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第一章 最初の国エルローズにて
第34話 総司の力
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信長が戻った日の夜、総一朗は総司を部屋に招き今後どうしたいか尋ねてみた。
「う~ん……急に言われてもね。僕まだここの事ほとんど知らないし」
「そうだな。剣もねぇしな」
すると総司が意地悪そうな顔でこう返した。
「僕の愛刀は兄さんに壊されちゃったしね」
「ま、まぁ待て。今代わりを探すからよ」
総司は丸腰でやってきた。そしてかつての愛刀だった菊一文字はひび割れている。今二人に武器はない。総一朗は魔法の袋をあさり刀を探す。
「総は刀以外も使えるか? サーベルとか」
「サーベルは折れやすいからあまり好きじゃないかな。ただ、僕の突き技が生きる武器でもあるかも」
「ふむ……。ならこいつはダメだな」
「なに?」
総一朗はサーベルを取り出し総司に見せた。
「な、なにこれ?」
「鑑定じゃ【オリハルコンサーベル】ってなってるな。なになに……オリハルコンは世界一硬い金属であり、最高の魔法媒体にもなり得る。剣技のみでなく魔技も使える一品……だそうだ」
「魔法? 魔技ってなに?」
「ふむ。明日試してみるか」
そして翌早朝。総一朗と総司は村の外れでオリハルコンサーベルを試していた。
「よく見ておけよ、総」
「うん」
総一朗はオリハルコンサーベルを握り構える。そして柄を握った手で火魔法を使うと刀身全体が真っ赤に染まった。
「あ、赤くなった!?」
「なるほどなるほど。刀身に属性が付くのか。どれ……」
総一朗は辺りを見回し手頃な大木を見つけた。そしてその大木に向かい火魔法を流したままのオリハルコンサーベルで突きを繰り出した。
「はぁぁぁぁっ!?」
サーベルは大木に深々と突き刺さり、その周辺から次第に燃え盛った。それを見た総司は口を開けたまま唖然としている。
「ふむ。火魔法を使って突き刺せば燃えるのか~」
「に、ににに兄さんっ!? 今のなにっ!?」
「あん? 何って……火の魔力を使った技だよ。【煉獄突き】とでも名付けようか。はっはっは」
「……ズルい! 僕にも教えてよ!」
「あ~ん? ふむ……」
総一朗は総司を見る。
「お前は今まで剣に生きてきたわけだが……こんな意味わからん力を受け入れる事に抵抗はないのか?」
「う~ん……、特に抵抗はないかな。強くなれるならなんでも取り入れたいし」
「ま、そうだよな。さすがは俺の弟だ。って事で……とりあえず今の腕を見せてみ。ほら」
「わっ」
総一朗は魔法の袋に入れてあった鍛練用の木刀を二振り取り出し一振りを総司に放り投げた。
「木刀かぁ~。懐かしいなぁ」
「ほら、こいよ。久しぶりに手合わせだ」
「うん。兄さんを殺めた時からだいぶ腕を上げてるからねっ! はぁっ!」
フッと総司の姿がブレ、コンマ数秒後に三つの鋭い刺突が総一朗の首元に放たれる。
「なるほどなぁ」
「見切られた!?」
総一朗はわずかに後方へと移動し、切っ先の届かない位置にいた。
「まぁ……腕はあがっているようだが……今の俺の相手はキツいかもなぁ」
「なっ! 兄さん……、兄さんは数ヶ月かもしれないけど僕は十年近く戦い続けてきてるんだよ? そんな僕より兄さんの方が強い? ありえないっ!」
総司は木刀を握り直し様々な軌道で斬撃を放つ。だが総一朗はそれを全て紙一重で躱わし、涼しい顔をしている。
「はぁっはぁっ……! な、なんで当たらないっ!」
「はっはっは。その程度か総っ! ほら、一撃でも入れてみろっ!」
「く、くそぉぉぉぉぉぉぉっ!」
総一朗は余裕で総司の攻撃を捌く。それもそのはずだ。総司はこの世界に来たばかりであり、レベルは当然一のままだ。対して総一朗のレベルはすでに百を超えている。レベルが上がると身体能力は飛躍的に伸びる。素のステータスしか持ち合わせていない総司が敵うはずもなかった。
一時間後、総司は地面に寝転がっていた。
「ズルいズルいズルい! レベルってなんだよぉっ! 上がると身体能力も上がる? 最初から僕に勝ち目なんてないじゃないか! ズルいぃぃぃぃぃぃぃっ!」
「気付いたか?」
「え?」
総司は真剣にそう言う総一朗を見上げる。
「まぁレベルが全てとは言わないが高いにこした事はない。この世界には他にも魔法やスキルといったさらにズルい力もあるんだぜ? 地球でいくら強くてもここでは雑魚モンスターを狩るのが精一杯よ。中には物理攻撃の効かない相手もいる」
総司は身体を起こし真剣に語る総一朗の話に耳を傾ける。
「兄さんはどうやってそんな力を身に付けたの?」
「俺はダンジョンで修行した。ダンジョンってのは宝が手に入る迷宮みたいなものでな。そこで食材や金を集めつつ力を蓄えてたんだよ」
「ダンジョン……」
「ああ。明日から総にも俺と一緒にダンジョンに潜ってもらう。俺の持ってるスキルの書を渡してやっても良いが……施しは受けたくないだろ?」
すると総司は立ち上がり笑顔でこう答えた。
「もちろん! 兄さんは僕のライバルだし! ちゃんと自分の力で兄さんに並び立つよ!」
「はっはっは。俺には数ヶ月の優位があるからな。追い付くのは並み大抵の努力じゃ足りねぇぞ」
「望む所だし! 晩年は剣も握れなかったからさ……」
「病には勝てんからなぁ。ま、この世界じゃ病すら治せる魔法や霊薬があるからな。手に入れておく事をオススメするぜ」
「へぇ~」
「それと魔法の袋だ。こいつがあれば重い荷物を運ばなくても良くなるし、せっかく手に入れた宝を諦めなくても良くなる。まずはレベルを上げつつ魔法の袋を手に入れていこうか」
「わかったよ、兄さん」
そして夜、総司の力を確認した総一朗は再び袋をあさりついに刀を見つけた。
「あった……あったぞ!」
「そ、それ……なんか禍々しいよ兄さん……?」
総一朗の取り出した刀は二振りあった。一振りは全て黒く、もう一振りは全て白い。総一朗はその二振りを鑑定した。
「黒い方は【黒天】。飛ぶ斬撃を放てるようだ」
「と、飛ぶ斬撃って……。ズルだ!」
「白い方は【白天】。対象に向け振るうと無数の刀が空中に浮かび上がり貫くらしい」
「め、滅茶苦茶だ……」
総一朗は総司に問い掛ける。
「どっちかやるよ。菊一文字の詫びだ。好きな方を選んで良いぜ」
「え? じゃあ白い方で!」
「ほう? なんでまた?」
総司は白天を受け取りながら言った。
「ほら、僕は清らかなイメージがあるじゃん? そんな僕には黒い刀は似合わないかなぁって」
「ほほう? なら俺には黒い刀が似合うってか?」
「あはははは。だって兄さん暗殺者じゃん。いつも黒い服着てるしさ。刀も黒い方が似合うよ。禍々しいけど」
「野郎っ」
「わぁぁぁっ、暴力反対っ!」
二人は久しぶりにじゃれあうのだった。
「う~ん……急に言われてもね。僕まだここの事ほとんど知らないし」
「そうだな。剣もねぇしな」
すると総司が意地悪そうな顔でこう返した。
「僕の愛刀は兄さんに壊されちゃったしね」
「ま、まぁ待て。今代わりを探すからよ」
総司は丸腰でやってきた。そしてかつての愛刀だった菊一文字はひび割れている。今二人に武器はない。総一朗は魔法の袋をあさり刀を探す。
「総は刀以外も使えるか? サーベルとか」
「サーベルは折れやすいからあまり好きじゃないかな。ただ、僕の突き技が生きる武器でもあるかも」
「ふむ……。ならこいつはダメだな」
「なに?」
総一朗はサーベルを取り出し総司に見せた。
「な、なにこれ?」
「鑑定じゃ【オリハルコンサーベル】ってなってるな。なになに……オリハルコンは世界一硬い金属であり、最高の魔法媒体にもなり得る。剣技のみでなく魔技も使える一品……だそうだ」
「魔法? 魔技ってなに?」
「ふむ。明日試してみるか」
そして翌早朝。総一朗と総司は村の外れでオリハルコンサーベルを試していた。
「よく見ておけよ、総」
「うん」
総一朗はオリハルコンサーベルを握り構える。そして柄を握った手で火魔法を使うと刀身全体が真っ赤に染まった。
「あ、赤くなった!?」
「なるほどなるほど。刀身に属性が付くのか。どれ……」
総一朗は辺りを見回し手頃な大木を見つけた。そしてその大木に向かい火魔法を流したままのオリハルコンサーベルで突きを繰り出した。
「はぁぁぁぁっ!?」
サーベルは大木に深々と突き刺さり、その周辺から次第に燃え盛った。それを見た総司は口を開けたまま唖然としている。
「ふむ。火魔法を使って突き刺せば燃えるのか~」
「に、ににに兄さんっ!? 今のなにっ!?」
「あん? 何って……火の魔力を使った技だよ。【煉獄突き】とでも名付けようか。はっはっは」
「……ズルい! 僕にも教えてよ!」
「あ~ん? ふむ……」
総一朗は総司を見る。
「お前は今まで剣に生きてきたわけだが……こんな意味わからん力を受け入れる事に抵抗はないのか?」
「う~ん……、特に抵抗はないかな。強くなれるならなんでも取り入れたいし」
「ま、そうだよな。さすがは俺の弟だ。って事で……とりあえず今の腕を見せてみ。ほら」
「わっ」
総一朗は魔法の袋に入れてあった鍛練用の木刀を二振り取り出し一振りを総司に放り投げた。
「木刀かぁ~。懐かしいなぁ」
「ほら、こいよ。久しぶりに手合わせだ」
「うん。兄さんを殺めた時からだいぶ腕を上げてるからねっ! はぁっ!」
フッと総司の姿がブレ、コンマ数秒後に三つの鋭い刺突が総一朗の首元に放たれる。
「なるほどなぁ」
「見切られた!?」
総一朗はわずかに後方へと移動し、切っ先の届かない位置にいた。
「まぁ……腕はあがっているようだが……今の俺の相手はキツいかもなぁ」
「なっ! 兄さん……、兄さんは数ヶ月かもしれないけど僕は十年近く戦い続けてきてるんだよ? そんな僕より兄さんの方が強い? ありえないっ!」
総司は木刀を握り直し様々な軌道で斬撃を放つ。だが総一朗はそれを全て紙一重で躱わし、涼しい顔をしている。
「はぁっはぁっ……! な、なんで当たらないっ!」
「はっはっは。その程度か総っ! ほら、一撃でも入れてみろっ!」
「く、くそぉぉぉぉぉぉぉっ!」
総一朗は余裕で総司の攻撃を捌く。それもそのはずだ。総司はこの世界に来たばかりであり、レベルは当然一のままだ。対して総一朗のレベルはすでに百を超えている。レベルが上がると身体能力は飛躍的に伸びる。素のステータスしか持ち合わせていない総司が敵うはずもなかった。
一時間後、総司は地面に寝転がっていた。
「ズルいズルいズルい! レベルってなんだよぉっ! 上がると身体能力も上がる? 最初から僕に勝ち目なんてないじゃないか! ズルいぃぃぃぃぃぃぃっ!」
「気付いたか?」
「え?」
総司は真剣にそう言う総一朗を見上げる。
「まぁレベルが全てとは言わないが高いにこした事はない。この世界には他にも魔法やスキルといったさらにズルい力もあるんだぜ? 地球でいくら強くてもここでは雑魚モンスターを狩るのが精一杯よ。中には物理攻撃の効かない相手もいる」
総司は身体を起こし真剣に語る総一朗の話に耳を傾ける。
「兄さんはどうやってそんな力を身に付けたの?」
「俺はダンジョンで修行した。ダンジョンってのは宝が手に入る迷宮みたいなものでな。そこで食材や金を集めつつ力を蓄えてたんだよ」
「ダンジョン……」
「ああ。明日から総にも俺と一緒にダンジョンに潜ってもらう。俺の持ってるスキルの書を渡してやっても良いが……施しは受けたくないだろ?」
すると総司は立ち上がり笑顔でこう答えた。
「もちろん! 兄さんは僕のライバルだし! ちゃんと自分の力で兄さんに並び立つよ!」
「はっはっは。俺には数ヶ月の優位があるからな。追い付くのは並み大抵の努力じゃ足りねぇぞ」
「望む所だし! 晩年は剣も握れなかったからさ……」
「病には勝てんからなぁ。ま、この世界じゃ病すら治せる魔法や霊薬があるからな。手に入れておく事をオススメするぜ」
「へぇ~」
「それと魔法の袋だ。こいつがあれば重い荷物を運ばなくても良くなるし、せっかく手に入れた宝を諦めなくても良くなる。まずはレベルを上げつつ魔法の袋を手に入れていこうか」
「わかったよ、兄さん」
そして夜、総司の力を確認した総一朗は再び袋をあさりついに刀を見つけた。
「あった……あったぞ!」
「そ、それ……なんか禍々しいよ兄さん……?」
総一朗の取り出した刀は二振りあった。一振りは全て黒く、もう一振りは全て白い。総一朗はその二振りを鑑定した。
「黒い方は【黒天】。飛ぶ斬撃を放てるようだ」
「と、飛ぶ斬撃って……。ズルだ!」
「白い方は【白天】。対象に向け振るうと無数の刀が空中に浮かび上がり貫くらしい」
「め、滅茶苦茶だ……」
総一朗は総司に問い掛ける。
「どっちかやるよ。菊一文字の詫びだ。好きな方を選んで良いぜ」
「え? じゃあ白い方で!」
「ほう? なんでまた?」
総司は白天を受け取りながら言った。
「ほら、僕は清らかなイメージがあるじゃん? そんな僕には黒い刀は似合わないかなぁって」
「ほほう? なら俺には黒い刀が似合うってか?」
「あはははは。だって兄さん暗殺者じゃん。いつも黒い服着てるしさ。刀も黒い方が似合うよ。禍々しいけど」
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二人は久しぶりにじゃれあうのだった。
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