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第11章 新たな脅威?んなもん粉砕してやる!

02 開戦?いや、虐殺かな。

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「それは…真実か?」

「はい!捕獲に向かった1000人の部隊はたった1人の男の手により壊滅…、1ヶ月以内に捕獲した全ての獣人を返還し皇帝自ら謝罪に来ないと帝国を潰すと…。」

    皇帝は玉座に崩れ落ちた。

「分かった、もう良い…大義であった。下がれ…。」

「はっ!」

    生き残った兵士は謁見の間を後にした。皇帝はそれを聞き頭を抱えていた。

「全ての獣人を返せ…だと。無理だ…。奴等は既に奴隷や愛玩様として様々な国々に売却してしまっている…。クソッ!!獣人風情がっ!我に謝罪しろだと!!舐めおって…!こうなったら…全兵力をもって潰してやる!!大臣!直ぐに全兵力を集結させよ、我が自ら獣人国を滅ぼしてやる!!戦の準備だっ!!」

「ははっ!!」

    皇帝は直ぐに動いた。セグレト帝国にある全兵力を集め、獣人国壊滅に動いた。集めた兵力は凡そ十万、隣国に対する守りの兵も全て集め、獣人国へと出立した。

「とまぁ、こうなるだろう。」

「流石マナト様。先が見えていらっしゃる。それで、どうなさるおつもりで?」

「そうだなぁ…。どうせ陣を敷いて攻めてくるだろうから…極大魔法で殲滅かな。でもそれじゃ面白くないし、お前達も仲間の怨みを晴らせないだろう?だから、良いことを考えた。」

「良いこと?」

「この結界はな、外からの攻撃は物理だろうが魔法だろうが完璧に遮断するが、中からは攻撃が出来るのだよ。つまり、安全な場所からやりたい放題。外壁に立って弓矢で撃ち殺せる。どうだ?やる?」

「勿論!今まで拐われた仲間達の屈辱を晴らして見せますわっ!」

「よし、なら外壁に弓と矢を集めさせよう。敵は直ぐに攻めて来るだろう、行動は迅速に!急げよ?」

「はいっ!!」

    それから数日、ダンジョンから弓と矢を回収する班と弓の訓練に入る班に分かれ、行動を開始した。獣人達は仲間の屈辱を晴らそうと真剣に訓練に明け暮れた。

     3週間後、セグレト帝国軍が獣人国へと辿り着いた。

「何も無いではないか…。獣人国はどうした?」

「王よ!あれは結界で覆われており、此方の攻撃は一切通じないのです!我ら捕獲隊もそれで…。」

「何っ!?馬鹿者っ!!どうしてそれを早く言わんのだっ!!それでは…」

「射て。」

    愛斗が口火を切った。その合図と共に矢が一斉にセグレト帝国兵へとまるで雨の様に撃ち込まれた。

「へ、陛下!!お下がり下さいっ!!ぐあぁっ!!」

「なっ!!」

    矢は次々と帝国兵の命を刈り取っていった。いきなり何も無い場所から矢が降り注いだ事に、帝国兵は混乱し、隊列を乱しながら逃げ惑った。

「ひ、ひぃぃぃっ!がっ…!?」

「や、やってられ…ぐはっ!?」

    皇帝は下がり慌ていた。

「に、逃げるなぁっ!!結界に攻撃しろっ!!限界以上のダメージを与えれば壊れる筈だっ!!魔法部隊!撃ち込めぇい!!」

「「「「【ファイアーランス】!」」」」

「「「「【サンダーボルト】!!」」」」

「「「「【アイスストーム】!!」」」」

    次々と魔法が放たれる。が…一向に結界はビクともしない。

「な、何故だ!?何故壊れん!!」

「バカだなぁ。魔力の桁が違うからに決まってんだろ。」

「だ、誰だっ!!」

    愛斗は結界から飛び出し、空中に浮かんでいた。

「魔法国家グリモア連合、ならびに獣人国の王マナト・シーナだ。謝罪に来たのかと思ったのになぁ。」

「なっ!魔法国家グリモアだと!?獣人国と手を組んだのかっ!!人間の恥さらしがっ!!」

「あ?恥?何が?お前ら帝国はその獣人で散々稼いだんだろうが。薄汚いのはお前らだろ?」

「五月蝿いっ!!撃てっ!アイツを殺せぇぇぇっ!」

    魔法部隊は愛斗に向かい一斉に魔法を撃ち込んだ。

「【リフレクション】。」

「「「ぎゃあぁぅっ!あ、あちぃぃぃっ!!」」」

「「「がぁっ!?し、痺れ…!?」」」

「「「がはっ!?か、返され…た!」」」

    魔法部隊は自ら放った魔法で自分の命を失った。

「ば、バケモノが!!誰かアイツを殺れっ!!殺った奴は貴族にしてる!!行けっ!!殺せっ!!」

「「「「おぉぉぉぉっ!!!」」」」

    今度は兵が一丸となり愛斗に向かって来た。

「ありがたいなぁ。【エクスプロージョン】。」

「「「「ぎゃあぁぁぁぁぁっ!!!」」」」

    兵達は跡形もなく吹き飛ばされた。生き残った兵達は既に気力を失い、その場に座り込んでいた。

「あ、あんなのに勝てるわけねぇっ!!」

「し、死にたくねぇよっ!」

「た、助けてくれっ!!」

「1人も生かして返さんよ。セグレト帝国は今日で終わりだ。獣人に手を出した事を悔やみながらあの世に逝くが良い。そこのクズ王は仲間が屠られるのを見ているがいい。貴様は最後に帝国で見せしめとして処刑してやる。【パラライズ】。」

「ぐっ!か、身体がっ!?」

    愛斗は王を麻痺させた。

「さぁ、宴の始まりだ。お代は命。支払って貰おうか?はははははっ!!」 

    愛斗は次々と兵を殺して回った。逃げる者も容赦なく一縷の望みも無い様に全力を以て蹂躙した。

「わ、我が兵達が…!これまでか…!くそっ…くそぉぉぉぉっ!!」

    皇帝は叫んだ。愛斗は全身を紅に染め、1人戦場に立っていた。

「なぁぐさめぇるやぁつぅはぁ~、もぉ~いぃなぁい~♪ってか?さぁ、残りはお前唯1人だ。行くぞ?ゴミクズ。」

    愛斗は皇帝の髪を掴み、空に飛び上がった。

「お前達っ!俺はセグレト帝国に行ってくる!決して外に出るなよ!後、先生達はこの死体の山を燃やしといて!アンデッドになられても困るし!じゃあなっ!」

    愛斗はそう言い残し、セグレト帝国へと向かい飛んで行くのであった。



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