方その頃、約束を破られ姫を汚された事を知った青龍は大神殿へと忍び込み、アーレス達を大神殿へと突入させるために黄龍のいる部屋に向かっていた。
「はぁ……はぁ……っ! もうすぐですっ! 私の命などどうなっても構いませんっ! 何としてでも黄龍を……っ!」
「いたか!」
「いや、こっちには来てない! 向こうは見たか?」
「あっちか! 行ってみる!」
「……? 今のは……」
青龍が身を潜めていたすぐ近くで騎士がこんなやり取りをし、青龍の発見を阻止していた。
「青龍」
「……その声はまさか……玄武ですか! なぜあなたが地下牢に!」
「しっ! なぜ? わかるじゃろう。入り口にあった火鳥族の亡骸じゃ!」
「あなたも……見たのですか」
「うむ。っと、変化」
玄武はくるりと回り変化を解き元の姿に戻った。
「確かに火鳥族は負け、塔は失われたがあの殺し方はないじゃろう。このままでは不味いと思い、わしは仲間を救い出しに来たのじゃが……手遅れじゃった。してお主は?」
「私は……」
青龍は玄武に全てを語った。
「……そうか。契約は破られておったか。やはりどこまでも卑劣な奴らよ」
「玄武、私は何としても黄龍を殺すか、この大神殿から外に出したいのです。協力を頼めますかな」
「うむ。任せよ。嫌じゃろうが今からお主にも変化を施す。潜入の基本は変装じゃろ?」
「ありがとう、玄武よ」
そうして二人で協力し、ついに最後の部屋にたどり着いた。
「どうしたお前達」
「そろそろ交代の時間じゃないか?」
「もうそんな時間か。それより騒がしいが何かあったのか?」
「ああ、青龍が侵入してきたらしい。途中で姿を見失ったそうだが……姫さんはもういないってのにな。何しに来たんだか」
「そうだな。俺達も休憩終わったら探してみるわ。おい、行こうぜ」
「おう。ほら、鍵束だ。失くすなよ?」
「ああ」
入り口を守っていた騎士はあっけなく騙され休憩に入っていった。
「バカばっかりじゃな、教国の騎士は」
「ええ、女とやる事しか頭にないクズですからな」
騎士の気配が消えた所で青龍は扉を開き中に入った。そこで手足を壁に固定され、何やら器具が取り付けられた金髪の少女を発見した。
「この方が……黄龍? 姫と同じくらいではないか……」
「お主は知らんかったか。去年母親が死んでな。今は二代目黄龍が結界を引き継いでおるのじゃ」
「二代目……どうやって? 黄龍は我らよりはるかに数も少なく──まさか!!」
「龍人族との混血じゃよ。龍人族のオスは黄龍を孕ませるまで毎日限界まで搾り取られておったのじゃ」
「……なぜ龍人族だけがこんな目にっ!!」
玄武は黄龍の枷を外しながら青龍に言った。
「白虎は元から一人じゃったから良いがな、ワシの種族は甲羅を剥がれ、食われた」
「く、食われた? 人が獣人を!? く、狂ってますな……」
「そう、ここの奴らは心底狂っておる。青龍よ、主が来てくれて助かったわい」
「え?」
玄武は最後の枷を外し、壁から離れた黄龍を青龍に渡した。
「黄龍は主に任す。それと……もし可能ならば霊亀族を頼む」
「玄武……まさかあなた!」
「ここがワシの死に場所よ。さあ、ワシが大暴れしている内に地上を目指すのじゃ!」
「げ、玄武……!」
そして青龍は黄龍を背負い身を隠しながら逃げ、玄武は白虎に変化し暴れ始めた。
「がははははっ! 暇潰しにもならんわっ! 人間の肉を食わせいっ!」
「白虎様! お止め下さいっ! 人間の肉ならばこの前沈めた船から渡したでしょう!」
「あんなものでは満たされんわっ!! 人間は踊り食いに限るからなぁぁぁぁぁっ!」
「がぁぁぁぁぁぁぁっ!? お……のれ白……虎……ぐふっ」
騎士を一掃した玄武は親指で階段を指差し、青龍が玄武に続いて進む。
「待て青龍……!」
「え?」
玄武は青龍を待たせ、一人階段を上がる。
「暴れていたのはあなたでしたか、白虎」
「ああ? 教皇親衛騎士隊が揃って何の用だ」
「なっ──」
青龍は驚き声を失った。玄武を囲むように騎士の足が四人分見える。
「あまり騎士を減らさないでもらいたい。いくらゴミとはいえ、もはや権威の失墜した教国に新しく騎士を雇い入れる力はないのですからね」
「ふん、知った事か。俺はもう行くからよ。あんたらもこんな所で油売ってねぇでじいさん守れや」
「待ちなさい白虎!」
玄武はゆっくりと入り口に向かって歩く。
「まったく、あの白虎だけはどうにも扱いに困る」
「そうですね。いったい何人食われたのやら」
「後で報告が上がってくるだろう」
「雑務は雑魚騎士ちゃん達に任せて帰りましょ」
階段の上から騎士の気配が離れていく。
「あ、危なかった……。まさか教皇親衛騎士隊が出張ってくるなど……。さあ、もう少し……。行きますっ!」
青龍は黄龍を背負い、希望の灯がともる大神殿の外へと駆けるのだった。
「なるほど。これは確かに簡単には破れないかもな」
「わかるの? アーレスちゃん」
「まぁ……な。一応昔は真面目に勉強してたし」
アーレスは学園で学んだ結界術を思い出す。
「これは五行結界術だな」
「五行結界術? それって普通の結界術とは違うのかしら?」
「ああ。五行とは朱雀、青龍、白虎、玄武、黄龍示す。つまりだ、大陸にある塔の名は何だったか?」
「えっと……ボクのは朱雀の塔!」
「今までいたのは青龍……では北に玄武、西に白虎がいるのでしょうか?」
アーレスは頷く。
「多分な。そしておそらく大神殿の中には黄龍がいる。母さんの話と、朱雀、青龍の存在からこの結論にいたる事ができた。この五行結界術は五つの支点をもち、結界の強度を増している。だが、この結界の要は中央の支点だ。ここがある限り破れないだろう」
「困りましたね……。朱雀さんは中に入れないのでしょうか?」
「やってみよっか」
朱雀は結界に向かい手をかざす。そして触れた瞬間、まるで壁があるように遮られ、朱雀の手は結界から先に入れなかった。
「やっぱり無理っぽい。多分裏切り者扱いされて入れなくなったかも」
「ふむ……。やっかいだな。普通の結界術なら支点を破壊すれば弱体化できるが、五行結界術は無理だ。いっそ別次元に放り込むか……」
「アーレスちゃん、そんな事できるの?」
「まあな。ただ、この規模になると魔力の消費が激し過ぎて制御不能になるかも」
「そうなったら……どうなるの?」
「……開いた次元が閉じなくなって星ごと吸い込まれ──」
「「却下で!」」
アーレスの案は即座に却下された。
「なら……おそらく中にいる青龍に頼るしかない。もし青龍が黄龍を殺害、もしくはこの結界の外まで運んできてくれたら結界は解除できそうなんだが」
「青龍……っ! 頑張って!」
ウィンディは青龍の無事を祈り、アーレス達はどうしようもないため、青龍の帰還を待つ事にした。
一方その頃、約束を破られ姫を汚された事を知った青龍は大神殿へと忍び込み、アーレス達を大神殿へと突入させるために黄龍のいる部屋に向かっていた。
「はぁ……はぁ……っ! もうすぐですっ! 私の命などどうなっても構いませんっ! 何としてでも黄龍を……っ!」
「いたか!」
「いや、こっちには来てない! 向こうは見たか?」
「あっちか! 行ってみる!」
「……? 今のは……」
青龍が身を潜めていたすぐ近くで騎士がこんなやり取りをし、青龍の発見を阻止していた。
「青龍」
「……その声はまさか……玄武ですか! なぜあなたが地下牢に!」
「しっ! なぜ? わかるじゃろう。入り口にあった火鳥族の亡骸じゃ!」
「あなたも……見たのですか」
「うむ。っと、変化」
玄武はくるりと回り変化を解き元の姿に戻った。
「確かに火鳥族は負け、塔は失われたがあの殺し方はないじゃろう。このままでは不味いと思い、わしは仲間を救い出しに来たのじゃが……手遅れじゃった。してお主は?」
「私は……」
青龍は玄武に全てを語った。
「……そうか。契約は破られておったか。やはりどこまでも卑劣な奴らよ」
「玄武、私は何としても黄龍を殺すか、この大神殿から外に出したいのです。協力を頼めますかな」
「うむ。任せよ。嫌じゃろうが今からお主にも変化を施す。潜入の基本は変装じゃろ?」
「ありがとう、玄武よ」
そうして二人で協力し、ついに最後の部屋にたどり着いた。
「どうしたお前達」
「そろそろ交代の時間じゃないか?」
「もうそんな時間か。それより騒がしいが何かあったのか?」
「ああ、青龍が侵入してきたらしい。途中で姿を見失ったそうだが……姫さんはもういないってのにな。何しに来たんだか」
「そうだな。俺達も休憩終わったら探してみるわ。おい、行こうぜ」
「おう。ほら、鍵束だ。失くすなよ?」
「ああ」
入り口を守っていた騎士はあっけなく騙され休憩に入っていった。
「バカばっかりじゃな、教国の騎士は」
「ええ、女とやる事しか頭にないクズですからな」
騎士の気配が消えた所で青龍は扉を開き中に入った。そこで手足を壁に固定され、何やら器具が取り付けられた金髪の少女を発見した。
「この方が……黄龍? 姫と同じくらいではないか……」
「お主は知らんかったか。去年母親が死んでな。今は二代目黄龍が結界を引き継いでおるのじゃ」
「二代目……どうやって? 黄龍は我らよりはるかに数も少なく──まさか!!」
「龍人族との混血じゃよ。龍人族のオスは黄龍を孕ませるまで毎日限界まで搾り取られておったのじゃ」
「……なぜ龍人族だけがこんな目にっ!!」
玄武は黄龍の枷を外しながら青龍に言った。
「白虎は元から一人じゃったから良いがな、ワシの種族は甲羅を剥がれ、食われた」
「く、食われた? 人が獣人を!? く、狂ってますな……」
「そう、ここの奴らは心底狂っておる。青龍よ、主が来てくれて助かったわい」
「え?」
玄武は最後の枷を外し、壁から離れた黄龍を青龍に渡した。
「黄龍は主に任す。それと……もし可能ならば霊亀族を頼む」
「玄武……まさかあなた!」
「ここがワシの死に場所よ。さあ、ワシが大暴れしている内に地上を目指すのじゃ!」
「げ、玄武……!」
そして青龍は黄龍を背負い身を隠しながら逃げ、玄武は白虎に変化し暴れ始めた。
「がははははっ! 暇潰しにもならんわっ! 人間の肉を食わせいっ!」
「白虎様! お止め下さいっ! 人間の肉ならばこの前沈めた船から渡したでしょう!」
「あんなものでは満たされんわっ!! 人間は踊り食いに限るからなぁぁぁぁぁっ!」
「がぁぁぁぁぁぁぁっ!? お……のれ白……虎……ぐふっ」
騎士を一掃した玄武は親指で階段を指差し、青龍が玄武に続いて進む。
「待て青龍……!」
「え?」
玄武は青龍を待たせ、一人階段を上がる。
「暴れていたのはあなたでしたか、白虎」
「ああ? 教皇親衛騎士隊が揃って何の用だ」
「なっ──」
青龍は驚き声を失った。玄武を囲むように騎士の足が四人分見える。
「あまり騎士を減らさないでもらいたい。いくらゴミとはいえ、もはや権威の失墜した教国に新しく騎士を雇い入れる力はないのですからね」
「ふん、知った事か。俺はもう行くからよ。あんたらもこんな所で油売ってねぇでじいさん守れや」
「待ちなさい白虎!」
玄武はゆっくりと入り口に向かって歩く。
「まったく、あの白虎だけはどうにも扱いに困る」
「そうですね。いったい何人食われたのやら」
「後で報告が上がってくるだろう」
「雑務は雑魚騎士ちゃん達に任せて帰りましょ」
階段の上から騎士の気配が離れていく。
「あ、危なかった……。まさか教皇親衛騎士隊が出張ってくるなど……。さあ、もう少し……。行きますっ!」
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